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6. 犯罪者
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「……ふぁぁ」
ウソップの後ろ姿をしばらく見送ったあと、ティオは大きなあくびをした。
「……寝るか」
ゾロの大きな手が、ティオの頭をポンポンと叩く。
ティオは小さく頷き、木陰へ歩き出すゾロについていった。
そしてゾロが座れば、また膝の間に丸くなって眠り始める。
「チョッパー、釣りでもしねぇか?」
「おぉ! いいなぁ!」
「コニス、この辺でよく釣れるとこってあるか?」
「えぇ、近くに。案内しましょう」
コニスは、ウソップとチョッパーを釣りのポイントへと案内していった。
その間、ルフィは壊れたウェイバーをじっと見つめる。
「早く乗りてぇな~! 直るといいな~!」
始終キラキラした目で、パガヤが直すのを見ていた。
そこにマッキンリーがやってくる。
「ほぅ……見たところそのウェイバー、壊れているようですが、もしあなたがやったのなら第10級犯罪。青海人による器物損壊罪に当てはまります」
「い、いえいえ、すいません。これは彼らの元々の持ち物でして……」
「そうだ! 俺んだぞ!」
「元々の? 怪しいですね。青海にウェイバーは存在しないはず。もしこれが空島で盗まれたものとなると、罪はさらに重く「うっせぇなぁ!! オメェぶっ飛ばすぞ!」
「ぶっ飛ばす?」
「うわあああああああああっ!!」
ウソップが走ってきてルフィの口を塞いだ。
「な、なな、何でもねぇって! こっち来いよルフィ!」
ウソップはそのままルフィを引っ張って、釣りスポットへと走っていった。
その後ろ姿を、マッキンリーは不服そうな表情で見ていた。
―――空島の時間はゆったりと流れる。
サンジとロビンは、まふっとした椅子で優雅にお茶を飲み、ゾロとティオは木陰で昼寝をし、ルフィとウソップとチョッパーは釣りを楽しんでいた。
「うぉっ! 来た来た! ものすげぇ引きだ!」
ウソップの釣竿に獲物がかかった。
「逃がすなよウソップ!」
チョッパーも手伝ってウソップを支える。
しかし相手はそうとう大きいようだ。
「うわっ、重っ! 持ってかれる!」
「ルフィ早く!」
「んぉ? おう! 俺に任せろ!」
ルフィもウソップの釣竿を一緒に引いた。
"ギギギギギ……"
釣竿がどんどんしなっていく。
もうすぐ折れてしまいそうだ。
「「「んぎ~っ! …うおりゃぁっ!」」」
3人は一気に引っ張り上げた。
「よっしゃぁ~!」
「大物だ!」
「うっほ~い!」
数メートルもある巨大な魚を釣り上げて、喜んだのも束の間。
"プツン"
糸が切れた。
「「「うわぁあぁぁあぁ!!」」」
3人は反動でコケて転がる。
「!」
釣り上げられた魚は、そのままコニスめがけて落ち始めた。
しかも口を開いて迫っている。
このままでは食べられてしまう。
「きゃぁぁぁっ!!」
コニスが叫び声を上げた、その瞬間……
"ゴチッ"
「ひぅっ」
急にゾロが動き、ティオの頭が痛そうな音と共に落ちた。
雲に落ちれば良かったが、落ちたところはちょうど木の根元。
運が悪い。
"スパンッ!"
ゾロは魚に峰打ちを決めた。
"ドスンッ"と鈍い音をさせて、魚は浜辺に落ちる。
「うわっ、何だこりゃ。まぁたケッタイな魚だな~」
「コニスを喰おうとしたぞ!」
「これも空魚の一種か?」
"クイクイ"
「あ?」
服の裾を引っ張られたゾロがそちらを見下ろすと、ティオが仏頂面で頭をさすりながら見上げていた。
「……いたい。きゅうに、うごくな」
「へいへい、悪かったな」
頭をポンポンと叩き、テキトーにあしらう。
「あ、あのすいません、コニスさんを助けて頂いてありがとうございました」
「父上、あれは……」
「んー……困りました」
2人はさほど喜ぶ様子もなく、困ったように魚を見る。
魚はゾロの峰打ちを受けて気絶していた。
マッキンリーが声を張り上げる。
「これはこれは。この空魚は珍しく、捕獲が禁じられております。あなたの行為は保護法違反。第9級犯罪に当たります!」
「何で罪になるんだ! ゾロはコニスを助けたんだぞ!」
チョッパーにそう言われても、マッキンリーは口元を歪めて見下ろすだけ。
「……」
ティオはマッキンリーをじっと見上げた。
「ゾロ、お前トドメ刺したのか?」
「峰打ちだ」
「そうか! んじゃぁリリースすりゃ、文句はねぇだろ?」
"ゲシッ"
ウソップは魚を軽く蹴り起こした。
魚は尾ひれをバタバタさせる。
「よ~し! ホラホラ! ピンピンしてるぜ?」
「うほ~っ! うまそう!」
「うわぁっ、ルフィ待て! 食うな!」
ウソップが止めるのも聞かず。
「あ~~ん!」
"ガジッ!"
ルフィは思いっきり魚に噛みついた。
「フン、食べれば言い訳もできません。窃盗により、第8級犯罪!」
「か、かてぇ! 固くて食えねぇぞコイツ!」
「あぁもう! いいからこっち来いってのルフィ!」
ウソップは何とかルフィを魚からひっぺがした。
「おい空魚! 早く海へ戻れ! 釣っといてアレだがもう釣られんじゃねぇぞ!」
"バシャッ!"
空魚はウソップに言われるがまま、一目散に海へと逃げ帰っていった。
"…チャキ"
ゾロが刀の鍔を弾く。
「黙って聞いてりゃさっきから罪だのなんだの言いやがって。いい加減にしねぇと「あぁあぁ待て! 待つんだゾロ! 早まるな!」
怒気を飛ばし始めるゾロを、ウソップが慌てて止めに入る。
「フン! 反論どころではありませんね。今の言動は立派な恐喝罪。よって第7級犯罪に値します」
「恐喝なんてしてねぇって! ゾロはただ、いい加減にしねぇと笑っちゃうぞ~って言いたかったんだよ! コイツの持ちネタ! ギャグだよギャグ!」
ウソップは何とかなだめようとするが……
「おかしいよ! コイツ、わざと罪をこじつけてんじゃねぇか!?」
「ひわぁ~っぅおいチョッパー! オメェまで余計なこと言うな!」
「ちょっぱーの、いうとおり。このひと、さっきから、ずっと、かんがえてる。どうやったら、より、おもい、つみ、なすりつけられる、か」
「んなっ、ティオーっ!?」
ティオはいつの間にかマッキンリーの後ろへ回り込んで、その手に触れていた。
思考を読み取ったらしい。
「おいバカ! 何言っちまってんだよ!」
「貴様っ、何を!」
ティオはするりとマッキンリーの元を離れ、ゾロの隣へ戻ってきた。
「これじゃなんにもできないよ!」
「ん? なんにもできない?」
チョッパーの言葉にウソップはピンと来た。
「そうだ! なんにもしなきゃいいんだよ。寝てようぜ~?」
近場の島雲を寄せ集めて枕をつくる。
「さぁ寝ろ~早く寝ろ! ………くか~」
ウソップが寝始めると、一味はみんなその場に寝転んで眠り始める。
傍から見たら異様な光景だ。
「「「すか~……くか~……」」」
そうしてみんなで寝ていると…
「神聖なるエンジェルビーチでの凄まじい騒音。あなた方、環境破壊罪が適応されれば、第6級犯罪も適応されます!」
「ぅおい! イビキもかけねぇのかよ!」
「あぁ~もう! うっとーしい! このベレー帽のおっさんぶっ飛ばす!」
ついにルフィがキレて、マッキンリーを指さした。
「殺るか?」
ゾロも刀の鍔を弾く。
「うおぉい待てって! 早まるな? いいか、カタツムリっているだろ? それはな「ちょっと待ってーっ!」
「「「?」」」