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6. 犯罪者
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―――しばらくして。
"タッ、タッ、タッ、タッ……"
どこからともなく、階段を下りる足音が聞こえてきた。
「「「?」」」
音のする方を見上げれば、人が列を成して階段を下りてくる。
みんなして、空の絵が描かれた服に白いベレー帽を着用していた。
「おっさん、あれ何だ?」
「はい? ……あぁ、あれはホワイトベレー部隊ですね」
「そこの不審な船! 待てぇ!」
ホワイトベレー部隊は階段を降りると、列を成して
「誰だアイツら。何してんだ?」
「何で、
「んー……たぶん、アイツら変態だ!」
「へぇ~! アレが変態か!」
……そんなわけない。
「おい起きろ、ちっこいの」
ティオはゾロに軽く頭を叩かれた。
「……?」
ようやく寝入ったところだったのに……
不服そうな顔をして、ティオは細く目を開けた。
「あの変な連中は何だ」
ゾロが、
ティオは眠そうな眉間にしわを寄せた。
「……わからない」
ロビンが
「とりあえず降りてみましょうか」
「そうだな」
「(コクン)」
3人はメリー号から降りていった。
「全体、止まれ!」
ホワイトベレー部隊は全員ピタッと止まり、立ち上がってコニスとパガヤの方を向いた。
「「「ヘソッ!」」」
「ヘソ」
「どうも、ヘソ」
「スッスゥ」
「……いや、何言ってんだお前ら」
そこにゾロとロビンとティオが合流した。
「何モンだ、奴らは」
チョッパーがあどけない顔と声で答える。
「変態だって」
……何度も言うが、そんなわけない。
「あなたたちですね! 青海からやってきた不法入国者は!」
「「「?」」」
麦わら一味は揃って首をかしげた。
「天の裁きにかけさせていただきます!」
「不法入国? 何だソレ」
「そっ、そうだったんですか!?」
パガヤとコニスは、信じられないといった表情で一味を見た。
すると、部隊の隊長らしき人物が、懐から何やら取り出す。
「弁解の余地はありませんよ? 天国の門監視官のアマゾンより、ヴィジョンダイヤルによる写真が届いていますので」
懐から出されたのは8枚の写真。
「まさか! そんな馬鹿な! 何かの間違いではありませんかマッキンリー隊長! 彼らはそんな悪い人たちじゃ……」
パガヤが懸命に弁解を申し出る。
どうやら隊長の名は、マッキンリーというらしい。
「何だよ不法入国ってのは」
サンジがタバコの煙を吹くと、隣にロビンがやってくる。
「入国料1人10億エクストルだったかしら。確かに払ってないものね」
ウソップが腕を組んで首をかしげた。
「でもそれでも通っていいって、あの婆さん言ってたよな?」
「言ってたぞ!」
チョッパーが賛同するも、マッキンリーは問答無用と声を張り上げる。
「無駄です。言い訳はやめて認めて下さい。……ですが、そう焦ることはありません。不法入国とは、天の裁きにおける第11級犯罪でしかありません。罰を受け入れれば、あなたたちはその場で安全な観光客になります」
「何だ、それを早く言えよ。心外には変わりねぇが、罰ってのは一体何なんだよ」
「簡単なことです。入国料を10倍払ってください。この場でお支払いくだされば、あなたたちの罪は帳消しにさせていただきま」
「じゅ、10倍ってことは800億エクストル、800万ベリー……」
ウソップはあまりの額に青ざめ、サンジは額に青筋を浮かべて怒鳴り始めた。
「だから高けぇっつってんだよ! 何で命懸けで空へ登ってきて、入国だけでそんなに払わなきゃなんねぇんだ! 納得できるか!」
「何をおっしゃるのですか。ならば本来の入国時に80万ベリーをお支払いくださればよろしかったものを」
「それでも高けぇっつの!」
サンジが大声でまくし立てるけれど、マッキンリーは眉ひとつ動かさない。
「先に言っておきますが、我々ホワイトベレー部隊は神官直属の部隊。反論は罪を重くしますのでご注意を」
「おい、もういいからほっとこーぜ。……それより早くナミさん探しに行かねぇと心配だ。今頃どっかで泣いてるかもしれねぇっ」
麦わら一味はホワイトベレー部隊をガン無視して、内輪で話を進める。
「よーしっ! んじゃ! 風向きが変わり次第行くぞ! 冒険…いや! ナミを探しに!」
「ちょっと待てルフィ!」
「何だウソップ、どうした?」
「え、あ、え~っとだな……」
ウソップはアッパーヤードに行きたくない。
何とか行かなくてもいいような口実を必死に考えた。
「あ~、アレだ。もしかしたらスレ違いになっちまうかもしれねぇぞ? ティオがナミは焦ってたって言ってただろ? だったらきっとこっちに向かってるはずだ」
チョッパーが首を傾げる。
「でも、それにしちゃぁ遅すぎるぞ?」
ウソップは慌ててチョッパーの口を塞いだ。
「ボソッ(いいかっ!ルフィはナミのことより神の住む土地とやらに冒険に行くのが目的なんだ!なぁっ!)」
「う、うん…分かった」
「そうね」
「入る気だ」
「ボソッ(だろ~? そんなとこに行ったら大変なことになるってコニスも言ってたじゃねぇか)」
「じゃぁ、どうする?」
「ボソッ(ここは穏便に波風立てず、ナミが帰ってくるのを待つんだ。そうすりゃナミのことだ。800万やそこらの金、へそくりで持ってるに違いねぇって。いや、持ってないはずがない!)」
何とか穏便に済ませるなら、ナミを待つのが一番の得策のようだ。
「さっきからあなた方、何を言っているのですか。そういえばあと1名見当たらないようですが。不法入国の上、逃亡罪の疑いが……「うわぁちょちょちょっと待ってくれ!」
ウソップが弁解に出る。
「もうすぐ戻ってくるって! そしたら耳揃えて金払うから! あんたたちも大船に乗ったつもりで安心して待っててくれ! なっ?」
そう言って親指を突き出してみせた。
マッキンリーは不服そうな表情で麦わら一味を見る。
「ルフィもいいな!? 余計なことしてナミが怒ってみろ! わかるだろ? いいな! 待つんだ!」
「ん~……少しだけだぞ!」
「サンジもいいな!?」
「あぁ」
「よっし! んじゃぁ野郎共! 一旦解散だ!」
何とか話はまとまったようだ。
一味はそれぞれやりたいように動き出す。
すると、ウソップがこっそりティオの元へやってきた。
「……ちょっと訊きてぇんだけどよ、ティオ」
「?」
「……ナミはこっちへ向かってるか?」
「(コクン)…あと、すうじゅっぷん」
「そっか~よかったぁ~っ! ありがとな!」
「(コクン)」
話し終えると、ウソップは安心しきった笑顔でチョッパーの元へと走っていった。