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6. 犯罪者
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ルフィだけが満面の笑みを浮かべて、麦わら一味はメリー号に乗り込んだ。
「さぁ行こう! 行っちゃいけねぇとこに!」
両手に肉を持ったままルフィが叫ぶと、パガヤが船の下で人差し指を立てる。
「う~ん、すいません、只今逆風です。この風の中でアッパーヤードに行くにはかなり時間が掛かってしまいます。すいません」
「なにぃっ!?」
「かなりぃっ!?」
「この船がダイヤルエネルギーで動いていればさほどでもないのですが、すいません」
「かなりってどれくらいだ?」
「さぁ、風に訊いていただくしか……すいません」
「おっさん! 何か他に方法はねぇのか? 早くしねぇとナミが帰って来ちまう!」
「っておいルフィ! やっぱりそれかーっ!」
「それってどれ?」
「嘘つきめ」
それはウソップが言えたことではない。
「うおおおおっ! せっかく面白い場所があるってのに! 風なんか待ってられるかーっ!」
ルフィは、青海でガレオン船から拾ったウェイバーを持ち出してきた。
もちろんそれは壊れているので、乗ることはできない。
ましてやルフィは、正常なウェイバーにすら乗れないのだ。
壊れたウェイバーを操れるわけがない。
「おいルフィ! そいつはひょっとして、壊れた古いウェイバーじゃねぇのかよ!」
ウソップの言葉にルフィは聞く耳持たず。
「行っくぞーっ!!」
"バシャッ!"
ウェイバーを海に浮かべて飛び乗るまではいいが……
「ぅわわわっ!」
穴から浸水。
"ドボンッ!"
ルフィはウェイバーごと海に沈んだ。
「ゴボボボボ……だずげでぐでぇぇぇ!」
「あのバカ……」
「そうなることは分かりきってるだろが!」
「ど、どうしよう。また沈んじゃった」
「「「ほっとけ!」」」
さすがに愛想を尽かした一味は、呆れて言葉も出ない。
……でも、ちゃんとゾロがルフィを拾いに行った。
「……ったく、世話の焼けるやつだ」
水で膨れたルフィの腹を踏む。
「プピュ~~~~~!」
ルフィの口からは、まるでクジラの潮吹きのように綺麗に水が出ていた。
ティオはしゃがんでそれを見つめる。
「おもしろい」
「そうか?」
ゾロは何が面白いのか分からず、眉をひそめてルフィの腹を踏み続けた。
「あぁ、これですか。あなた方の古いウェイバー。本当に古いですね」
ルフィが水を吐き出している頃、ウソップはパガヤに、古いウェイバーを見せていた。
「下の海で手に入れたんだ」
「よろしければ見てみましょうか? 直せるものなら直しますし」
「直せるのかおっさん!」
「私はダイヤル船のエンジニアなんです」
「ホントか! 早く……プピュ~~~!」
ルフィはまだまだ水を吐き続けた。
「フンフフ~ン♪ できた! ウソップ見て!」
暇なので、チョッパーは島雲で雪だるまを作っていた。
「ナハハハ! 俺様のも完成だ~!」
どうやらウソップも何か作っていたらしい。
よく見ればそれは麦わら一味。
ウソップを中心にかなり捏造された像だ。
「うお~! すげぇ!」
「どうだ! そっくりだろ~?」
「どこが……そっくりなんだぁっ!!」
「ブフォッ!」
サンジがウソップに蹴りをお見舞いし、像を踏み砕いていく。
それでも女性陣は残すあたり、彼らしい。
「フン、ったく騒がしい奴らだぜ」
ゾロはメリー号の甲板に腰を下ろし、胡座をかく。
「ふふっ、楽しそうね」
ロビンは船の欄干に肘をついて、みんなの様子を見ていた。
「……ふぁぁ」
ティオはといえば、目をこすりながらゾロの元へ来る。
そしてちゃっかり両足の間に座ったかと思えば、丸まって太腿に頭を乗せて目を閉じた。
「なんでテメェはいちいち俺のとこに来んだよ」
「たかさ、ちょうどいい」
ティオはそれだけ言って黙ってしまった。
どうやらこの体勢が、ティオにとって寝るのにちょうどいい高さのようだ。
「ふふふっ、剣士さん、気に入られたみたいね」
「はぁ……」
ゾロはため息をついてから、いつものように昼寝を始めた。
ティオも眠りに落ちる。
そんな微笑ましい様子を、ロビンは静かに見守っていた。