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41. 麦わら一味再集結
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レイリーは、この2年間を思い出しながら、旅立っていく弟子の背中を見つめる。
「……」
……ずっと前に、シャンクスが言っていた。
ロジャー船長と同じことを言う少年がいた、と。
その少年に、世界は何を望んでか、"ゴムゴムの実"を託した。
そして、少年は不思議な縁を紡ぎ、同じく"何か"を託された仲間たちを集めた。
彼ら自身は気づかないだろう。
けれど、彼らの通った道筋が、その中で紡ぎ出された絆が、やがて世界をひっくり返す大波となる。
その果てに、彼らは辿り着くのだ……
「頂点まで行って来い」
自分たちが、辿り着いても成し遂げられなかった夢の果てを、若者たちの背中に託して、レイリーは剣を取り、振り返った。
「追え!」
「麦わらの一味を逃がすな!」
"ズバンッ"
「「「!?」」」
突然、海兵隊の目の前に一本の線が入った。
その線を隔てた向こう側には、冥王レイリーの姿が。
「弟子の船出だ。よしなに頼むよ」
「……こ、この線は……」
「越えないことを、勧める」
一方、その頃。
ルフィたち3人は、42番グローブを目指して走っていた。
途中、サンジが、木の柵に結び付けてあった大量のボンバッグを外す。
それを見上げ、ルフィが立ち止まった。
「お! ボンバッグじゃん! いっぱいあるな~、中身何だ!?」
サンジはボンバッグを持って走り出し、ルフィも続く。
「全部食材だ。どうせお前ら、この2年で胃袋もデカく成長してんだろ? あとで存分に満たしてやるよ」
「ホントか!? サンジのメシ、楽しみだな~!」
なんて、呑気に話しながら走っていると……
「こっちだァ!」
「挟み撃ちにしろ!」
進行方向からも、海兵隊が現れた。
ゾロが舌打ちする。
「回り込まれたか。……仕方ねぇ、ここは俺が……ん?」
"ホロホロホロ~"
「うっ……」
「ぐっ……」
海兵隊の合間を、透けた白い何かが通り抜けた。
途端に、海兵たちは膝をつき始める。
「俺は……ノミになりたい……」
「生まれてきて、すいません……」
その能力に、サンジは記憶を揺さぶられる。
「あの能力は……」
3人の目の前に少女がふわふわと降りて来た。
「やっぱりお前らか、この大騒ぎ。まったく、まだこんなとこでグズグズしてたのか」
現れたのは、元・王下七武海ゲッコー・モリアの部下、ペローナ。
サンジは息をするように目をハートにして、くねくねと珍妙な動きでにじり寄っていく。
「は~~! 君はスリラーバークの!」
一方、ルフィは 誰だっけ? と首を傾げた。
ゾロは慣れた様子で小さくため息をつく。
「お前こそ、何でまだこの島にいるんだ?」
途端、ペローナはムッとしてゾロの目の前に迫った。
「ぁあ!? この島に送ってやった恩人に何だその言い草! 私がいなきゃお前 今頃どこ行っちまってたか分かんねぇんだぞ! ちょっとは自分の立場を―――」
「クンカクンカ……」
「ひっ!?」
背後に気配を感じたので振り返ってみれば、サンジが至近距離で匂いを嗅いでいた。
「本物の女……本物の女の匂い……」
「当たり前だろ! 何の病気だテメェ! ……とにかく、お前ら急いで出航しろ。島の傍に軍艦が現れたぞ」
「そうか、マズイなそりゃあ……だが不思議だ、何故かここから離れラレナイ……」
「何ワケ分かんねぇこと言ってんだテメェ!」
「本物のレディ! 最高~!!」
「きゃああああっ!!」
身の危険を感じたペローナは、サンジに向けてホロウを飛ばす。
ホロウがするりと体を抜けると、サンジは地面に撃沈した。
「……俺は人間のクズだ……」
見事にネガティブにされたサンジを見下ろし、ゾロは盛大なため息をつく。
すると、頭上に大きな影が差した。
「何だ?」
「んぉ?」
ルフィと共に空を見上げれば、大きな鳥がゆっくりと降下してくる。
その背中から、ぴょこっと小さな影が2つ、覗くように見下ろしてきた。
「あ! やっと見つけた~!」
片方は頭から角が生えていて、片方は長い金髪を風になびかせている。
正体を察したルフィが、両手を大きく振った。
「うははっ! チョッパ~! ティオ~!」
「ルフィ~~~!」
チョッパーは居ても立っても居られず、鳥の背中から飛び降りる。
ほぼ同時に、ティオも飛び降りた。
チョッパーはルフィの、ティオはゾロの上にそれぞれ落ちる。
「ひっさし振りだな~!」
「うわあああんっ、ルフィ~! 無事でよがっだぁぁ!」
嬉しすぎて泣き出すチョッパーを、ルフィは笑いながら抱き留めた。
ティオも、今にも泣きそうな、けれど嬉しそうな顔をしながら、ゾロに飛びつく。
「っと……相変わらず危ねぇなお前は」
なんて、呆れ顔をしながらも、ゾロは左腕だけで器用にティオを抱き留め、腕に座らせるようにして支える。
ティオは、一回り太くなったゾロの首に両腕を回し、しっかりと抱きついた。
2年間、待ちに待った温もりや匂いで、胸がいっぱいに……
「……?」
ティオはスンと表情を消し、身を離してゾロと視線を合わせる。
「ぞろ、しおくさい」
「あ?」
「うみ、おちた?」
「……」
「おちたんだ」
「っ、誰が落ちるか、ルフィじゃあるめぇし。……ちょっと釣り船間違えただけだ」
口をへの字に曲げて視線を逸らすゾロに、ティオはため息をつく。
そして、気を取り直して鳥を指さした。
「とにかく、のって。さにーごうまで、とぶ」
ルフィに抱きついていたチョッパーも、ハッとする。
「そうだった! 俺たち、3人を迎えに来たんだ! みんな船で待ってるぞ!」
「おっ、ホントか!? 助かった~! みんな2年でどうなってんだろうな~っ、楽しみだ~!」
そこでようやく、サンジがネガティブから復活した。
「ん、あ~~……俺は一体何を……」
軽く頭を振ってから視線を上げると、まずはルフィにくっついたチョッパーが、目に留まる。
「お、チョッパーか! 久し振りだな。元気にしてた……か……」
視界の端で、長い金髪が揺れる。
それを無意識に追いかけて、サンジは固まった。
「なっ……」
ゾロの左腕に抱えられた、美少女。
透き通るような白いもち肌、より一層 知性的に深みを増した青い瞳、陽の光に煌めく[#RUBY#\=黄金_こがね#]色の髪。
背は伸びていないし、体型も子供のままだが、2年前より鍛えられた体は、少し肉付きが良くなっている。
大胆に露出された左の太腿に、ゾロの左手がむっちりと食い込んでいるのを見ると、嫉妬の炎が燃え上がるが、それよりも、熱い血が頭に上ってくるのを感じた。
"ブシュッ"
突然、サンジが鼻血を吹いて後ろに一回転する。
"ドサッ"
「んぉ?」
「は?」
「サンジ!?」
チョッパーが慌ててルフィの腕から飛び出し、駆け寄った。
サンジは目をハートにして、幸せそうな顔で鼻血の海に溺れている。
「び、美少女……生身の、美少女……」
「どうしたサンジ! どこか具合でも悪かったのか!?」
ひとまずサンジの鼻に綿を詰め込んでから、原因を突き止めようとするチョッパー。
しかし、海兵隊に追われている今、そんなことをしている余裕はない。
ティオの眉がピクっと動いた。
「みんな、はやく、とり、のって。しょとう、ぜんたい、ぐんかん、かこみはじめてる。はやく、しゅっこう、したほうがいい」
"諸島全体"という言葉に反応し、ゾロが横目にティオを見る。
「分かるのか」
2年前は、マングローブ15本分程度の範囲が限界だったはずだ。
ゾロの聞きたいことを阿吽の呼吸で察したティオは、ビシッと親指を立て、2年前と変わらないドヤ顔を見せる。
「2ねん、しゅぎょうした、せいか」
ゾロは呆れ顔で小さくため息をつき、巨大な鳥の方へ歩き出した。
「そーかよ」
棒読みでそう言うが、内心では、ティオの桁違いの見聞色の才に圧倒されていた。
……ずっと不思議に思っていた、ティオの"声を聞く力"の正体。
この2年でそれを知り、修行して、同じ力が開花し始めたとき、改めて素質が別格だと気づかされた。
それでも、少しは追いつけたと思っていたが、自分が進んだ分だけ、彼女も当然、進んでいたらしい……
「はなし、あと。みんな、はやく、のって」
再びティオに急かされて、ルフィが右腕を伸ばした。
「よし! みんな俺に掴まれ!」
その腕にかき集められるように、ゾロ、サンジ、チョッパー、ティオの4人が纏められる。
「うおっ!? 待てルフィ!」
「ぐえぇっ、ぐるじいっ……」
ルフィは仲間たちの声に耳を貸さず、鳥の背中に飛び乗って、かき集めた仲間たちを引っ張り上げて鳥の背中に放り出した。
"ドサッ、ドサドサッ"
「よっしゃ! 全員乗ったぞ! 行け~チョッパー!」
「へ、へぁぁ……」
チョッパーは目を回しながらも、鳥の背中をポンポンと叩く。
「た、頼むぞ、サニー号までぇぇ……」
クワァ~ッ、と一声鳴くと、巨大な鳥は空へと飛び立った。