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41. 麦わら一味再集結
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その頃。
諸島中心部の遊園地、シャボンディパークでは……
「んめ~ぇ! やっぱグラマンは最高だな~」
水色のヘルメットのような帽子をかぶった、ぬいぐるみと見紛う生き物が歩いていた。
そんな珍生物は世界でただ一匹、チョッパーだけだ。
「えへへへっ、みんな元気かな~、早く会いてぇな~! ……ん? 何か騒がしいな」
見れば、人だかりができている。
「お、おいアレ見ろ!」
「噂は本当だったんだな……」
「この島に今、麦わら一味が上陸してるってのは……」
チョッパーの耳がぴくっと動く。
「麦わら一味!?」
チョッパーは人を掻き分け、前に出た。
そこにいたのは、緑頭の男、金髪の男、黒髪の女。
「ゾロ! サンジ! ロビ~ン!」
チョッパーは目を輝かせて走り寄った。
「「「?」」」
3人はチラリと振り向く。
「……おい、何か喋るタヌキみてぇなのがついて来てるぞ」
「いやいや、タヌキが喋るか……?」
「ゾロは、集合場所に1番についたんだってな! ティオが一緒じゃねぇのによく道に迷わなかったなぁ。サンジとロビンも、やっと着いたんだなっ?」
「……関わると面倒そうだ。無視無視」
3人は歩調を速めた。
「え、おいっ、待てよぉ!」
チョッパーは慌てて3人の後を追いかける。
「なぁなぁ、ゾロ! サンジ! ロビン! 久しぶりに会ったのに何で喋らねぇんだ? どうしたんだよ~! 2年の間に、ゾロとサンジは仲良しになったんだな!」
「……おい、あのタヌキ、妙に俺ら麦わら一味のことについて詳しくねぇか?」
「俺もさっきからそれが気になってたんだが……これ見てみろ」
金髪の男が、懐から手配書を取り出す。
「たぶん、本物の"綿あめ大好きチョッパー"、50ベリーだ。きっと2年前の事件で、この島に捨てられて、ずっとノラで生きてきたんだよ」
「俺たちのこと、主人が帰って来たと思ってんだな。……んじゃ、今連れてるそのキツネ捨てて、アレを連れてこうぜ? 本物連れてた方が信憑性が上がる。……おい、ニコ・ロビン」
「え、飼うの? 餌は? あのタヌキ何食べんの?」
「綿あめだろそりゃ」
「無いよそんなの」
黒髪の女は、ペットのように連れていたキツネの鎖を離し、蹴り飛ばした。
「アンタはさっさとどっか行きな!」
そして、どこからかキュウリを取り出すと、チョッパーの前にしゃがむ。
「え……ロビン……?」
「おいでチョッパー。キュウリよ」
「コンコ~ン!」
"ガブッ"
いきなり追い払われ、怒ったキツネが、黒髪の女の頭に齧りつく。
頭から血を流しながら、キュウリで自分を釣ろうとしている黒髪の女に、チョッパーは青ざめた。
「ロビン怖っ!」
と、そこへ……
「今だ!」
「一気に行け!」
"バサァッ"
黒いスーツの男が2人走って来て、黒髪の女を袋に詰めて、走り去っていった。
「うわっ、ロビン!?」
「ちょちょちょいっ、ニコ・ロビン!?」
「おいおい……」
チョッパーは、緑頭の男と金髪の男に訴えかける。
「大変だ! ロビンが攫われちまった! きっと人攫いだ!」
「お、おい、ルフィ船長に報告した方が良くないか?」
「えっ、お前らルフィに会ったのか!?」
「そ、そうだな、仲間も集まってるはずだしなぁ……」
「そうだな! 早くロビンを助けねぇと! 俺もみんなのところへ案内してくれよ!」
「「お、おぉ……?」」
緑頭の男と金髪の男は、チョッパーを連れ、自分たちの仲間の元に合流した。
途端、チョッパーは目を輝かせる。
「ルフィ! フランキー! ナミ! それにっ、そげキングまで!」
「ぁあ?」
「みんな2年で何か変わったな! 強くなったんだろうな~! あとはウソップとティオとブルックか~!」
「あ~、すんません船長、実はニコ・ロビンが攫われまして……」
「ぁあ!? 何だと!?」
「そうなんだよルフィ! また人攫いかもしれねぇんだ! ケイミーのときみたいに! だから早く、ロビンを助けに行かねぇと!」
麦わら帽子の男は、何だこのタヌキ、と思いつつ、金髪の男に訊いた。
「一体どこのどいつだ!」
「それが分からねぇんですが……おそらく、本物のニコ・ロビンに恨みのある連中かと……」
「うん? 何だよ、コソコソ話すなよ!」
「せっかく顔のそっくりな奴を見つけたと思ったんだがな……まぁいい。ほっとけ」
「「「ええっ!?」」」
「なん、だって……?」
チョッパーは目を見開く。
「おい何言ってんだよルフィ! ロビンが攫われたんだぞ!? 冗談だよな!? けど冗談でも、そんなこと言うなよ! なぁルフィ!」
「チッ、さっきから何なんだ、この喋る動物は。うるっせぇなぁ!」
"ドカッ"
「うわっ」
麦わら帽子の男は、チョッパーを弾き飛ばした。
「そんなことよりもだ! この島で集めた100人の海賊たちを、46番グローブへ集めろ! 鼻の長げぇ男、長い髪の女、でかいリュックの男……この3人を探し出して、この麦わらのルフィに逆らったことを後悔させてやるんだ!」
「「了解!」」
「ふふっ、麦わら一味の恐ろしさを教えるには、ちょうどいいかもね!」
「よしっ、行くか!」
チョッパーは愕然とする。
「ちょっと待てよ、お前らっ……2年で心まで変わっちまったのか? ……ぐすっ……お前ら見損なったぞ! 俺1人でも、ロビンを助けに行ってやる!」
滝のように涙を流し、チョッパーは駆け出した。