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40. 六式と覇気とゾオン系
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"ぷるぷるぷるぷるぷる……"
"ぷるぷるぷるぷるぷる……"
"……ガチャ"
サイファーポール構成員たちが利用する病院の、最上階で。
VIPルームに入院中のスパンダムの元に、黒服が1人走ってきた。
「す、スパンダム長官、お電話です……」
「ん……ぁあ? 誰からだ」
「そ、それは……」
黒服は、スパンダムの耳元に電伝虫を近づける。
『お久しぶりです、長官』
「!?」
響いた声に、スパンダムは固まった。
「お、お前は……っ」
『こちら、元部下、ロブ・ルッチ』
「んなっ、何だとォォ!? まだ生きてやがったのか!」
『一つだけ、お伝えしなくてはならないことがありまして』
「なっ、何だ……」
『いずれ、必ず戻ります』
「!」
"ガチャ"
それきり、電伝虫は切れた。
受話器を電伝虫の背に戻したルッチは、軍艦の
「出港するぞ」
倒した海兵やサイファーポールたちを、甲板から海岸へと投げ降ろしていた6人は、手早く作業を終わらせて、操船のためのポジションについた。
カリファが、海図を数枚手にして、ルッチの傍へ寄る。
「行き先はどうする気?」
「コイツに訊け」
ルッチは、ティオが乗っている方の肩を少し上げた。
その揺れでバランスを崩したティオは、肩から落ちながらも、ボンッと煙を発して人に戻り、くるりと回って着地する。
「ろぐぽーす、もってる?」
「えぇ、当然」
「じゃあ、ししん、さしてる、ほうこう、しょうめんにみて、10じの、ほうこう、すすんで」
「あくまでログは辿らないってこと?」
「(コクン)……ろぐ、たどってたら、すぐ、おいつかれる。かいりゅう、つかって、ろぐ、じゃ、たどりつけない、しま、いく」
「当てはあるということね?」
「(コクン)……そのしま、なら、なんかげつ、か、いられる、おもう」
「そう。なら、案内は任せたわ」
「(コクン)」
そうして行き先を話し合っている間に、カクが、頭に入っている軍艦の構造を元に、メンバーたちに操船指示を出していた。
マストの位置が調整され、舵が切られると、軍艦はゆっくりと海原へ進み始める。
風を掴んで航行が安定してくると、元CP9の7人は、自然と舟の後方に集まり、小さくなっていくグアンハオを眺めた。
ティオも、その中に混ざる。
「チャパ~……短い帰郷だったな~」
「覚悟はしておったはずじゃろ? ……それに、また地位を取り戻せば、今度は堂々と帰ることが出来る」
「……そうだなぁ」
「よよいっ、ぁ教官たちは~ァ、無事で~、済むのか~ァ?」
「バーカ、そのために距離置いて生活してたんだろが。……あのクソ
「候補生の子供たちが、嘘を
「大丈夫でしょう? 腐っても私たちの後輩なんだから」
少しの不安と、寂しさと、愛情と……
様々な感情が入り混じっているのを、すぐ傍に感じながら、ティオは7人と同じようにグアンハオを見つめていた。
海岸近くの地面には、セント・ポプラの女の子がくれた花が挿されている。
(……ここから、だ)
ルッチがスパンダムに宣戦布告してしまった以上、これからはもっと手強い追手が仕向けられるだろう。
それらを退けて2年間を生き残れるくらい、強くならなければならない。
ティオにとっても、元CP9たちにとっても、諜報員としての能力と成長が試される。
(ぜったい、つよく、なる。……こんどこそ、るふぃの、みんなの、やく、たつ。……そして、せかい、ひっくり、かえして……れきしの、すべて、せかいに、かえす)
……世界政府がこの800年間恐れ続けた大きな戦いが、2年後の世界に訪れると知った。
そして、自分は奇しくも、転換の歯車の1つに選ばれている。
けれど、黙っていれば運命が全てを取り成してくれるわけではない。
全力で今の世界に抗い、進んだ先に、時代の転換は訪れるのだ……
(まって、ろ、せかい……。まってて、みんな……)
ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパー、ロビン、フランキー、ブルック。
仲間たちの顔を鮮明に思い浮かべて、ティオは両手をグッと握りしめ、地平線の彼方へ消えていくグアンハオを見送った。
―――時代を動かす、幾つもの歯車たち。
世界中に散った彼らが、再び
そして、安寧を冠した800年の停滞が終わるまで。
あと、2年―――
→ 第五章:##B2_1065458##
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