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4. 空島
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「つまりここが、空の海ってわけね」
だんだん興奮も収まってきて、麦わらの一味は周囲の分析を始めた。
「でも見て。
「どうやらここは、積帝雲の中層みたいね」
顎に手を当てるナミとロビンを、チョッパーが見上げる。
「まだ上へ行くのか? どうやってだ?」
「それは分からないけど……ねぇ、ティオ、あなたは何か知ってる?」
周囲を見回していたティオは、おもむろに振り向いた。
「ここ『白海』。じょうくう7000めーとる」
ナミが首をかしげる。
「ハクカイ?」
「(コクン)…そらのうみ、2しゅるい、ある。ここ、したのうみ、『白海』。このうえ、じょうくう、10000めーとるに、『白々海』ある。ろぐぽーす、さしてる、しま、きっと、すかいぴあ。『白々海』にある」
「要するに、このログポースが指す島へ行くには、もう3000m登らなくちゃいけないってこと?」
「(コクン)」
「行き方は分かるかしら」
ティオは首を横に振った。
「『ハイウエストの頂』けいゆ、ここ、くると、あんないにん、いる。でも、『ノックアップストリーム』よくわからない」
「そういえば、ノックアップストリームで来る人は少ないんだったわね」
「(コクン)」
どうやら現在地が分かっただけで、またしても袋小路に入ってしまったようである。
そうしてナミたちが頭を悩ませる中……
「第一のコ~ス、キャプテン・ウソップぅ! 泳ぎま~す!」
「うおおおっ! やれやれ~!」
男たちははしゃいでいた。
サンジがタバコの煙を吹きつつ釘を刺す。
「おいおいまだ無茶すんな。得体の知れねぇ海だぞ」
「海は海さ~!」
ウソップは欄干からピョンと飛んだ。
"ボフ~ン"
柔らかい音がして、ウソップの体は雲の中に吸い込まれていく。
「すっげ~~~!!」
「勇気ある~!」
何ごとかと、ナミやロビン、ティオも寄ってきた。
サンジが、そうは言っても心配そうに雲の海を覗き込む。
「ったく、大丈夫かよ……」
「そらのうみ、きほん、ふつうの、うみと、おなじ」
「あぁ、ティオちゃん」
「みずのていこう、すくない。ふつうのうみより、およぎやすい」
「へ~、そりゃ楽しそうだな」
「でも……」
「おい、ウソップの奴、顔出さねぇぞ?」
ゾロの一言で、一味にさ~っと嫌な予感が奔る。
ロビンが単純な疑問を口にした。
「思うんだけど、ここには海底なんてあるのかしら……」
「「「まさかっ!!」」」
「かいてい、ない。もぐりつづけたら、くもから、おちる。それが、このうみの、こわいとこ」
ゾロが目を剥く。
「馬鹿っ、そういうことは早く言え! あの野郎、雲から落ちたのか!?」
「ウソップーーっ!!」
ルフィが慌てて腕を伸ばし、ウソップを掴もうと試みた。
「だから言ったんだあの馬鹿は!」
「船長さん、できるだけ遠くに手を伸ばしてちょうだい!」
「でもロビン、下は見えねぇから勘だぁ……」
「大丈夫、任せて……
ロビンは腕を交差させる。
伸びていくルフィの腕に、無数の目を咲かせたらしい。
ルフィの腕は伸び続けた末、雲を突っ切る。
「いたわ」
「えっ!? どこに!?」
「
ルフィの腕を軸にして、ロビンの腕が咲きながらウソップのもとへ伸びていく。
そして"ガシッ"とウソップを捕まえると、ルフィの腕に重みが加わった。
「オーケー、引き上げて」
「捕まえたんだな? よぉし、うぉりゃっ!」
ルフィは伸ばした腕を思いっきり引っ張る。
チョッパーがあわあわとルフィを見つめた。
「重いのか!?」
ロビンが首をかしげる。
「そんなはずはないと思うけど……」
"ボフンッ!"
「やった! 上がった!」
間一髪、ウソップは空から落ちずに済んだ。
しかし……
"ボフン!"
海の中から巨大なものが姿を現した。
「何かついてきたぞ!」
「ウソップを喰う気だ!」
「「いやあああああっ!!」」
ナミとチョッパーが叫んだ。
ついてきたのは巨大なタコと、巨大な蛇。
「そうビビるほどのもんでもねぇだろ」
ゾロが刀を構えて甲板を駆け、巨大タコめがけて跳んだ。
"スパンッ!"
ゾロの一太刀が入ると、タコは"パァンッ"と風船のようにはじけ飛んだ。
すると今度は蛇が襲いかかってくる。
それにはサンジが対応した。
"ドスッ!"
重たい蹴りが入ると、蛇は海へと沈む。
……辺りはようやく静寂を取り戻した。
「……しっかし、やけに、息が、切れるな、ここは……」
「確かに……」
「うへ~……」
一味の主力3人が揃って息を切らせる。
「さて、妙な生き物だぜこりゃ……魚類かどうかも疑わしい」
「風船みてぇだな、あのタコは」
「一応生物だろ? 動いてた」
ナミが眉をひそめて首をかしげる。
「雲の中に生物がいるなんて」
「やはりここは、雲というより海と考えたほうがよさそうね」
「うみ、だよ。ぱいろぶろいん、まじった、くも」
ロビンは隣のティオを見下ろす。
「パイロブロイン?」
「(コクン)…かいろうせきの、ざいりょう。ぱいろぶろいん、まじると、くも、うみ、なったり、しま、なったり、する」
「海だけじゃなく島にもなるの?」
ティオは遠くの方を指さした。
「あとで、さわるといい。あそこ、うみの、うえの、くも、かたまってる」
「へぇ、そうなの」
ロビンが目をやると、確かに雲の海の上にさらなる雲が浮いていた。
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