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31. 人魚のケイミー
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それから、海を進むこと数分。
いつものように、ゾロの膝間で昼寝していたティオが、突然目を開いた。
それに気づいたゾロも、片目を開ける。
「どうした」
ティオはゆっくりと身を起こしながら、青く晴れた空を見上げる。
「たくさん、くる。ひと、と、さかな、いっしょになった、やつ」
「……は? 人と魚? 何だそりゃ」
同じ頃。
"バシャバシャッ"
「んぉ? なんだ?」
「魚の矢印が消えちまったぞ?」
サニー号を先導していた魚たちが、一斉に海の中へと散っていってしまった。
ケイミーの耳がピクっと動く。
「……え?」
傍にいたナミが訊いた。
「どうしたの? ケイミー」
「魚たちが、悪いけどここまでだよって……」
「どういうこと?」
「わ、分かんない……」
そこに、ゾロが、刀の鍔を弾きながら歩み寄ってきた。
「構えろ、お前ら。何か来るぞ」
ゾロと、隣に立つティオが見つめる先は、サニー号の前方の空。
パッパグがハッとする。
「まさかっ、奴らか!?」
ルフィが警戒しつつ辺りを見渡した。
「何だ何だ!?」
「ムギっ、上だ! トビウオライダーズが来やがった!」
短い手で空を指すパッパグ。
一味は全員、上を見上げた。
"ブブゥン……"
低く唸るようなエンジン音。
そして、空を埋める、いくつもの魚影。
ウソップが目を飛び出させた。
「ぅぉおっ!? 魚が空飛んでるぅ!? トビウオってこんなに飛ぶんだっけ!?」
よく見れば、巨大なトビウオの背に人が乗って操っている。
"ヒュヒュッ"
何か、砲弾のようなものが投げられた。
サニー号の船首に居たルフィが、全て弾き落とす。
"ドゴッ、ドゴォンッ!"
「あっぶねぇ!」
「また来るぞ! 気ィ抜くなよ!」
「気をつけて! あのトビウオたちは、海から飛び出て5分は飛行できるの!」
一味はそれぞれ身構え、トビウオたちを見上げた。
……しかし。
"ブウウゥゥン……"
何故か、トビウオライダーズは彼方へ飛び去ってゆく。
フランキーがサングラスを引き上げ、去っていく魚影を見つめた。
「何だァ? 帰っちまいやがったぞ、奴ら」
「明らかに攻撃態勢だったよな?」
ロビンが冷静に分析する。
「何か通信が入っていたみたいよ。撤退命令でも出たのではなくて?」
「撤退? 何でだ?」
「理由は解らないけれど」
ルフィは未だに、トビウオが去った方向を見つめていた。
「乗ってみてぇな~! あのトビウオ! 5分も飛ぶのか~!」
それをため息混じりに横目で見たサンジは、新しいタバコに火を点ける。
「とにかく、これから行く場所に、あのトビウオたちがいるってんなら、戦闘には準備が要るな……。まさか敵が空から来るとは……」
ウソップがフランキーに訊いた。
「大砲を甲板に出せねぇか? そしたら、俺が全部撃ち落としてやるよ!」
「なるほどな。よしきた!」
ウソップとフランキーは、一緒にドッグへと降りていく。
そうして、麦わら一味がトビウオとの戦い方を思案する中、ケイミーは俯いていた。
「……はっちん、大丈夫かな」
パッパグが、慰めと忠告を含めて言う。
「アイツは頑丈だから大丈夫さ。それより、マクロの真の狙いはオメーだぞ。気をつけろよ」
「うん……」