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映画:STRONG WORLD
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「はぁ~~食った食った」
結局、巨大サソリを丸ごと1匹平らげ、ルフィは焚火を消した。
「それじゃ、ティオ、案内頼んだわよ」
「(コクン)」
「アンタもよろしくね、ビリー」
「クワァ!」
ビリーの背にルフィが座り、その膝の間にティオが座り、ルフィに肩車してもらう形でナミが座る。
そうして、3人をコンパクトに乗せたビリーは、青空へ飛び立った。
その重さでも難なく飛べる辺り、かなりパワーはあるようだ。
「10じ、の、ほうこう。まっすぐ」
「クワァ!」
「ってことは、あの島なの?」
「(コクン)」
ビリーはティオの言う通り、真っ直ぐ飛んでくれる。
ティオは小さなため息をついて、ルフィに背を預けた。
「ん、どした? 疲れたのか?」
ルフィはティオの頭を軽くポンポン叩いた。
「びりー、ゆうしゅう、と、おもって」
「優秀?」
「ぞろ、なら、なんかい、いっても、まっすぐ、すすまない」
「あぁ、ゾロは方向音痴だからな! あっはっはっはっはっ!」
「あれはもう方向音痴って言えるレベルじゃないわ……」
「クワッ!?」
「う"!?」
「え、なに、いきなりどうしたのよ」
突然、ビリーとティオが表情を歪めた。
ビリーは180度方向転換し、青空の彼方へ飛び去っていく。
「きゃああああっ!」
あまりの速度にナミは叫んだ。
……やがて、近場で浮いている無人島に一時、着地する。
「クワァ…クワァ……」
「はぁ…はぁ……」
ティオもビリーも鼻を押さえ、涙目で地に突っ伏した。
「どしたんだ?」
「あの、においっ、やぁっ」
「ん、におい~?」
首を傾げるルフィの横で、ナミは目指していた島を覗き込んだ。
「あ、湖の近くに村がある。……それと、シキの王宮の周りにもあった樹が生えてるわ」
「あれ、だふとぐりーん。……ものすっごい、くさい……」
「なるほど。あの樹で、動物たちが村に入るのを防いでいるわけね」
「(コクン)」
「ん~、つってもよォ、ゾロたちはあん中にいんだろ? 臭くても行くしかねぇんじゃねぇか?」
「ぅ……はな、つまんでく。びりーには、はなせん、ひつよう」
「鼻栓ね……分かったわ」
ナミは荷物からハンカチを2枚出し、丸めてビリーの鼻に詰めた。
そして、再びコンパクトにビリーの背に乗って、飛び立つ。
ビリーは口で呼吸しながら、ダフトグリーンに囲まれた村へ降りていった。
ティオの案内で、シャオの家に辿り着く。
すると……
「んナミすゎ~ん! ティオちゅわ~ん! 無事でよかった~!」
サンジが抱きつかんばかりに飛んできた。
「この1週間ろくに眠れず心配してたんだよォ~!」
バタッ、と倒れたサンジは、そのままいびきをかき始める。
ウソップが青い顔で付け加えた。
「……コイツ、マジで寝てねぇから」
「ぬぁっ、まだロビンちゃんが!」
「騒々しいなテメェは!」
「ぁん!? 何だとクソマリモ!」
「るっせぇんだよアホコック!」
「あっはっはっはっ、とにかくオメェらも無事でよかった~! ティオの話じゃ、ロビンとフランキーとブルックは一緒にいるんだと。まぁアイツらのことだから大丈夫だろ。安心してい~ぞ! なっ?」
「ぅえっ!? ホントかいティオちゃん!」
「(コクン)…3にん、とも、ぶじ。たぶん、しきの、じょうほう、あつめて、くれ、てる……ふぁ~……」
そういえば、とウソップが手を叩いた。
「なぁティオ、あのシキって奴はいったい何モンなんだ?」
「……? ……ん」
「いや、"ん"じゃなくて」
「……ん」
ティオの目は焦点が合っておらず、まぶたも落ちかけている。
ゾロがため息をついた。
「訊いても無駄だ、ウソップ」
「へ?」
「とりあえず仲間の安否は分かった上に、今んとこ、周りに敵がいねぇから、気が抜けてんだろ。完全に頭が寝てやがる」
「そうなのか?」
「見りゃ分かんだろ」
「いや分かんねぇよ」
ルフィが二カっと笑って言った。
「んじゃま、とにかく一旦休憩だ! 俺も眠みぃし。……ふぁ~ぁ」
と、そのとき。
"ガチャ"
家の扉が開いた。
シャオとその母親が出てくる。
「あれ!? 増えてる!? はぅ……」
気絶したシャオを、母親が慣れた手つきで支えた。
「あらまぁ、いつの間にか大所帯になっちゃったわねぇ。よかったら、中で休まない?」
「ナミ、ティオ、お前ら休ませてもらえよ」
「え? あぁ、うん」
「ルフィ、ティオは中じゃなくていいみたいだぞ」
チョッパーの声に振り返れば、ティオはいつもの場所、すなわちゾロの膝の間で既に眠っている。
その寝顔に、ゾロは心底呆れたため息をついて、ルフィは笑った。
「早ぇ~なぁ、ははははっ。んじゃぁナミ、お前だけでも休ませてもらえ」
「うん……ありがと」
仲間の厚意に甘え、ナミはシャオの家に入っていった。