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映画:STRONG WORLD
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ところ変わって、桜が綺麗に咲いた丘。
「んナァミすゎ~んぬ!」
「ばっ、大声出すなって!」
"ジジジジジッ"
「ぎゃあああっ! カブトムシィ!」
サンジの大声に反応したのか、巨大で、しかも火を吹くカブトムシが襲ってくる。
サンジとウソップは全速力で逃げた。
幸い、そう強くもなかったようで、サンジの蹴り一発で沈む。
「はぁ……危なかった。おいサンジ、いい加減にしろよ。ここの動物だの虫だのはやたら強ぇんだかr「ロビンちゅわ~ん!」
「言った傍から叫ぶなぁ!」
"ギァァァァッ!"
「ぎゃあああっ! 鳥ィィィっ!?」
翼が4枚あるニワトリ風の鳥。
その巨大な羽毛の塊を、再び蹴り一発で仕留めたサンジは……
「ティオちゅゎ~んぬ!」
やっぱり叫んだ……
"グォォォォ!"
「今度はキリンかよ! もう絶対無駄な体力使ってるってコレ!」
「んナミすゎ「黙れもうテメェェェ!」
最後に巨大な芋虫に追いかけられ、丘の端へと追い詰められた2人は、桜の樹から垂れ下がるツル目掛けて飛んだ。
"ズルッ"
「へ? あっ、ぬぁぁぁっ、落ちるっ、死ぬぅぅぅ!」
「るっせぇなっこの鼻ァ!」
足を滑らせたウソップを、サンジが何とか掴んで事なきを得る。
2人を追って飛び出してきた芋虫は、そのまま遥か下へと落ちていった。
「ふぅ、危ねぇ危ねぇ……」
「さ、サンジ君っ……」
「あ? 何だよ」
「う、上っ、上ぇっ!」
「はぁ? 上?」
青ざめたウソップが必死に指さすので、そちらを見上げてみれば……
"グルルル……ッ"
巨大な虎が、桜の樹から見下ろしていた。
実は、ツルだと思って掴んだのは、虎のヒゲだったのだ。
「げっ……」
さすがのサンジも青ざめ、急いで隣の、本物のツルへと移る。
そして、反動をつけてウソップを丘の方へ投げ飛ばした。
「ぎぃぁぁぁああっ、ぶべらっ!」
顔面から地面に叩きつけられたウソップは、持ち前の恐怖から瞬時に身を起こす。
すると、目の前には既に虎がいて……
"グルルルル……ッ"
完全に怒っている。
ウソップは紙のように真っ白になって、ギギギギっと首をサンジの方へ向けた。
「さっ、サンジく~ん……?」
"ドサッ"
「……へ? 荷物?」
サンジは荷物を放り投げ、桜の樹に登っていた。
高低差を利用し、回転を加えながら虎の頭目掛けて落ちていく。
「
"ズゴッ!"
虎は地面に沈んだ。
「フン、猫め」
敵がいなくなった途端、元気になるのがウソップ。
「ぃよ~しっよくやった! 俺の指示通り!」
"ヒュンッ……ドゴォッ"
「……ぇ、は?」
突然足元が
もうもうと土煙が上がっている。
なんだか、ピストルで足元を撃たれた気分だった。
恐る恐るその弾道の先を見れば、桜の樹の枝に、小さなイノシシのような生物が無数にいる。
"ドシュッ、ドシュドシュッ"
「んなっ、はぁっ!?」
イノシシたちは弾丸のように、2人目掛けて突っ込んできた。
"ドゴォッ、ドゴッドゴォッ!"
地面がどんどん抉れていく。
そして……
"ピシィ……ッ"
地面が悲鳴を上げ始めた。
元々この丘は島の端。
地面が抉れれば崩れてしまう。
"ピシッ、ガラガラッ……ガコッ"
「「……へ?」」
突然体が浮いたサンジとウソップは、まばたきを繰り返した。
「「んなにぃぃっ!?」」
2人は、崩れた丘と共に落ちていった。
"ザパアァンッ!!"
落ちた先にあったのは、湖。
2人は丘もろとも、湖に沈んだ……
再びところ変わって、雪の積もった山脈。
"ドシッ、ドシッ、ドシッ"
風で粉雪が舞い踊る中、マンモスのような像が1頭、ゆったりゆったり歩いていた。
「広いんだな、この島。ず~っと雪の中だ」
「ま、いつかどっかに出んだろ」
そうしてマンモスの背で話すのは、ゾロとチョッパー。
人型のチョッパーの膝の間に座ることで、ゾロは上手いこと防寒していた。
「……にしても、あのシキって奴、何だったんだろうな。ナミを攫ってくなんて……」
「さぁな。……ティオは知ってたみてぇだ。アイツが船に来たときから、ずっと警戒してやがった」
「そっか……。……ナミ、無事かな」
「ティオが追ってったんだ。ナミを連れて逃げ出すなり、情報拾って俺たちに合流するなり、アイツなら上手くやるだろ」
「そうだな……。俺たちも早く、みんなと合流しねぇとな!」
「……ん? おい、子供がいるぞ」
「え? こんなところにか?」
ゾロが前方を指さした。
よく目を凝らすと、深い雪の中を、小さな赤毛の少女が歩いている。
その先には巨大な生物が……
「……ヤバそうだな」
眉間にしわを寄せたかと思うと、ゾロはマンモスから飛び降りていった。
「気をつけろよ~! ゾロ~!」
チョッパーの声を背に、巨大生物の方へ走っていく。
"ギァァァァァッ!"
雄叫びを上げる生物。
「ひぇ……っ」
少女はパタリと倒れた。
巨大生物が少女を見つけ、走り出す。
少女を食べる気かもしれない。
そこへ……
"シュッ―――ズォァッ!"
響いた剣戟。
"ドサァッ!"
巨大生物は倒れた。
チャキン、と刀を仕舞う音が響く。
「……」
ゾロは無言のまま、少女の傍にしゃがんだ。
指の背で頬をぺちぺち叩くが、反応ナシ。
「完全に気絶してるな、コイツ」
"ドシッ、ドシッ"
マンモスに乗ったまま、チョッパーが近づいてきた。
「よかった、間に合ったんだな!」
「あぁ」
ゾロは少女を抱き上げ、降りてきたチョッパーの方を向いた。
「お前の毛皮貸してやれよ」
「そうだな。まるで夏島みたいな服着てる。寒そうだ。……って脱げるか!」
……冗談はさておき、ゾロとチョッパーは少女も一緒にマンモスに乗せ、進み始めた。
人型になったチョッパーの膝の間に挟まったゾロが、少女を膝の間に座らせる。
最も防寒になる座り方だ。
「……」
いつもなら、もう少し大きな少女が膝の間にいるため、ゾロは何となく違和感を覚えた。
「……ん、ぅ……」
少女の目がゆっくり開く。
「気がついたか」
「んぁ、はぇ?」
少女はとろんとした目で上を向いた。
見下ろしてくるゾロと目が合う。
「あれ…わたし……」
チョッパーが尋ねた。
「お前、こんなとこで何してたんだ?」
「へ? ……えっと、それは……」
少女はキュッと両手を握りしめる。
その手の中には、スズランに似た一輪の花があった。
「……」
ゾロはそれを黙って見下ろしていたが、やがて前を向く。
「まぁいい。今はとにかく、早くここを抜けよう。もう何日も雪の中で、ウンザリしてんだ」
すると、少女はきょとんと瞬きを繰り返す。
「冬ゾーンは半日もあれば抜けられるはずだよ?」
「なにっ」
「そうだったのか!?」
「あっちだよ」
チョッパーはマンモスに方向変更を伝えた。
すると、人の足より早いせいか、1時間もかからず緑の生い茂る森が見えてくる。
「……」
「……」
「……あのさ。今までゾロの言う通りに進んできたよな」
「たっ、たまたまだっ」
「正面に見える川をたどって行くと、私の住む村があるんだ。助けてくれてありがとう! わたし、シャオ!」
「……ゾロだ」
「俺はトニー・トニー・チョッパーだ」
「ひぁっ……ゴリラが喋った…ぁ」
「んなっ、気絶すんなぁぁ!」
……引き続き、3人はマンモスに揺られて、シャオの村を目指した。