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「ひゃっはっはっはっはっ! こっちだこっち~ぃ!」
「のぁっ、捕まったぁ!」
「ふーっ、ふーっ」
「あっはっはっはっ!」
……食堂を出た後。
ルフィはティオから逃げながら、4階のアスレチックフロアに来た。
今は、チョッパーも混ぜて、3人で追いかけっこをしている。
そんな様子を、ウソップは少し離れたところから眺めていた。
「はぁ……ったく、俺は子守りかよ」
ウソップはナミから、ルフィがこれ以上バカやらないように見張れと言われたのだ。
満腹まで食べた直後なので、一緒に遊ぶ元気もない。
適当なベンチに座って、食休みしながら見張っていた。
他の仲間たちは、それぞれ興味のある場所へ向かい、好きなように過ごしている。
―――1時間後。
「はぁっ、はぁ~っ、ちょっと休憩だぁ~」
「ふは~~っ、おれ、もう走れねぇ……」
ルフィとチョッパーは、芝生の床に寝転がった。
ティオはまだじゃれ足りないようで、自分も寝転んで、チョッパーにまとわりつく。
「はむはむ……」
「んぁっ、やめろってばティオ! ぃぎあっ、
「はははっ、ティオの奴、いつもと違って元気だな~。酔っぱらうとすげーんだな」
「きっと、明日は筋肉痛で動けないと思うけ…いだだだだっ!」
「はぐはぐっ」
チョッパーが抵抗すればするほど、ティオは面白がってさらに強く噛みつく。
ルフィは笑いながら寝返りを打ち、ティオに後ろから抱きついた。
「そろそろ放してやれよ、なっ?」
「んにゃ……」
ルフィは自分の指を噛ませて、チョッパーを解放してやる。
「あ~~助かった……ほっぺた食われるかと思ったぞ」
「意外と伸びるかもしれねぇぞ? 俺みたいによ!」
「いや、それはねーだろ。……指痛くねぇのか? ルフィ」
「ん? あぁ、そういやあんまし……」
噛む力が弱まっているのに気づき、見下ろせば……
「あ、耳が消えてる」
「ホントだ。しっぽもねぇな」
ティオは元の姿に戻り、寝こけていた。
夢うつつに、ルフィの指を甘く噛み続けている。
チョッパーは安堵のため息をついた。
「そっか、動き回ったから、キウイの消化が早かったんだな」
「ん~もう戻っちまったのか~。面白かったのによぉ……。……ふぁ~」
ルフィが大きくあくびをすると、チョッパーもつられてあくびをした。
「……よっと、さすがに4つは持ちづらいな」
ルフィたちが遊び回っている間に、どこかへ行っていたウソップ。
「ん、あれ?」
4人分の飲み物を買って戻ってくれば、アスレチックの中に、走り回っている姿は無かった。
「やっべ、目ぇ離した隙にどっか行っちまったんじゃ……っ」
どこかで騒ぎを起こされたら、海軍本部からとんでもない奴らがやって来る。
その前に、ナミの怒りを買うことになるのも恐ろしい。
ウソップは慌てて辺りを見渡した。
すると……
「すか~……すか~……」
「すぅ……すぅ……」
「すぴ~……すぴ~……」
芝生の床に、穏やかな寝息を立てている3人を発見する。
「はぁ……何だ寝てたのか」
とりあえず、騒ぎを起こしていなかったことに安堵した。
そして、呆れ顔で3人の傍に座る。
「ったく、気ィ利かして飲み物買って来てやったのに」
起きるまで待っていたら、氷が溶けて、中身が薄くなりそうだ、なんて思うけれど、起こす気にはなれない。
チョッパーに抱きついたティオに、ルフィが抱きついて、いい具合に3人丸まって、心地よさそうに眠っているのだ。
ウソップは呆れ顔のまま笑みを浮かべて、飲み物のストローをくわえた。
10分後。
「おーい、ウソップ」
「?」
耳慣れた声に呼ばれた。
ウソップが目を向ければ、食材を抱えたサンジが歩いてくる。
「よぉ、買い物帰りか?」
「まぁな。ティオちゃんの様子はどうかと思って寄ったんだが」
「見ての通りだ。耳もしっぽも消えてる。遊び疲れたのか、今はぐっすりだ」
「そうか。戻ったんなら何よりだ。……あぁそうだ、さっき八百屋のおかみさんに聞いたんだけどよ、夕方頃には冬みてぇに寒くなるらしい」
「そうなのか?」
「あぁ。この船が乗ってる海流は、基本的には秋島の気候海域なんだが、時々、冬島みてぇに寒くなるときがあるんだと」
ウソップは船の窓を見やった。
「確かに曇ってきてるなぁ」
「オメェらはともかく、ティオちゃんは風邪引いちまうかもしれねぇから、早めにサニー号まで戻って来いよ」
「お前はどっか行くのか?」
「食材を船に置いたら、ナミさんやロビンちゃん、その他のバカ共に知らせに行くんだ」
「そっか、分かった~」
ウソップが手を振ると、サンジもひらひらと手を振って、サニー号の方へ歩いていった。
サンジの言った通り、時間が経つほどに船内の温度も下がってきた。
「ちょっと肌寒くなってきたな……そろそろ起こすか」
ウソップは3人の頬をつついた。
「おーい、起きろ~。帰るぞ~」
「……んぁ、ぁあ?」
「ん……んん?」
ルフィとチョッパーはすぐに起きたが、ティオは全く起きる気配がない。
ルフィは身を起こして、目をこする。
「ん~~……のど乾いたぁ」
さんざん走り回った挙句に何も飲まずに寝たのだから、当然だ。
「言うと思った」
ウソップは、買っておいた飲み物を渡す。
「ん、あんがと~……」
「ほらよ、チョッパーも」
「ん、おぅ…ありがと……」
目をこすって身を起こしたチョッパーも、ウソップから飲み物を受け取った。
未だに眠ったままのティオの腕が、チョッパーの体に巻きついている。
ジュゴゴゴっと、一気に飲み物を飲み干したルフィは、半分寝ぼけた目で、辺りを見回した。
「あ~、そういや、遊んでて寝ちまったんだっけ。……ん、ちょっと
「サンジが、今夜は冬みてぇに寒くなるっつってたぞ。曇ってて分かんねぇが、もう日暮れ時だ。船に戻るぞ?」
「え~~っもう帰んのか~っ? 遊び足んねぇよぉ!」
「また明日遊びゃいいじゃねぇか」
「えっ、明日も遊べんのか!?」
「お前昼間の話、何も聞いてなかったな?」
「んよ~しっ、そうと決まれば! サニー号に直行だァ! 腹減ったし!」
「もう腹減ったのかよ……」
飲み物を飲み終えたチョッパーが、体に巻きついているティオの腕を、ポンポンと叩く。
「ティオ、全然起きないな」
「遊び倒して疲れたんじゃねぇか? ルフィ、船まで
「おう!」
ウソップはティオを、後ろから抱えるように抱き上げ、ルフィの背中にひっつけた。