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3. ノックアップストリーム
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サウスバードを連れた一味は、森を抜け、クリケットの家に帰ってきた。
「おっさん、鳥を捕まえて……菱形のおっさん!?」
「マシラ!?」
「ショウジョウ!?」
家に戻ってきた麦わらの一味は愕然とする。
「……?」
慌てた声に、ティオも目を覚ました。
寝惚け眼で見れば、家はめちゃくちゃに壊され、クリケットもマシラもショウジョウも血塗れで倒れている。
「いったい何があったっていうの?」
「くっそォ、何モンの仕業だ!」
サンジが、海に浮かんでいたショウジョウを引っぱって、岸に上がってきた。
「うわああああっ! ゴーイングメリー号があああああっ!! 誰だこんなことしやがったのは!!」
ウソップは叫びながら膝をついた。
メリーは甲板で真っ二つに割れている。
「すま、ねぇ……」
「おっさん、気がついたか!」
「ホントに、すまねぇ……俺たちがついていながら情けねぇ……だがよ、ちゃんと……まだ時間はある。日が昇る前に、ちゃんと船は強化してよぉっ」
「待てよおっさん! とにかく何があったか話せよ!」
「いや、いいんだ、気にするな。……もう、何でもねぇ。それよりお前ら……」
クリケットは血塗れの身を起こして、サウスバードを持つゾロを見た。
「そうだ、よく捕まえてこれたなぁ、サウスバードを……ゴホッ、それでいい」
「ルフィ!」
「ん?」
ナミの声に、ルフィは家の方を向いた。
「金塊が盗られてるわ」
「……あぁ、そんなのはいいんだ。それより、お前ら……」
そこにウソップが走ってくる。
「"そんなのは"って何だよ! おやっさん体壊れるまで10年も潜り続けて、やっと見つけたお宝じゃねぇか!」
「はいえなの、べらみー」
「「「!?」」」
ティオの一言に、その場の一同が肩を揺らした。
見れば、人間に戻ったティオがクリケットの背後にいた。
その手はクリケットの背に触れている。
記憶を読んだのだ。
「かってに、みて、ごめんなさい」
「……ったく、馬鹿野郎が」
「おいルフィ。どうやらそのチビの言う通りみてぇだぞ」
ゾロが指さしたのは、家に張り付けられたベニヤ板。
丸いジョリーロジャーが描かれている。
それを見るなり、ルフィはすくっと立ち上がった。
これからするであろうことを察して、ゾロは声をかける。
「手伝うか?」
「いいよ、1人で」
ルフィは準備運動のように指を曲げ、関節を鳴らした。
……行く気だ。
ナミが慌てて止めに入る。
「ダメよルフィ、馬鹿なこと考えちゃ! 出航予定まであと3時間しかないのよ!?」
しかしルフィは、ナミを無視してロビンに訊いた。
「ロビン、海岸に沿ってったら、昼間の街につくか?」
「えぇ、着くわよ」
ルフィは海岸線を歩き出す。
「朝までには戻る」
そう言って、一直線に駆け出した。
その後ろ姿に、ナミは舌打ちする。
「……ったく、馬鹿なんだから。さぁ、アンタたち! 出航準備進めるわよ!」
行ってしまったものは仕方ない。
気を取り直して、ナミは一味の男共に声をかけた。
クリケットが呆れたような笑みを浮かべる。
「フン……。……よし、やるぞ! マシラ! ショウジョウ!」
「「おう! おやっさん!」」
いつの間に目を覚ましたのか、マシラとショウジョウが体を起こす。
そしてどこからか、仲間たちと材木を集めてきた。
「「「「ウッキーッ!」」」」
猿山連合軍総出で、メリー号の修復が始まった。
"カンカンカンカン……"
金づちの規則正しい音に誘われて、ティオはロビンの膝を借りて眠っていた。
マシラやショウジョウ、クリケットは、怪我をおして船の強化を続ける。
ウソップは額の汗を拭って3人を見つめた。
「しかしタフだなぁアイツら。あんなにやられててもピンピンしてんだから。いくらチョッパーに治してもらってるからとはいえ、不死身だぜありゃぁ」
丸太をノコギリで両断するクリケットの背中に、チョッパーがひっついて包帯を巻いていた。
器用なものである。
その頃……
「アンタ、何で行かなかったの?」
ナミはゾロに疑問をぶつけていた。
「あ? 何なんだテメェは。喧嘩すんなっつったりしろっつったり、行くなっつったり行けっつったり」
「違うわよ。アンタだってやられたじゃないの」
「やられた? 別にアイツら、俺たちの前に立ちはだかったわけじゃねぇだろ? 同情しか残らねぇ喧嘩は辛いだけだ」
「何それ。馬鹿? アンタ」
「うるせぇな! 4回も言うんじゃねぇ!」
「何よ! これが1回目じゃない!」
「知らねぇよ! 邪魔だ! どっか行ってろ!」
意味の分からない喧嘩が続く。
ちなみに、3回の馬鹿発言はティオによるものだ。