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25. バウンティ・ハンター
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「おいっどうすんだ! ウチの旗がねぇぞ!」
「分ぁってる! 俺に言うな!」
「ど、どうするっ、今から作るか!?」
「バカ! さすがに時間掛かり過ぎるっつの! いくらルフィがアホでも、時間稼ぎきれねぇよ!」
ラブリーランド最上階。
ゾロ、ウソップ、サンジ、チョッパー、ロビンは、どこを探しても見つからない海賊旗をどうするか、議論を重ねていた。
ナミはルフィのサポートのため、戦いの場に赴いている。
と、そこに……
"バサッ"
聞き慣れた羽音が聞こえてきた。
「あら、ティオ。今までどこにいたの?」
ロビンが緊張感もなく尋ねる。
「はた、ふねに、つけにいってた」
「「「なにっ!?」」」
「え、じゃ、じゃあ、もう旗は戻ってるってことか!?」
「(コクン)」
「何だ……取り越し苦労かよ……ちっとだけ寿命縮んだぞ」
ウソップはその場に膝をついた。
「さっすがティオちゃぁん!」
「ふらんきー、ふねで、まってる」
「んじゃ、あとはルフィがあの風船みたいなオッサン倒すだけか」
「もうここに用はないわね。行きましょう」
一味は、ルフィの元へと駆け出した。
「ゴムゴムのっ、100万℃・バズーカ!」
ルフィのところへ辿り着く頃、戦いは既に、決着の時を迎えていた。
ドン・アッチーノが吹き飛んでいく。
「はぁ……はぁ……熱っちー奴だったな……」
ルフィはその場に膝をつき、息を整える。
それを見ていたナミは、仲間たちの足音を聞きつけ、駆け寄った。
「旗は取り返せたの!?」
「それがナミさん、ティオちゃんが先に取り返して、船につけ直してくれてたんだ」
「ぇえっ!? ちょっとォ! そういうことはもっと早く言いなさいよ!」
「まぁまぁ、結果取り返せたんだからいいだろ? ……あとは、旗は元から奪われてなかったんだとシラを切り通せば完了だ」
「そこは問題ねぇだろ、相手はルフィだ」
「そうだな」
「ぅん? シラって何のことだ?」
「あー……チョッパーは事情知らねぇんだよな……とりあえず、後で説明してやるから、今は黙「あっ、オメェら!」
「「「!」」」
ルフィが走って来る。
一味はみんな、すまし顔を浮かべた。
「る、ルフィ~、お疲れ~!」
「な、なかなか、手強い敵だったんじゃねぇか~?」
「んなことよりオメェら! さっさと旗ァ取り返しに行くぞ!」
「は、旗~? 何のことだ?」
ルフィと仲間のやり取りを見ていたチョッパーは、嬉しそうにルフィに教えてやった。
「旗なら大丈夫だぞ! もう船n"パシッ"
ウソップが慌ててチョッパーの口を塞ぐ。
「あ、あははは……」
「ん~~?」
ルフィは仲間の様子が変なことに、首をかしげた。
一味は、誰か気の利いたこと言えよと、互いに視線を交わす。
その様子に笑ったロビンが、決定打を打ち込んだ。
「何なら、旗を確認しに行きましょう?」
「ん? あー、それもそだな。俺、旗とられたの見たわけじゃねーし」
「さにーごう、こっち」
ティオがルフィの手を引いて、歩き出した。
一味はホっと胸を撫で下ろす。
「ナ~イス、ロビン!」
「助かったぜロビンちゃん!」
「ふふっ、いいえ?」
「お~い何してんだお前ら! 早く戻るぞ!」
「お、おう! 今行く!」
数分歩くと、サニー号が見えてきた。
「るふぃ、みて」
ティオはマストのてっぺんを指さす。
先ほど結わえつけた海賊旗が、風に揺れていた。
「あれー? ちゃんとあるじゃねぇか。分身の術の奴、ウソついてやがったのか……。にしししっ、オメェら、疑って悪かったな!」
「い、いいのよそんなこと~」
「気にすんなって、あは、あははは……」
何とか事なきを得て、麦わら一味はサニー号に乗船した。
「さーて、こんな氷山海域、さっさと抜けるわよ!」
「「「お~!」」」
"ゴゴゴゴゴゴ……"
「ん、何の音だ?」
「海底火山よ。あのアツアツの男の能力のせいで、火山が活動を始めたんだわっ、急いでここを離れないと!」
「よしっ、オメェら、とにかく出港だ!」
「「「おう!」」」
船長命令により、早急に舵が切られた。
「うはぁ~すっげぇ、氷山ほとんどなくなっちまったぞ……」
何とか、火山の噴火に巻き込まれることなく逃げ
しかし……
「麦わらぁぁっ!」
一難去って、また一難。
目の前に、直径10m、高さ3mほどの氷山が流れてきた。
その頂上には、アッチーノファミリーの長男カンパチーノと、その手下が十数名。
「アッチーノファミリーの名に懸けて、貴様らを逃しはせんぞ!」
ルフィの眉間にしわが寄る。
「しつけーぞ! 分身の術の奴!」
「だから分身じゃなくて双子だっつってんだろうが! ……パーパの仇、覚悟しろ!」
……こうなってはやるしかないか。
麦わら一味は全員、臨戦態勢を取った。
するとそこに……
「カンパチーノ!」
フェニックス海賊団の船が突っ込んできた。
「なっ、パズール!?」
船はそのまま、サニー号を庇うように間に割り込み、氷山に乗り上げる。
「テメェの相手はこの俺だろうが! 麦わら、コイツは俺の獲物だ。手ぇ出すんじゃねぇぞ」
「んぉ?」
「先に行け! ……いずれ、新世界でケリつけるからな。首洗って待ってろ!」
船長・パズールを始め、クルーたちはみんな表情を輝かせている。
誰もかれも、出会った頃とは別人だ。
ルフィはニっと口角を上げた。
「ああ! 望むところだ!」
サニー号は舵を切り、フェニックス海賊団を残して先へ進む。
チョッパーはそわそわしながら、ルフィに訊いた。
「な、なぁルフィ! 何で助けに行かねぇんだよ! みんなやられちまうだろ!?」
「チョッパー、よく見ろ。アイツら、誰が助けられてぇって顔してんだ?」
「え……」
フェニックス海賊団を振り返れば、みんな、笑って剣を交えている。
「そうか……そうだな」
チョッパーが見ていると気付いたジローが、笑顔で手を振ってきた。
「チョッパー先生! また新世界で会おう!」
チョッパーも釣られて笑顔になる。
「おう! きっとだぞ! 元気でな~!」
……さて、別れも済んだことだし、と、ルフィは進行方向を向いた。
沈んで行く夕日が、真正面に見える。
「よぉし、サニー号! 全速前進! 行くぞっ、新世界へ!」
「「「おーーっ!!」」」
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