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25. バウンティ・ハンター
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「おいコラっ、動くな! 聞いてんのかテメェ! 動くなっつってんだよォ!」
ティオが飛んで来てみれば、ゾロは氷山の上で叫んでいた。
足元の氷が動き続けているため、思うように進めないらしい。
「ぞろ」
「あ? 何だお前か」
ティオはゾロの頭の上に降り立ち、
"ポンッ"
「なに、こおり、むかって、さけんでるの」
「……るっせぇ」
「もどる、よ。さにーごう、あっち」
「ん、そうか」
ゾロは言われた方に歩き始める。
もちろん、言葉だけでは正しい方向に進めないため、ティオが覇気で部分洗脳中だ。
……しかし。
"ゴゴゴゴ……ッ"
「うおっと」
氷山が動いているため、全くサニー号に近づいていかない。
「……」
ティオはゾロの頭の上で考え始めた。
氷を動かしている"何か"の群れは、自分たちを仲間の元に帰れないようにしている。
……というか、今、仲間たちはバラバラだ。
各々、アッチーノファミリーと戦っている。
海賊旗はアッチーノファミリーのアジト……
……こうなったら、アッチーノファミリーと決着をつけるまで、航海には戻れないだろう。
ならば……
「ぞろ、いきさき、へんこう」
「あ?」
「てきの、ほんきょち、いこ」
「敵だァ? ンだそりゃ」
「あっちーの、ふぁみりー。ばうんてぃー、はんたー。しょうきんかせぎ。……それと、かいぞくきも、これくしょん、してる」
そう言うと、ゾロの眉間にしわが寄った。
「お前ら、そいつらに海賊旗
「1まい、とられた」
「何してんだコルァ!」
"ぺしっ"
「いでっ」
ティオは前足でゾロの額を叩き、黙らせる。
「だから、るふぃに、ばれる、まえに、とりかえし、いく」
そして、アッチーノファミリーのアジトがある方向を指す。
「……チッ、分ぁったよ」
ゾロはティオの指し示す先へ進み始めた。
途端、氷山が行く手を阻まなくなる。
「フン、俺たちをおびき寄せようってのか」
「あっちーの、ふぁみりー、もう、うごきだしてる。たたかいは、さけられない」
「へっ、望むところだ」
ゾロは歩きながら、腰の刀に手を掛けた。
"ヒュオオォォ……"
敵のアジトに近づくにつれ、風が強くなっていった。
まるで暴風の吹き荒れる雪山だ。
(ていきあつ、できてる……)
ティオの頭の中の情報では、アッチーノファミリーのボス、ドン・アッチーノは、アツアツの実の能力者。
彼は、そこに居るだけで周囲の気温を上げてしまう。
しかし、周りは氷山。
どうしても気温差が激しくなり、常に低気圧が発生して、強風を生み出してしまうのだろう。
「……さむい」
吹きつける風に、身を震わせるティオ。
"ごそごそ……"
「おい、何してんだ」
「さむい」
「だからって入ってくんなよ」
ティオはゾロの防寒着の首元から中に入り、くるりと回って顔だけ出した。
「さいこー」
日頃から鍛えているゾロは体温も高く、暖房並みに暖かい。
「……はぁ、ったく」
顎に当たる、肌触りの良い毛並み。
上手いこと防寒着と首の間を埋めてくれるため、ゾロとしても暖かかった。
「ん、何か見えてきたぞ」
「たぶん、もくてきち」
吹き荒れる暴風の中、朧げにカラフルな建物が見える。
「らぶりー、らんど」
「ラブリーランド? けったいな名前だな」
ゾロは半目で、その"ラブリーランド"とやらに向かって歩いて行った。
「何だ? ここらへんだけ妙にあったけぇな」
建物の周りは、地面こそ氷だが、草木に囲まれており、まるで南国。
「どん・あっちーの、あつあつのみの、のうりょくしゃ。そこに、いるだけで、まわり、おんど、あがってく」
「ふーん」
ゾロはほとんど聞き流しながら、堂々と正面玄関から建物に入っていった。
ティオが覇気で見る限り、建物内にいる人間は2人。
ドン・アッチーノと、家族の誰かだ。
……まぁ実力的に、遭遇したとしてもゾロなら問題はないだろう。
「ふぁ~……」
昨日からあまり寝てない上に、ゾロの防寒着の中は最高に暖かい。
これで寝るなと言うのは無茶だ。
"ごそごそ……"
ティオはゾロの防寒着の内ポケットに潜り込んだ。
「おい?」
「……すぅ……すぅ……」
「……チッ、寝やがったのか」
ゾロは頭をガシガシ掻いて、エントランスをぐるりと見渡す。
なかなか広い建物のようだ。
"ぐぐ~ぅ……"
「そういや腹減ったな……」
昨晩食べたきり、朝から何も食べていない。
とりあえずどこかで食べ物を