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22. バスターコール
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ゾロとフランキーは未だ交戦中で、護送船の方からナミとロビンが走って来る。
脱出用の船を壊させないため、橋で戦うことにしたのだろう。
"ガッ、キィンッ、ガキンッ!"
海兵十数人を一気に弾き飛ばし、ゾロは次の敵を探して周囲を見回した。
……すると、倒れた海兵たちの中に1人、ひょろっとした男が立っている。
武器は持っておらず丸腰だが、妙に存在感があった。
「次はお前か?」
「海賊狩りのゾロ……勝たせてもらう!」
言って、真正面から走り出す海兵。
ゾロは嬉々として応じた。
「フン、上等だ!」
"フォンッ……ガキィンッ!"
男は素手で刀を受け止めた。
次の瞬間……
"ズァァァアアッ"
ゾロの左手の刀・
「何、だと……っ」
「私はサビサビの実を食べた錆人間。貴様では私に勝つことは出来ん!」
ゾロは
刀身が跡形もなく崩れ去っていた。
「……」
ゾロは刀を鞘に収め、落ちている海兵たちの剣を手に取る。
「フッ、やはり刀は大事か?」
「るせぇ。テメェの力を試すだけだ」
ゾロはいつも通り、刀を振った。
"フォンッ"
しかしやはり……
"ズァァ……ッ"
触れられたところから刀身が錆びて朽ちる。
「何度やっても同じだ!」
"ガシッ!"
サビ男はゾロの腕を握った。
"ズァァァアッ"
「何っ!?」
ゾロの腕が錆び始める。
人間の体には鉄分が含まれているため、刀と同じように錆びてしまうのだ。
「くそっ」
錆びた部分が動かなくなる。
このままでは―――
「必殺、ファイアーバード・スター!」
"ズドォンッ!"
「ぐぁぁっ」
錆男は吹っ飛んだ。
何ごとかとゾロが視線を巡らせれば、ウソップがブイサインを見せている。
「大丈夫かね? ゾロ君」
「……フン、助かった」
ゾロは再び自分の刀を抜き、乱戦に戻った。
……と、そのとき。
"ドゴォッ!"
砲撃に負けない爆発音が聞こえた。
「な、なんだ?」
「何か飛んできたぞ!」
「第一支柱の方からだ!」
海兵も麦わら一味も、一斉に第一支柱を見つめる。
『ぜ、全艦へ報告、全艦へ報告!』
支柱近くの軍艦が、スピーカーのスイッチを入れた。
『たった今、CP9のロブ・ルッチ氏が……』
緊張感に包まれる、橋の上―――
『海賊、麦わらのルフィに……
敗れました!!』
その報告を聞いた途端、麦わら一味は全員、満面の笑みを浮かべる。
「やったんだなっ、ルフィ!」
「まったく、心配かけてんじゃないわよ!」
支柱の部屋の真ん中で、大の字に寝そべったルフィは、息も絶え絶えに呟いた。
「お、わった……これで、いいんだ……」
そして、息を吸い込み、天まで届けと言わんばかりに叫ぶ。
「一緒に帰るぞぉぉ!
ロービーン!!
ティオー!!」
その叫びに、ロビンは涙ぐんで微笑んだ。
「……えぇ」
そして……
「……!」
「ん、どうしたんだい? ティオちゃん」
サンジの肩に乗っていたティオも、ふっと僅かに口角を上げた。
「……るふぃ、かった」
「おっ、やりやがったか、アイツ」
「(コクン)」
今は、姿も見えないほど遠い場所に居るけれど、ルフィの声はちゃんと聞こえた。
(……かえる……みんなで)
胸の奥が温かい……
「んじゃ、俺たちも急がねぇとな」
「(コクン)…つぎのかど、みぎ」
「了解」
人のいない閑散とした通路を、サンジはタバコ片手にゆったりと歩いていった。