夢主の名前を決めて下さい。
21. ゾロ VS カク
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
カクは首を長くして、高いところから見下ろす。
「わしを馬鹿にしておると、タダじゃ済まんぞ?」
「テメェこそ覚悟しろ。遊びはもう終わりだ。……まずはその
「ほう、面白いことを言うてくれる。
「当然だ。……試してみるか?」
「……」
ゾロは和道一文字を縦に構え、柄を裏手持ちする。
「一刀流……居合・
「ぬっ……
"ガキィンッ"
ゾロの一撃は、弾かれた。
「甘いな。鉄なら斬れたか?
「……なるほどな。一筋縄じゃいかねぇか」
ならばと、ゾロは次の技の構えに入る。
「
両腕に力が込められた。
「お、今度は力比べか? 面白いのう」
カクもまた、首を後方へ折り曲げ、力を溜める。
「三刀流・
「
"ガッ……ギィンッ!"
力勝負はゾロが制した。
"ドゴォッ!"
壁に突っ込むカク。
「はン、高けぇとこから物言いいやがって。テメェ自分が倒れる姿すら想像もしてないタイプだな」
「はぁっ、はぁっ……」
「頭が高けぇんだよ」
「フン……貴様もじゃ。まだキリンの持つ真の力は見せておらん。……見せてやろう、強大な野生の力を!」
"ウィーン……"
生物から発せられているとは思えない、機械音。
「キリン砲台!」
カクの首が、三段ほどの段を作りながら縮んだ。
ゾロが半目で言う。
「そんなキリンはいねぇ」
「
「!」
"ズォッ"
凄まじいスピードで打ち出された首。
ゾロは紙一重でかわした。
そして伸びた首に向かって刀を構える。
「そら言わんこっちゃねぇ。その伸びた首は弱点になる!」
「そうでもないわい。
カクは体を回転させながら首の方へ縮めていく。
鋭い剣戟が渦を巻きながら飛んできた。
"ズガガガガガガッ!"
「くそっ……一体何の生物なんだありゃ」
「次は逃がさんぞ……キリン砲台!」
カクは再び首を縮めた。
すると……
"ニョイン"
何故か四肢が伸びる。
「なっ、しまった! 首を押し込みすぎて手足が伸びてしもうた!」
「どんな仕組みだテメェの体は!」
「まるで押し込んだ小麦粉が麺となって押し出される、パスタマシンのように……」
カクはひらめいたように目を見開き、伸びた四肢で立ち上がった。
「パスタマシン!」
「今 技名つけてんじゃねぇよ!」
「長い首も良いが、長い手足もまた使い勝手が良い。わしは不測の事態もチャンスに変える戦闘のプロ。見ておれ、このリーチから生み出される体技」
「っ……一体何をするつもりだ」
「……」
「……」
「……」
「ん? 何だ、何もしねぇのか?」
「……き、
せっかくの長い四肢を使わず、首を伸ばしてきた。
「思いつかなかったんかい!」
ゾロはカクの攻撃を弾く。
「ちっ……
カクは突然、上の部屋へ飛び込んでいった。
そして、二本の刀を持って降りてくる。
"ガキィンッ"
「くっ……」
「手足のリーチが自在なら、思う存分に剣を振れるというもの! わしはもともと四刀流の剣術遣い。キリンのパワーも使える今、もはや貴様に勝ち目はないわい!」
"ズガガガガガッ!"
始まった剣戟の応酬。
一見すると、ゾロが劣勢に見える。
しかし……
"ガキンッ"
「な……っ」
ゾロはカクの太刀筋を完全に見切り、的確に弾いた。
カクは驚きを隠せない。
「お前がキリンの凄げぇパワーを持っていようと、四刀流だろうと、何一つ、俺に勝てる根拠にはならねぇんだよ」
ゾロは身を低くし、刀を構えた。
「……三刀流・
回転しながらカクの方へ飛び出す。
カクはその動きを見切り、完全にかわした。
……つもりだったが、
"ズバッ"
「なにっ!?」
ゾロの攻撃が当たる。
(まさか此奴っ、わしの動きをさらに読み越したというのかっ……)
「何をそんなに驚いてやがる。……まさか、今まで一度も斬られたことがねぇってんじゃねぇだろうな?」
「フン……なるほど口だけではないようじゃ。少々侮っておったわい。じゃがここまで。今のわしは六式を極めた上に、キリンという野生のパワーまで手に入れたのじゃ。技・力・速さ、どれを取っても負けるはずがない! もう一瞬の隙もやらん!」
そこからカクの怒涛の攻撃が始まった。
「嵐脚手裏剣!」
"ガッ、キンキィン!"
「
"ドゴォッ"
「ぐふ…っ」
続いて鞭のように首を振り下ろす。
「
"ドスッ!"
「ぐ……ぁっ」
地面にめり込んだゾロに、カクの首が何度も振り下ろされる。
"ドゴッ、ドスッ、ドゴォッ"
「どうじゃ!これでもまだ大口が叩けるか! そろそろ観念せい……
"ズァッ……ガキィンッ!"
ゾロは何とかカクの一撃を受け止め、膠着状態に陥る。
「はぁっ、はぁっ……」
猛攻を受け続けた体は、既にボロボロ。
「はははっ、そもそもたかが海賊風情が世界政府に刃を向けたのが間違いだったんじゃ! かくなる上は、貴様も正義の名の下に死なねばならん! あの女のようにな!」
あの女、すなわち、ロビン―――
「……」
"ゾワ……ッ"
突然、ゾロの雰囲気が変わった。
「!」
異変に気づいて、カクは一旦間合いを取る。
(……何じゃ今のはっ、一瞬この男が三面六手の鬼神に見えたっ……此奴はいったい、何者じゃ……っ)
「……調子に乗りやがって。喋りすぎだテメェは」
いつにも増して低い、ゾロの声。
カクだけでなく、ティオも、ゾロに違和感を感じていた。
気配がいつも以上に洗練されている気がしたのだ。