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21. ゾロ VS カク
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これで、少し時間が稼げる。
そんな思いで、ティオはゾロとサンジの方へ向き直った。
すると……
"ヒュォッ……ドゴォッ!"
ジャブラに吹き飛ばされたサンジが、ティオの横をすり抜け、部屋の外の壁に突っ込んでいった。
「ぎゃはははははっ!」
ジャブラが笑いながらそれを追っていく。
「……びっくり、した……」
……ちょっと、心臓に悪い。
サンジ本人のことは、丈夫なため、そう心配していないが。
気を取り直してゾロの方を見ると、カクと死闘を繰り広げていた。
"ガッ、キィンッ、ガガッ、ガキィンッ"
止むことのない剣戟の応酬。
2人とも、やっと本気を出せる状況を楽しんでいるように見える。
「わしを相手にしたのが運の尽きだったようじゃのう。ジャブラならわずかでも勝ち目があったかもしれんが」
「……いや、お前でよかった。終わったら伝えなきゃなんねぇことがあるからな」
「伝えねばならんことじゃと? フン、終わる頃には、お主は喋れぬ骸になっておるわい」
「……」
「……」
2人は静かに睨み合った。
そして同時に踏み込む。
"ダッ"
「鬼斬り!」
「
"キィンッ"
"ドゴォッ!"
一撃ごとに凄まじい爆風が生まれる。
ティオは爆風が吹きつけるたびに目を細めながらも、2人の戦いを見つめていた。
部屋の中にいた動物たちは、既にどこかへ逃げている。
「じゃから、さっきから言うとるじゃろう! わしはどちらかというと肉が好きじゃ!」
「どうでもいいっつってんだろ、草食動物。……とにかく時間がねぇんだ。ロビンの分とそこのチビの分、鍵を貰うぜ。間に合わねぇなら負けも同じだからな」
ゾロは腕に縛っていた黒手拭いを外し、頭に巻く。
そして、右手の刀を裏手に持ち変え、両手の刀を横に平行に構えた。
「……二刀流、
「ほう、手拭いを被ると強さが変わるのか」
「さぁな」
"―――ダッ"
「!」
「
"シュウィンッ"
「
"ズバンッ"
カクの長い首に、二撃の剣戟が決まる。
しかし、大きなダメージは与えられていない様子。
「
「…フン、飛べば死角じゃ。
カクの首が鎌のように振られ、ゾロを襲う。
"ドカッ"
「うぐ…っ」
"ドゴォッ"
壁に突っ込んだゾロ。
カクは次の技を仕掛けた。
「
"ウィーン……ガシャン、ガシャン"
「……は?」
ゾロはまばたきを繰り返した。
それもそのはず、長い首が体に巻きつくように折りたたまれ、カクがほぼ正方形の何かになったからだ。
「四角なのに、死角なし」
「うるせぇよ! 何やってんだテメェ!」
「フン、甘いな。お主、気づいておるか?」
「……何?」
「キリンには4本の脚があるんじゃ」
言われて、ゾロはカクの四肢を見た。
正方形の体から伸びる、妙に短いそれを。
「
短い手足がバタバタと振られる。
まるで幼児が駄々をこねているようだ。
「だから戦う気あんのかテメェ!」
「どこを見ておるのじゃ、もう攻撃は始まっとるぞ?」
「ぞろっ、うえ!」
「!」
ティオの叫びでゾロが上を見上げれば、小さな斬撃が無数に天井付近を舞っていた。
やがてそれは雨のように降り注ぐ。
「
"ズドドドドドドドドドドドドドドドドッ!"
ゾロは刀でそれを弾いていった。
しかし、斬撃が多すぎて手が足りない。
"パシュッ、ザクッ"
防ぎ切れず、いくつか食らってしまう。
(くそっ、斬撃の礫かっ…弾き切れねぇ!)
「
カクは身を固くし、堂々と降って来る斬撃を受けた。
……やがて斬撃が止むころ、ゾロの体は切り傷だらけになっていた。
「はっ、はぁっ、はぁっ……」
身動きが取れないその隙を、カクは見逃さない。
「
"ドゴッ"
「ぅぐ…っ」
「ぞろっ」
ティオは無意識にゾロの元へ向かうべく、立ち上がろうとした。
「……馬鹿、来るな……問題ねぇ」
「……(コクン)」
ティオはゆっくり元のように座り直す。
「まったく、丈夫な男じゃ。呆れたもんじゃわい」
「フン、鍛えてあんだよ、キリンジャー」
「キリンジャー? わしはキリンじゃ!」
「キリンじゃー」
「んぬっ、違うわい! キリンジャーじゃっ、ん? キリンジャ、キリン、ジャー?」
「るっせぇんだよ、キリンジャージャージャージャー、ンなもん何でも構わねぇ」
ゾロは一度、刀三本すべてを鞘に収め、和道一文字だけを鞘ごと引き抜いた。