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20. エニエス・ロビー
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カクとカリファが能力者になってからしばらく。
「お~、こりゃ面白いのう」
「ふふっ、気に入ったわ、この能力」
2人は徐々に、能力を自分のものにし始めていた。
他のメンバーも、物珍しそうに2人の能力を眺めている。
ティオはといえば、ずっと窓から外を眺めていた。
同じ部屋の中のため、逃げ出すことはまずないだろうと、首輪から伸びる鎖は手放されている。
「……」
ティオが見つめる先は、裁判所。
その屋上にルフィの気配を感じるのだ。
先程までブルーノの気配もあったが、ルフィに倒されて気絶しているのか、かなり薄い。
一味の他の仲間たちは、各々でルフィを追いかけ、裁判所の中を屋上まで駆け上がっている様子。
「……」
……もう、CP9との全面対決は避けられない。
……不安しかない。
ルフィが倒したブルーノの実力は、CP9の中では下の方。
他のメンバー、特にルッチは一筋縄ではいかない。
もしかしたら……
「……っ」
ティオは密かに、ここで命を落とす結果になることを覚悟した。
そのとき―――
「ロービーン!
ティオー!
迎えに来たぞ~!」
―――船長の声が、聞こえた。
「る、ふぃ……っ」
CP9の面々にもその声は聞こえたらしく、全員、動きを止める。
ティオは目頭が熱くなるのを感じた。
それとほぼ同時に……
"ズドォンッ!"
爆音と、石造りの壁が崩れる音が聞こえた。
場所から推測するに、長官室だ。
"バタンッ"
黒服の諜報員が1人飛び込んで来た。
「た、大変です! フランキーがニコ・ロビンを連れ、逃亡を図りました! スパンダム長官より緊急指令! CP9の皆さんは全員! 長官室のバルコニーに集合するようにと!」
その言葉を最後まで聞き終わる前に、CP9は全員動き出していた。
窓を開け放ち、
"ガシッ"
「?」
ティオも何者かに抱えられ、部屋の外へと連れ出された。
見上げれば、腕の主はカク。
CP9はそのまま何歩か空中を跳び、長官室のバルコニーへと降り立った。
そこには鎖から解き放たれたフランキーと、未だに手錠をつけたままのロビン、焦り顔のスパンダムがいて、壁には大きな穴が開いている。
どうやらフランキーが一計を案じて、ロビンと共にバルコニーまで脱出してきたらしい。
「お、ロビ~ン、ティオ~、まだそこにいたか! よかった! 待ってろ? ちょっと遠いけど飛んでみっから!」
そう言ってルフィは、裁判所の建物に、伸ばした両手を引っ掛け、飛んで来ようとする。
それを見たティオは、ルフィの飛距離を目算で弾き出し、叫ぼうとした。
「まって、るふぃ! とどかな…むぐっ」
カクに口を塞がれる。
「黙っとれ」
自分から海の底へ落ちてくれるなら、CP9としては万々歳なのだ。
ティオはもがいてみたが、やはりカクの力には敵わない。
ルフィは今にも飛んで来ようとする。
……どうしようっ
何か他に、やめさせる手はないかと焦っていた、そのとき……
「待って!」
ロビンの声が響き渡った。
「ん?」
ルフィはロビンを見上げ、伸ばしていた手を引っ込める。
「何度も言ったわ! 私は、あなたたちの元へは戻らない。帰って! 私はもうっ、あなたたちの顔も見たくないのにっ、どうして助けに来たりするの! 私がいつ! そうしてと頼んだの!!」
「ロビン?」
ルフィは唖然としてロビンを見つめる。
その視線を受けながら、ロビンは心の底から叫んだ。
「私はもうっ、
死にたいのよ!」