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18. 一味崩壊の危機
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数分後。
「デケぇな。あれがおっさん家か」
2人はアイスバーグ宅の向かいの屋根の上にいた。
半分無駄だろうなと思いながらも、ナミは最後の忠告をする。
「いーい? 外であれだけの大工たちが見張ってるってことは、中にも結構いる可能性が高いわ。ここは慎重に「行ってくる」
「え、ちょっ、は!?」
"スピョ~ン"
ルフィはいつの間にか腕を伸ばし、ゴムゴムのロケットでアイスバーグの家へと飛んでいた。
"ガシャァン!"
二階の窓が割れる。
「おい、何だ今の音は!」
「二階だ! 窓ガラスが割れてるぞ!」
「麦わらだ! 麦わらのルフィが単独で乗り込んできやがった!」
「アイスバーグさんを守れ!」
大工たちが一斉に騒ぎ出し、家は大混乱。
それを向かいの屋根から見下ろして、ナミは盛大なため息をついていた……
その頃。
ルフィはアイスバーグの部屋を探して走り回っていた。
「いたぞ!」
「回り込んで囲め!」
「くそっ、すげぇ数だな……」
一筋縄で抜けられそうな人数ではない。
どうしたもんかと無い頭をひねっていると……
「あ、いた……麦わら!」
ひと気のないフロアで、女の声に呼び止められた。
足を止めて振り向けば、見覚えのある女が周囲を警戒しながら手招きしている。
アイスバーグの敏腕秘書、カリファだ。
敵意は感じられないため、ルフィは招かれるままにアイスバーグの部屋へと入った。
その後、カリファは何食わぬ顔で部屋を出て行く。
「あ、カリファさん! ここに麦わらの野郎、来ませんでした?」
「いいえ。……それよりあなたたち、もっと静かに追い回しなさい。アイスバーグさんはまだ安静中なんですよ?」
「す、すいません……」
どうやらアイスバーグが自らルフィを招き入れ、カリファはそれを手伝ったらしい。
ルフィは息を切らせながらアイスバーグを見る。
ベッドに座るアイスバーグは、体や頭に幾つも包帯を巻いていた。
「……ンマー、俺に用だろ、海賊小僧」
「あぁ。呼んでくれて助かった」
「この混雑の中、わざわざ1人で俺を殺しには来るまい」
「俺は本当の話を聞きに来たんだ!」
「だろうな。……昨夜俺は、ニコ・ロビンをこの目で見た」
「!」
「そして彼女はお前の仲間。これが真実だ」
「そ、それは、本当にロビンだったのか!」
「口を開くな」
"カチャ……"
「!」
アイスバーグはルフィに銃を向けた。
「もうお前の言葉に力はない。俺がお前をここへ呼んだのは、1つ頼みがあったからだ。……もう一度、俺をニコ・ロビンに会わせろ」
「!」
「聞こえなかったか? もう一度言う。俺をニコ・ロビンに会わせろ」
「それは、無理だ……ロビンの居場所は分からねぇ」
「……」
「……あのさ、おっさん」
「……何だ」
「俺も1つ、訊きたいことがある」
「……。……言ってみろ」
「ロビンがここに来たってんなら、そん時、ティオ……こんくらいの背で金髪のヤツ、一緒にいなかったか?」
「……さぁな。俺が見たのはニコ・ロビンと、仮面をかぶった大男だ。そんな小さいガキ、見ちゃいない」
「……そうか」
「あ、来た」
屋根の上で待っていたナミの元に、見慣れた腕が伸びてきた。
ビョンと飛んできた人影が、目の前で着地する。
「アイスバーグさんとは話せたの?」
「……あぁ」
ルフィは浮かない顔で麦わら帽子を押さえ、家の割れた窓ガラスを見つめた。
「……おっさん、本当にロビンを見たってよ」
「そんなっ……どうしてロビンがそんなこと……」
「俺は信じねぇ!」
「ねぇ、だったらティオは? もしかして一緒にいたんじゃ……」
「……おっさんが見たのはロビンと、仮面かぶった大男だけだっつってた」
「じゃあ、ティオはいったいどこに……」
「分かんねぇけど、とりあえず行くぞ。ここもすぐ見つかる」
「そうね。とりあえず宿に戻って、みんなと合流しましょう。……ただ、見つかる可能性を考えるとエレベーターは使えないわね……」
「あぁ、そんなら」
グルングルンと、ルフィはナミに腕を巻きつけた。
「え、ちょ……ま、まさかっ」
「しっかり掴まっとけよ?」
"スピョ~ン!"
「いやあああぁぁぁぁっ!」
案の定、ルフィは数十メートルの高さを躊躇なく飛び降りた。
「んよっと」
"ズザザザッ"
手近な屋根に着地して、満足げに額を拭う。
「よぉし、着いたぞ! ふ~、疲れた疲れた」
"ゴチンッ!"
「痛ってぇ~! 何で殴るんだよ!」
「着いたぞじゃないわよ! 死ぬかと思ったじゃない!」
「仕方ねぇじゃねぇか! エレベーターは見つかるってオメェが言うから!」
「だからって飛び降りることないじゃない! あの四角い長鼻の大工じゃあるまいし!」
ナミはルフィの胸倉を掴んで揺する。
「ず、ずびば、ぜ……ぉえっ、目ぇ回った」
「ま、いいわ。降りられたから」
「いいなら殴るなよ!」
しばらく言い合いをした後、2人は宿へ向かった。