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16. 夢とカエルと海列車
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「ぅ、けほけほっ」
ティオがむせてる間に、ゾロはルフィたちに向かって叫ぶ。
「お、おいルフィ! か、カエルがクロールしてるぞ! そっち回ったから見てみろ!」
「なに、ホントか?」
「カエルって、あのカエルなのか?」
ウソップがため息混じりに諭す。
「おいおいルフィ、あのバカ大将の言ったこと本気にしてんのか? 大体カエルがクロールなんか……ってしとるー!?」
3人は前方を見て目を飛び出させた。
「か、か、カエルがクロールしとるぅぅ!」
「追うぞ野郎共!」
「「「おう!」」」
「帆をたため! オール出せ! 船体2時の方角へ!」
「「「おう!」」」
「何か分からねぇが、アレは追わなきゃならねぇ気がする!」
男たちはカエルを追って船の向きを変えた。
"ギギギギィ…"
途端、船室からナミが飛び出てくる。
「コラァ! アンタたち! なに勝手に進路変えてんのよ!」
「それが聞いてくれよナミ! でっけぇ体中怪我したカエルを見つけたんだ!」
「はぁ? なにソレ」
「俺たちは是非それを、丸焼きで食いてぇんだよ!」
「「「食うのかよ!」」」
ナミは呆れながら望遠鏡を覗いた。
「あらホント、カエルがクロールしてる」
「あれ、よこづな」
「ひわっ、ティオ…いつの間に……。あのカエルが向かってるとこ、灯台かしら」
望遠鏡を通して、小さな建物らしきものが見える。
「あれは、えき」
「駅?」
「(コクン)…うみれっs"ドゴォッ"
「きゃあっ!」
突然、船が揺れた。
何かに乗り上げたらしい。
「痛ってぇ~……ナミさん、ロビンちゃん、ティオちゃん、無事かい?」
「えぇ、何とかね……」
「平気よ」
「もんだい、ない」
「そうか、よかった」
とりあえず一安心。
と思ったのだが……
"カンカンカンカン"
何やら甲高い音が聞こえてきた。
「え、なに、何の音?」
戸惑うナミの横で、ティオがハッとした。
「うみれっしゃ、くるっ」
「え、海…列車?」
「はやく、ほうこうてんかん! めりー、せんろのうえ、のってる。このままだと、れっしゃ、しょうめんしょうとつ!」
「ど、どういうこと!? 海で列車だなんて」
ナミは欄干へ走り寄り、海を見下ろした。
そこには線路がぷかぷか浮いている。
そして、遠くから煙と汽笛の音が聞こえてきた。
青ざめたナミが叫ぶ。
「バックバック! 180度旋回!」
「何だありゃ!?」
「いいから回れ右! 早く!」
男たちはすぐさまオールに手を伸ばした。
必死こいてメリーの向きを変え、何とか乗り上げた線路から脱出する。
"シュポオオォォ……ッ"
「なっ、何だこりゃぁぁぁっ!」
メリーのすぐ後ろを、列車が駆け抜けて行った。
「何なんだこの鉄の塊は!」
「船なのか!?」
「違うわっ、こんな形で海を走れるわけないもの!」
「ゲロッ」
「「「!?」」」
一味は聞こえた鳴き声の方へ振り返った。
先ほど追いかけていた傷だらけのカエルが、線路の上で列車と相対している。
ルフィが咄嗟に叫んだ。
「おいカエル! 何してんだ逃げろ!」
しかしカエルはその場から動かない。
列車は速度を緩めることなくカエルに突っ込んで行った。
"ズガァンッ!"
「うわああああっ、
カエルは列車に吹き飛ばされ、真っ逆さまに海へと落ちていく。
"シュポオォォォ……"
麦わら一味は唖然とした顔で、走り去っていく列車を見送った。
「何だったんだ、今のは……」
「船が煙吐いてたぞ……」
そうして、しばらく呆然と立ち尽くしていると……
「ばあちゃん、ばあちゃん! 海賊だよ!」
子供の声が聞こえてきた。
「なにぃ? ひっく……本当かいチムニー。よぉひ、電伝虫を持ってきなぁ」
「うん!」
ゾロが焦りの表情を浮かべて刀を握る。
「面倒だな、建物から誰か出てきた……応援を呼ぶ気だぞ」
子供が青い猫と一緒に電伝虫を持って戻ってきた。
「はい、ばあちゃん!」
「ん、あ~、もひもひ? ひっく……えーと、何らっけ。忘れまひた~」
"ガチャ"
子供の祖母らしき人物は電伝虫を切った。
「「酔っ払いかよ!」」