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15. 海軍本部大将青キジ
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「いや~、よかったよかった」
「にしても、うぅ~っ、さみィ!」
「すっかり冬だなこりゃぁ」
「俺、スケートできるぞ!」
チョッパーが、凍った海を楽しそうに滑る。
「おっ、やるなぁ!」
「さっすが冬島生まれ!」
「「ぎゃははははは!!」」
……と、楽しそうな麦わら一味を、クザンは少し離れたところから見ていた。
その眼は、気だるげだった先ほどとは打って変わって、妙に鋭い。
「うはぁっ、さみィさみィっ」
麦わら一味は島の方へ戻ってきた。
そこで、ルフィがクザンの雰囲気が変わっているのに気付き、立ち止まる。
「な、何だよっ……」
「いーや? 爺さんそっくりだなと思ってよ、モンキー・D・ルフィ」
「!?」
「奔放というか、掴み所がねぇというか」
「んなっ……じ、じいちゃんっ……」
「ルフィの爺さん?」
ウソップは首をかしげつつルフィを見る。
「おい、汗だくだぞルフィ?」
「い、いやいや、別にっ、そのっ……」
「お前の爺さんには、俺も昔、世話になってねぇ。俺がここへ来た理由は、大きく分けて3つある。1つはさっき言ったとおり、ニコ・ロビンの消息を確認するため。そんで2つ目は、お前を一目見るためだ、モンキー・D・ルフィ」
「俺?」
「そうだ。……そんで3つ目なんだが」
クザンは、より鋭い視線を一味に向ける。
「お前ら、金髪のチビ、見なかったか?」
その言葉に、一味の表情が固くなった。
クザンは目を細める。
「知ってんだな?」
ルフィが反射的に拳を構えた。
「ティオのことか!? 今アイツは具合悪ィんだ! 手ぇ出すんじゃねぇぞ!」
「馬鹿ルフィ! 喋りすぎだテメェは!」
"ベシッ"とウソップがルフィの頭を叩く。
「ふーん、お前らの船にいるのか」
「あぁそうだ! アイツは俺たちの仲間だからな!」
「だぁから喋んなっつってんだろーが!」
クザンは気だるげに立ち上がった。
「そいつの話、ちょーっと聞かせてくれねぇか?」
挑発に乗るように、ルフィの額に血管が浮き出る。
「お前っ、ロビンだけじゃなくてティオまで狙ってんのか!」
「一応訊いとくが、アイツは自分の口でお前らの仲間になるっつったのか?」
「あぁそうだ! アラバスタじゃ俺たちのこと助けてくれたし、空島でも一緒に冒険した! ティオは俺たちの仲間だ!」
「……あーあ、こりゃあマズいことになった」
クザンを中心に空気が冷えていく。
「やっぱお前ら、今ここで死んどくか?」
麦わら一味は、誰ということもなくゴクリと唾を飲み込んだ。
「あのチビのことは置いとくとしても、元々お前らは一人ひとりの素性を辿ればかなり骨のある一味だ。政府はまだまだ軽視しちゃいるが、長く無法者の相手をしてきた俺からすりゃあ末恐ろしく思うね。お前らが危険視される要因は色々あるが、その多くを担ってるのはお前だよ、ニコ・ロビン」
「……っ」
「懸賞金の額は、何もそいつの強さだけを表すわけじゃねぇ。そいつが政府に及ぼす危険度も表してる。だからこそ、お前はわずか8歳にして、7900万の賞金首になったんだ。裏切っては取り入り、20年にも渡って裏社会を飛び回ってきたお前が、次の隠れ家に選んだのがこの一味ってわけだ」
「テメェさっきから聞いてりゃ、
「お、おいおいやめろってサンジっ」
「別に恨みはねぇよ。因縁があるとすりゃ、昔一度取り逃がしちまったことくらいだ。お前たちにもそのうち分かる。その女にしろあのチビにしろ、厄介な奴らを抱え込んだと。その証拠に、ニコ・ロビンが関わった組織はみんな壊滅してる。本人を除いてな。何でかねぇ。なぁ、ニコ・ロビン?」
「……っ」
ロビンが奥歯を噛みしめると、ルフィが叫んだ。
「やめろお前! 昔は関係ねぇ!」
「そ、そうだ! 昔を気にしたら、元海賊狩りや女泥棒なんかと付き合えるかってんだ!」
「"なんか"とは何よウソップ」
「大事なのは昔じゃなく今だろ!」
「今はロビンもティオも俺たちの大事な仲間なんだ! 仲間の悪口言うな!」
「ほう、上手く一味に馴染んでるな」
そのとき、プツンとロビンの何かが切れた。
「何が言いたいの! 私を捕まえたいのなら、そうすればいい!
クザンの体にロビンの手が咲く。
「ろ、ロビンっ、やめとけって!」
「あらららら~、ちょっと喋りすぎたかな。もう少し利口な女だと思ってたんだが……」
「クラッチ!」
"バキャンッ"
クザンの体は氷となり、砕けて地に落ちる。
「うわあああああああっ、粉々になって死んだぁぁ!」
この程度で死ぬならば、大将の座など安いものだ。
"パキパキ……ッ"
氷の破片が集合して、人の形がつくられていく。
「ん…ぁ~、酷いことするじゃないのー」
「い、生きてるっ」
「ひわぁぁぁっ」
ウソップとチョッパーは両手を挙げてガクガク震えた。
クザンは近場の草を抜き、宙に放り投げ、息を吹きかけて凍らせる。
「
出来上がったのは氷の剣。
「命取る気は無かったが……」
わざとゆっくり、ロビン目掛けて剣を振り抜いた。
ロビンは能力で防ごうと腕を交差させる。
しかし、その前に……
"ガキンッ"
ゾロの刀が剣を受け止めた。
続いてサンジが蹴りを繰り出す。
「
氷の剣は遥か彼方まで飛び、崩れ去った。
「フン……くそコックが出しゃばりやがって」
「テメェこそ、天然記念物が」
2人に続き、ルフィも拳を構える。
「ゴムゴムのぉ~……」
"ガシッ"
「「!?」」
クザンの手が、ゾロの肩とサンジの足を掴んだ。
「
"ドスッ"
ルフィの拳がクザンに命中する。
一見すると麦わら一味の方が優勢に見えた。
―――しかし。
"パキパキパキッ"
「うっ、冷たっ」
「うぐぁっ」
「ぐわぁぁっ」
ルフィの右手、ゾロの右肩、サンジの右膝がそれぞれ凍らされる。
「う、うそ……あの3人が一度に……」