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14. デービーバックファイト
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しばらくすると、高波はおさまった。
「ったく、今のでイカダが少し壊れちまったぜ」
「あっはっはっはっはっ! あ~面白かった。もっかい波起きねぇかな~!」
「アホかクソゴム! 今度は間違いなく沈むっつの!」
そこに、一難去ってまた一難。
後ろから屋台のような敵船が近づいてきた。
「「いらっしゃいませ~」」
続いて、女性だけが乗った敵船も近づいてくる。
どちらも足止めをしに来たのだ。
「んぉ? 何かイイ匂いすんぞ」
「うわぁお! 美女がたくさ~ん!」
「何のマネだ?」
「やたい、と、きゃばくら?」
「何で?」
「まぁまぁ、ここらで一服どうですか?」
「稲荷寿司にきつねうどん。全部タダだ!」
美味しそうな匂いに、まずはルフィが食いついていく。
「マジでぇ!? ありがとう!」
そしてサンジも魔の手にかかった。
「うっほ~い!」
「あなたみたいなコックさん、うちに来て欲しいわ~」
「くるりん眉毛がか~わいい~!」
「あはっ、この場でデービーバックされちゃおっかなぁ~!」
屋台船の船員は、チョッパーにも声をかけてきた。
「毛皮の旦那、お疲れでしょう」
「誰が毛皮だ!」
「まぁまぁ。そういう時はこれが一番。どうです? りんご飴。お嬢ちゃんにも」
「りんご、あめ?」
「何だソレ! 甘いのか!?」
ティオとチョッパーは揃って目を輝かせ、ごくりと喉を鳴らす。
「お~い、こちらにお飲み物の追加~!」
「いや~悪いなぁ」
ゾロも酒を出されては弱い。
5人は見事に敵の罠にはまった。
それを見てナミが一喝する。
「コルァァッ! さっさとレースに戻らんかい!」
ポルチェは思い通りの戦況に口元を歪めた。
「んふっ、他人のことを気にしてる暇あるのかしら。まずは自分の心配をしたらどう? カポーティ、見せてあげて? 魚人空手」
「おう! 海面割り!」
"ドパァッ! バキィッ!"
「うわああっ、ボートが欠けたぁ!」
青ざめるウソップ。
「きゃあ!」
「はっ、ナミさん!」
ナミの悲鳴に、サンジがいち早く反応した。
「ナミすわぁ~ん! ロビンちゅわぁ~ん!」
素早くルフィを回収して、2人のところへ向かう。
その声で我に返ったのか、ゾロもチョッパーとティオを回収した。
「チョッパー、ティオ、行くぞ!」
「「?」」
りんご飴を齧るおチビさん2人を、船へと引っ張り込む。
チョッパーが懸命に走って樽を転がし、前へ進み始めた。
……しかし、もともと効率のいい方法ではないため、なかなか前へ進まない。
「漕いだ方が早ぇんじゃねぇか?」
「でも、オールも材料として使っちゃったし……」
そのとき、ティオが叫んだ。
「うしろ! ふね、くる!」
「!」
ゾロが瞬時に反応し、船の一部を切り離して後ろの船にぶつけた。
後ろから来ていたのは、先端が尖った船。
ゾロが間一髪で切り離した船の一部は、見事にその先端に刺さった。
「……ティオ、チョッパーんとこにいろ」
「(コクン)」
ティオはりんご飴を手放し、鼬に変わってチョッパーにくっつく。
ゾロはひと飛びして敵船に乗り込んだ。
「挨拶なしかよ」
「へへっ、悪ィな。これが俺たちの流儀だ」
「そうか、んじゃこっちからも、牛針!」
いくつもの、鋭い剣戟。
敵の船は木っ端微塵になり、船員もろとも沈没した。
ただし、それはゾロも同じこと。
自ら足場を壊したため、海へ落ちた。
「ゾロー!」
チョッパーが心配そうな顔をする。
とはいえ、泳げるのだから問題ない。
問題なのは……
「くそっ、テメェらも道連れだ!」
船に仕掛けがあったのか、敵船のクルーが船の残骸をこちらに向け、ミサイルのように発射した。
"バキャッ!"
「うぉわあああっ!」
突然のことに成すすべなく、船は破壊され、チョッパーとティオも海へ落ちた。
「!」
ゾロは慌てて2人の元へ泳いでいく。
チョッパーは人の姿からトナカイに戻り、ティオも鼬から人に戻っていた。
"ザバァッ"
「おいっ、大丈夫か?」
「……けほっ、けほっ」
「た、たずがった……」
船が壊れてしまったので3人は失格。
ゾロは2人を抱えてしばらく泳ぎ、岸に上がった。
「あ"ぁ~~……」
「……みず、きらい」
力が入らず、草原に伸びる2人。
「ったく、ホントしょうがねぇなぁ能力者ってのは」
ゾロは2人を抱え、ゴール地点へ歩いていった。