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14. デービーバックファイト
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デービーバックファイトの開催を祝して、海岸はお祭り騒ぎと化した。
フォクシー海賊団が大量の屋台を出し、辺りは賑わう。
「さぁさぁラム肉はいかが? ハムにチーズにビスケット、わたあめもあるよ!」
「ちょこ、どーなつ、は?」
「はいはいお嬢ちゃん、あるぞ~」
「!」
ティオは目を輝かせてドーナツを受け取り、一味の元へ戻ってきた。
美味しそうに食べるティオを、ウソップがジトっとした目で見る。
「何してんだオメェは」
「どーなつ、たべてる」
「分ァってんだよンなこたぁ! 敵に囲まれたこの状況で何してんだって訊いてんだよ!」
「おなか、すいたから」
「……はぁ、もうどーにでもなれ」
なんせゲームは受けてしまったのだ。
もう逃げられない。
ウソップはため息をつきながら、ナミに説教されるルフィを見た。
「まったくもう! 何で受けたのよこんな意味の分からない勝負!」
「決まってんだろ! 竹馬のおっさんの馬を取り返すためだ!」
「竹馬のおっさん?」
……どうやら、メリー号で上陸準備をしていたとき、おバカ3人はこの島でただ1人の人間に出会っていたようだ。
3人が草原を散策していたところ、目の前に長~い竹が現れたそうだ。
何でもかんでも長いこの島のことだから、長い竹くらいあるだろう。
そう思っていたら、なんと竹が自ら動いたという。
それを襲ってきたと勘違いしたルフィは、竹を真っ二つに折ったのだとか。
そのとき、竹の上から小さな老人が1人落ちてきた。
老人の名はトンジット。
竹馬の世界一を目指していたが、あるとき、長すぎる竹馬から降りられなくなったそうなのだ。
それから10年。
仕方なく、ずっと竹馬の上で生活していたらしい。
その間に村は他の島へ移動してしまい、この島でトンジットを待つのは馬のシェリーだけになってしまったそうだ。
やっと地面に降りられたトンジットは、シェリーとの再会を喜び、思う存分に草原を駆け回った。
……しかし、そこに現れたのがフォクシー。
バズーカで網を放ち、シェリーを捕獲してしまった。
馬を返してほしければデービーバックファイトを受けろと言われ、ルフィは二つ返事で了承……
そして、今に至る。
「だから、俺は竹馬のおっさんの馬を取り返すんだ!」
"バキッ!"
「ただのトバッチリじゃないの! アンタいい加減にしないと殴るわよ!」
「……も、殴ってまふ……」
説教しているうちに開会式が始まった。
急ごしらえのステージで、フォクシーの部下であるポルチェが宣誓する。
「ひとぉつ、デービーバックファイトにより奪われたものは、デービーバックファイトによる奪還以外は認められない。ひとぉつ、敵船に奪われたクルーは、その場で敵船の船長に従うものとする。ひとぉつ、奪われたシンボルは二度と掲げることができない。以上を三箇条とし、守れなかったものはデービー・ジョーンズのロッカーに仕舞うこととする。誓いますかぁ?」
フォクシーとルフィが同時に言った。
「「誓う!」」
「「うおおおおおおっ!」」
大歓声の中で始まった、デービーバックファイト。
手始めにフォクシーが、コインを手中で弄びながら訊いてきた。
「さぁて麦わら、ワンコイン? ツーコイン? スリーコイン? お前に選ばせてやる」
「いやぁん親ビン、なんて慈悲深い……」
「ん? 何だソレ」
「ゲームの数よぉ。一本勝負から三本勝負まで、それをアンタに選ばせてあげるって親ビンは言ってるわけ。感謝しなさい?」
そう言われた瞬間、ウソップとナミが立ち上がった。
「にっしっしっ、そりゃあゲームは多いほうが楽しいからな、もちろん……」
「「ルフィ!」」
「んぉ?」
呼ばれてルフィがそちらを見れば、ナミとウソップが1本ずつ指を立てている。
一回勝負にしろという意味だ。
それを見てにっこり笑い、ルフィは指を……
「スリーコイン!」
3本立てた……
「はぁ!?」
「何で!?」
2人が気配を感じて隣を見ると、敵がもう1本指を立てている。
「「バカ! 何で足した! しかも敵の分まで!」」
そんなわけで、三本勝負が決定してしまう。
……三本勝負の内容を決める間、チョッパーはティオに訊いてみた。
「なぁ、デービー・ジョーンズって誰だ?」
「あくまにのろわれて、いまも、かいていでいきてる、いわれてる、かいぞく」
「海の底で生きてるのか!?」
そこに、ロビンがわたあめを2本持ってやって来た。
ティオとチョッパーはそれを受け取る。
「そういう伝説よ。海底に沈んだものはすべて、甲板長だった彼のロッカーに仕舞われるの」
「海底って怖いんだな……おっ、あまいぞコレ!」
「おい、しいっ」
「だな!」
「(コクン)」
まだまだ子供舌な2人には、ちょうど良かったらしい。
喜ぶおチビさんたちを、ロビンは微笑みながら見下ろしていた。
そこへ、フォクシー海賊団から紙が1枚回ってくる。
「ゲームのオーダー票だ。出場は1人2回まで。メンバーが決まったらそれに書いて提出しろ」
ゾロが紙を受け取って読み上げる。
「勝負種目は、レース、球技、団体戦、か」
「なになに? レースの参加者は無制限。球技は3人。団体戦は5人まで……」
あまり深く考えても仕方ないため、適当に割り振って、オーダーを決めた。
第一回戦、レースには全員。
第二回戦、球技にはゾロ、サンジ、ティオ。
第三回戦、団体戦には、ルフィ、ロビン、ナミ、ウソップ、チョッパー。