俺は君が心配なんです!!
hkside
あの後、大ちゃんを襲ったスタッフさんは何十件もの被害者がいると分かり、スタッフをクビになり、警察に逮捕された。
こうして、俺といのちゃん以外のメンバーに知られることなく大ちゃん事件は幕を閉じた。
でもって、今仕事の合間でメンバーみんな各々休憩してるんだけど、いつも通りのわちゃわちゃ加減だな。
大ちゃんは山田にちょっかいかけに行ってるし、いのちゃんはそれを微笑ましく見てる。
あれ?
こいつらって付き合ってんの?
どう見ても両片想いだったみたいだし。
「光、あのときはありがとね。気をきかせてくれたんでしょ?」
「お、おう…。それで大ちゃんとはどうなったんだよ?」
見た感じ、付き合ってるようには見えるけどな…。
「どうなったって?」
いのちゃん、俺に言わせる気か?
「だから、あの…、大ちゃんと付き合ってるのかどうかだよ!!」
やべっ!
思わず大きな声出ちまった。
みんな驚いてこっち見てんじゃねーか!!
「大ちゃんと二人の秘密にしたかったんだけど、光の声でみんなの注目あびちゃ、隠しきれないから言うけど、俺大ちゃんと付き合ってます!!!」
まさかのいのちゃんからのカミングアウトに我先に来たのは大ちゃんだった。
「いのちゃん!!高らかに宣言しないでよっ!」
大ちゃんは慌ててる様だが、思いのほか他のみんなは落ち着いていて、「あー、やっぱりそうなったか。」と言う山田の声がした。
「何となく分かってはいたけどね。」
そう言ったのは知念で、意外と勘の鋭い知念にはお見通しだったのか。
俺は二人からの話を聞いて初めて、お互いに片想いしてるって分かった。
笑顔でみんなの質問攻めにあってるいのちゃんに対し、大ちゃんはあわあわしながらも時々幸せそうにみんなの質問に答えていた。
俺もあの二人みたいに幸せになりたいなと思ってたのを察してか、薮が、
「俺と幸せになる?」
なんて言い出したもんだから、
「へっ?」
思わず変な声が出てしまったのは、また別のお話。
END
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