俺は君が心配なんです!!
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「大ちゃん……写真って何のこと?」
気付いたら、そう口にしていた俺に大ちゃんは、
「………いのちゃん、落ち着いて聞いてね?」
とあのスタッフさんとの最悪な出来事を話してくれた。
その話を聞いた俺は、大ちゃんを守れなかったことに絶望したし、まさか大ちゃんがそんなことになってたなんて知らなかったから、俺が心配してた事が見事に的中し、自分の不甲斐なさに落ち込んでいた。
「俺が大ちゃんの一番の支えになりたかったのに…。」
それを聞いていた光は、俺に気を使ったのか、気付いたらもうその場には居なくて、大ちゃんだけが俺の言った言葉の意味を考えているようだった。
「いのちゃんは十分俺の支えになってるよ!!
いのちゃんは心配してくれてたのに俺こんなんだから、スタッフさんとあんなことになったし、今でさえこうやって迷惑かけたりするかもだけど…。」
それを大ちゃんから聞いた時に思った。
大ちゃんと俺の想いの差に。
「違う……違うよ、大ちゃん。俺は大ちゃんの一番で居たいんだよ。その意味がどういうことか分かる?」
そう思うより先に俺は行動していて、無意識の内に大ちゃんを引き寄せて唇を重ねていた。
「!!!!!」
「俺は大ちゃんが好き。もちろんライクじゃなくて、ラブの方で。」
大ちゃんは俺のこと仕事仲間か友達としてしか見てないのは知ってる。
だけど、俺は俺なりにこんなにも大ちゃんが気になるのは何でなんだろう?って考えたんだ。
考えた結果、俺は大ちゃんのことが好きなのか?って結論に至った。
「いのちゃん、俺はさ、スタッフさんとあんなことあったし、いのちゃんに顔向け出来ないと思ってたんだ。こんな俺汚いし…。」
大ちゃんは汚くなんかない。
「そんな俺で良いの?俺だって、いのちゃんの一番は俺が良いよ。」
「俺は大ちゃんじゃないと嫌だ。」
「でも……。」
まだこんな俺汚いし…とか言ってる大ちゃんを抱き寄せ、また唇を重ねる。
今度はさっきよりちょっと長めのキスをした。
「俺は大ちゃん以外なんて考えられないから。だから俺と付き合って?」
大ちゃんはまだ何か考えている様だったけど、恥ずかしそうにコクンと頷いてくれた。
「大ちゃん、可愛いー。」
「ちょ、いのちゃん//」
俺らは俺らのペースで進んでいけば良いよね。
「大ちゃんも俺のこと好きだよね?」
すると大ちゃんは俺が聞き取れるか聞き取れないかの小さな声で、
「…………………………好き//」
と言ってくれた。
「そんな恥ずかしがらなくても良いじゃーん。」
「だぁーーー、うるさいいのちゃん!!」
俺らはこんな感じでこれからもゆっくり進んでいけば良いよね。