Act.5 セーラー・スターズ編1(完結)
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ネヘレニアは
鏡の向こう側に見えたテラが見えなくなってしまい
涙を流していた
喜びを語る相手も悲しみを打ち明ける相手も、もういない
妾はこれからまた孤独に耐えなければならないのだ
こんな思いをするくらいなら
友などいない方がよかったのに
すると鏡から老婆の声が聞こえ
妾を孤独から救ってくれた
鏡は妾に永遠の美しさを与えてくれると約束してくれた
友などいなくても妾の友は妾自身
語り合うのも喜びを分かち合うのも永遠に妾自身
妾は寂しさから解放され孤独に勝った
だから妾は永遠に美しくならなければならなかった
再び孤独にならぬ為に
森羅は暗闇から目を覚ますと
先程の前世の記憶の事を思い出していた
『そうだ…あの後お母様にニアの記憶を消されて…』
彼女の闇を生み出してしまった原因が自分であったこと
そして長い間一人で孤独に耐えて生きてきた
彼女を思うと涙が止まらなかった
『…ごめんなさい』
するとネックレスとしてつけていた
フェニックスの羽が光輝くとベンヌが現れた
『ベンヌ…?』
ベンヌ「あぁ…」
『…っ…ベンヌ!!!!』
森羅はベンヌに思いっきり抱きつくと
ベンヌも森羅を強く抱きしめる
ベンヌ「お前の身に危険が起こったとき
一回だけお前を助けられるように
俺の記憶を残しておいたんだ…」
『…あの流星群の時、私に逃げるように言ったのは
ベンヌだったんだね?』
ベンヌ「…あぁ」
『ごめんなさい…結局こんな形になって
うさぎちゃんや皆を傷付けてる…』
俯いた森羅にベンヌは優しく語りかける
ベンヌ「…このままでいいのか?
お前の夢はまだ叶ってすらいないのに
そんな簡単に諦められるのか?」
ベンヌの言葉に森羅は俯いていた顔を上げ
強い眼差しでベンヌを見る
『私の夢は…まだこれからだよ!!』
すると上空から、温かいピンクの光が二人に注いだ
その優しい温かさに自然と涙が溢れていた
『…うさぎちゃん…っ…』
ベンヌ「行け…森羅の大事な人を守るために」
『ありがとうベンヌ
私ね…ベンヌの事が大好きだったよ!』
ベンヌ「…俺もだ」
ベンヌに笑顔を向けると森羅は
ピンクの光に向かって上空に飛んで行った