熱砂の策謀家
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カリムさんと空の散歩という名のデートから戻ってきたら
ジェイドさんが笑顔で手を振ってくれていて
静かに頷いたらカリムさんに声をかけた
『カリムさん、あそこにいらっしゃるの
ジェイドさんじゃないですか?』
カリム「お、本当だ!」
魔法の絨毯がゆっくりジェイドさんに近づいて
目の前で止まってくれる
先に降りたカリムさんが私に手を差し伸べてくれて
申し訳ない気持ちで手を掴んだらゆっくり地面に着地した
ジェイド「素晴らしいエスコートですね、カリムさん」
カリム「ははは、そうか?」
『ありがとうございました!』
カリム「気にするな!ところでジェイド
どうしてこんな所にいるんだ?」
ジェイド「実はカリムさんにお願いがありまして…」
*~**~*
カリムさんとジェイドさんと一緒に訪れたのは
宝物庫だった
ジェイド「ごめんなさい、カリムさん
また宝物庫が見たいなんてわがままを……」
カリム「いいって、いいって、気にすんなよ!
で、なにが見たいんだ?」
ジェイド「倉庫の奥に詰まれていたタペストリーや
絨毯などが気になっていて……ああいった工芸品は
海の中ではほとんど見かけません
僕、熱砂の国の文化にとても興味があるんです
乾いた砂が広がる世界なんて、海の底とは
正反対の世界ですから」
カリム「ああ!絨毯といえば、お前たちの寮に
似合いそうな色のもあるぜ
物置に埃をかぶってるのも勿体ない
良ければ持っていくか?」
ジェイド「よろしいんですか?」
カリム「もちろんだ!」
中に案内してくれると、やっぱり宝の山のような
きらびやかな宝石や壺が積み重なって置かれていた
ジェイド「ああ…やはり、近くで見ると一層素晴らしい」
『!?…これって』
棚の影で隠れて見えなかったけど
このピーコックグリーンのドレスは間違いない
…ジャスミン王女様が着ていたドレスだ
ジェイド「…カリムさん、この鮮やかな
ピーコックグリーンの反物は?」
カリム「それは絹で織られたものだな
すげー昔、王族は王族としか結婚できないって法を改正して
スラム育ちの平民の男と結婚した姫さんがいて
その姫さんがよく着ていた色なんだ
熱砂の国でその色は男女共にすごく人気がある」
ジェイド「素晴らしい、人間の世界に興味深々な
人魚が見たら全部欲しくなってしまいそうな宝物ばかり」
『…本当に素敵ですね!』
カリム「!……リリィ、このドレス着てみるか?」
『い、いいえ!このドレスは私にはとても似合いません!』
カリム「そうか?……ほら!」
カリムさんが私の身体にドレスを当ててくれる
カリム「…すっげー似合ってるぜ、な、ジェイド!」
ジェイド「はい、リリィさんの白い肌と美しい金色の髪に
ピーコックグリーンはよくお似合いですよ」
『あ、ありがとうございます!』
黄金の壺に反射する自分とドレスを見て嬉しくなっていたら
ジェイドさんがカリムさんに声をかけていた
ジェイド「長期休暇だというのに寮生を実家に帰さず
毎日厳しい特訓を強いている……普段の貴方からは
想像も出来ない行動です」
『!』
いきなりのジェイドさんの核心をついた言葉に
ドレスを優しく置いてカリムさんを見つめる
カリム「うーん……それは……オレたちには
特訓が必要だったから、かなぁ……?」
ジェイド「ご自分の決定でしょう、何故疑問形なんです?」
カリム「そうなんだよな、オレが決めてるはず、なんだけど
最近、よくボーッとしちまうんだ……」
ジェイド「それは何故です?」
カリム「ジャミルがいうには、2年生で寮長になった忙しさで
疲れているからだろうって」
ジェイド「……ほう?」
カリム「昔からオレ、難しい話を前にすると
寝ちまってたからさ、それでよく
ジャミルに怒られてたんだよな」
ジェイド「なにが難しいんですか?」
カリム「寮対抗戦で負けたとか期末試験の結果が悪かったとか
……その責任の対策とか……そんで色々考えていると
ボーッとしちまうんだ、ハハッ、ダメな寮長だよな~」
『そんな事……』
ジェイド「…この冬休みの居残り特訓は
貴方がお決めになったのでは?」
カリム「たしか、そう………だったと思う」
ジェイド「また煮え切らないお返事ですね……あ、痛!」
カリム「ん?どうした?」
ジェイド「すみません、目に埃が入ってしまったみたいで
…少し見てもらえませんか?」
カリム「大丈夫か?ちょっとしゃがんでくれ…どっちの目だ?」
ジェイド「左目を…僕の左目を見て……そう……
「そんなに怖がらないで、力になりたいんです」
"ショック・ザ・ハート(かじりとる歯)"」
カリム「……え?」
『!?』
ジェイドさんの左目が強く光った瞬間
カリムさんの瞳から輝きが消えていた
ジェイド「…貴方はこの質問に真実で答えなくてはなりません
「__貴方は、催眠魔法を使える生徒の名前を
知っていますか?」」
カリム「__知ってる」
『!』
ジェイド「では、その名は……?」
カリム「それは、言えない」
ジェイド「え?」
カリム「絶対他人に教えちゃいけないんだ
昔、約束したんだ……だから言えない」
『______』
カリムさんの今の言葉で、はっきりしてしまった
カリムさんにとって犯人は…本当に大切な人なんだって
『…っ……カリムさん』
ジェイド「…そうですか、わかりました」
カリム「…………ん?あれ?今オレ、なにを」
ジェイド「ありがとうございます
カリムさんのおかげで、非常にクリアになりました」
カリム「お、おう?なんかよくわかんないけど
スッキリしたなら良かったな!」
ジェイド「はい」
『…………』
カリム「…どうしたリリィ?顔色が良くないぜ?」
『ご、ごめんなさい…少し疲れちゃったのかもしれません』
カリム「なら、談話室に行こう!あそこは
風通しがよくて気持ちいいからさ!」
『はい……ありがとう、ございます』
ジェイド「…………」