PROLOGUE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私達は図書館に移動した
私と男の子は同じ「日本」という国から来た事を伝えたら
聞いたことがないと言われてしまって
図書館で学園長先生が一生懸命調べてくれているけど
雰囲気から何となく想像出来てしまった
クロウリー「…世界地図どころか、有史以来どこにも
あなた達の出身地の名前は見当たりません」
「そんな……」
クロウリー「こうなってくると貴方達が何らかのトラブルで
別の惑星……あるいは
異世界から招集された可能性が出てきましたね」
「『異世界!?』」
そんな小説みたいなお話しに驚いていたら
学園長先生は、保護者に連絡もつかない私達を
放り出すのは教育者として非常に胸が痛むということで
学園内に、今は使われていない建物があるらしく
しばらく宿として貸し出してくれるらしい
その間に私達は帰る方法を探す事になった
保護者って…隣の男の子ならともかく
私はもう成人式をとっくに終えてるのに…
少しモヤモヤしながら学園長先生の後ろをついて行った
*~**~*
学園長先生に連れて来られた目の前の建物は
いかにもお化けが出そうな雰囲気が漂っていた
「これは………」
『すごい……』
クロウリー「そうでしょう、そうでしょう!さあ中へどうぞ!」
中へ入ってお部屋に案内してもらったら
更にボロボロの状態で唖然としていた
クロウリー「ここであればとりあえず雨風は凌げるはずです
私は調べ物に戻りますので適当に過ごしていて下さい
学園内はうろうろしないように、では」
「『…………』」
男の子と目が合った瞬間に微笑んだら
自己紹介しようと話しかけた
『先ずは自己紹介しない?名前も知らないなんて
これから一緒に生活するのに困るよね!』
「そ、そうだね!」
『私は灰咲リリィ、好きなように呼んでね♪』
「分かった!僕はユウ、よろしくリリィちゃん」
『…ちゃん?』
「嫌だった?」
『違うの!ほら、23にもなると
だいたい苗字かさん呼びだったから
"ちゃん"なんて久しぶりに呼ばれたから恥ずかしくて!』
「…リリィちゃん、23歳なの?」
『そうだよ!』
「…ずいぶん若いんだね」
『もうユウくんったら、お世辞上手なんだね!
そんな事言っても何に…も……………え?』
部屋の割れた鏡に映る自分の姿に目が離せなくなった
『…………若返ってる!?』
身長も縮んで幼さが残ってる顔……素っぴんだった
「だ、大丈夫?」
『…うん、ありがとう』
「えっと…これからどうしようか?」
『…先ずは掃除よ!!
ここをピッカピッカにして学園長先生を驚かせよう!!』
「お、お~~……」
*~**~*
掃除をしている途中で雨が降ってきてしまって
雨漏りがひどいからバケツを探しに廊下に出たはいいけど…
『(何か出そうで………お願いします、何も出ないで!!)』
廊下の近くの物置からバケツを見つけて安心した時だった
「イヒヒヒヒ…久しぶりのお客様だあ~」
『______!!!?』
後ろからの声に勢いよく振り返ったら
真っ白なキャスパーみたいなお化け達に思わず叫んでいた
『きゃあああああああ!!!!』
急いでユウくんの所へ戻ろうと走り出したとき
目の前に浮かぶ青い炎に思わず足が止まった
グリム「オマエ、何を大騒ぎして…ンギャア!!」
『お、お、お化けが~~~!!』
どうして狸がいたかは別として
狸の温もりに安心したけど、後ろから追いかけてくるお化けに
逃げようとしたけど、先回りされてしまった
「ここに住んでた奴らは俺たちを怖がって
みーんな出ていっちまった!」
「俺たちずっーと新しい仲間を探してたんだ
お前さん、どうだい?」
『け、結構です!!』
グリム「お、オレ様はお化けなんて怖くな、ないんだゾ!
お前!お化けがいる場所をオレ様に教えろ!!」
『え、ええ~!?』
お化けが消えてくれるならと
無我夢中で狸にお化けの位置を教えてたら
見事青い炎がお化けに命中していってお化け達は逃げて行った
あまりの嬉しさに狸に抱きつくと、感謝の言葉を伝えた
『本当にありがとう!!何て優秀な狸なの!!』
グリム「だ~か~ら!!オレ様は狸じゃねーんだゾ!!
グリム様だ!!」
「二人とも大丈夫!?」
『ユウくん!』
ユウくんの姿に安心したら
いきなり現れた学園長先生に大きく飛び跳ねると
学園長先生は狸…グリムを追い出そうとしていて
学園長先生にグリムを寮に置いてもらえないかお願いした
グリム「…オマエ」
クロウリー「…では、こうしましょう」
学園長先生の提案は三人一組で「雑用係」として働けば
寮を無料で住まわせてあげる代わりに
特別に学内に滞在することを許可してくれるらしい
また元の世界に帰るための情報収集や学習のために
図書館の利用も許可して頂いた
グリムは生徒になりたいみたいで最初は納得してなかったけど
最終的には、しぶしぶ納得したみたいだった