深海の商人
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ジャックくんに連れられてサバナクロー寮の談話室に着くと
中央の椅子に堂々と座っているキングスカラーさんに
ジャックくんが今までの出来事を説明してくれたけど
レオナ「却下だ」
ジャック「そんな即答しなくても……」
レオナ「ウチの寮はペットの持ち込みも禁止してる
毛が落ちるからな」
グリム「嘘つけ~~!!オマエらのほうが
オレ様よりよほど毛がフサフサしてるじゃねぇか!」
ラギー「それはそれ、これはこれッス」
レオナ「だいたいな、空き部屋の掃除なんか
何ヵ月もしてねぇし
寮生どものがらくた置き場になってんだろ」
『それなら30分…いえ、15分あれば!』
レオナ「得意のお掃除ってやつか?今何時だと思ってる」
『…すいません』
ラギー「…コイツら、レオナさんの部屋に
置いとけばいいじゃないスか♪」
「「「はぁ!!!?」」」
『(ラギーさん?……あ、そっか!)』
ラギーさんと目が合って私にウインクすると
楽しそうにキングスカラーさんに話しかけていた
ラギー「だって、レオナさんは
部屋に召使いがいるのとか慣れっこでしょ?
宿代代わりに、身の回りのお世話は
全部そいつらにやらせればWin-Winじゃないスか」
レオナ「ガルル……ラギー、テメェ……」
ラギー「いやぁ~、オレ、まだ寮対抗マジフト大会の傷が
癒えきってないんスよね~
魔法薬を飲んでまで魔法使ったからか
ハードワークはしんどくて
なにせ、レオナさんのために命張っちゃいましたから
コイツらがレオナさんのお世話を手伝ってくれれば
治りも早くなる気がするなぁ」
『魔法薬を飲んだのは自己責任ですし
傷が痛いのは自業自得なので仕方ないですけど
お部屋を貸して頂けるなら、掃除洗濯買い物など
身の回りのことなら何でもします!』
ラギー「…リリィちゃん容赦ないッスね」
グリム「ユウと一緒なんだゾ」
「?」
レオナ「…だが、そう簡単にオレの傍に
置いといてやるわけにはいかねぇな
おい、テメェら、ちょっと来い!」
キングスカラーさんの一声で
サバナクローの寮生が集まってくると
私達をバカにしたように見下ろしていた
レオナ「ウチの寮生と勝負しろ
勝ったら小間使いとして置いてやってもいい
たった3日とはいえ、サバナクローにか弱いお荷物を
置いとくつもりはねぇんでな」
「望むところだ!…ってリリィちゃんも戦うの!?」
『もちろん!あ、キングスカラーさん
こちらの棒をお借りしてもよろしいですか?』
レオナ「…勝手にしろ」
サバナクローの寮生さんが襲いかかってきて
グリムの炎が寮生さん数人に当たって倒れると
炎を避けた寮生さんが棒を持ってた私の手を掴んだ
「おいおい、雌は大人しくしてた方が可愛げがあるぜ?」
『…そうですね!』
「「「え~~!?」」」
私が投げた棒に気を取られてる隙に
足を思いっきり強く踏んずける
ごめんなさいと思いながら
男性が一番痛がる部位を思いっきり蹴りあげた
「あ"あ"ーーーー!!!!」
「「「「(痛っーーーー!!!!)」」」」
レオナ「…………」
痛みで悶えてる間に棒を取ってくると
その棒で胸を押したら簡単に倒れてしまって
涙目の寮生さんに申し訳ない気持ちが込み上げくるけど
寝床を確保するため、心を鬼にして問いかけた
『"降参"と仰って頂かないとまた痛い思いをして
頂く事になりますが、どうなさいますか?』
「降参降参降参します~~!!!!」
『ああ、よかった!ありがとうございます♪』
「「「「(こ、怖ーーーー!!)」」」」
グリム「な、何か急に腹の下らへんが痛くなったんだゾ……」
ジャック「す、ずけぇなあいつ……」
ラギー「た、逞しいッスね~……」
「…男として情けない」
レオナ「…テメェら、草食動物にあっさり負けやがって
俺の顔に泥をぬってんじゃねぇよ」
「キャインッ!すんませんっ!」
グリム「約束は約束なんだゾ!3日間寝泊まりさせろっ!」
レオナ「グルル……チッ……少しでも騒がしくやがったら
3日経ってなくても即座に外に放り出す…わかったな」
「は、はい!」
『ありがとうございます!』
野宿を免れてホッとしてるグリムに
『よかったね』って声をかけた
ラギー「んじゃ、ジャックくんは余ってる布団を
レオナさんの部屋に運んでやって」
ジャック「了解っス」
『あ、私も手伝うよジャックくん!』
ジャック「お前じゃ重くて無理だろ」
『大丈夫だから!ね、連れてって?』
ジャック「…無理すんなよ」
『うん!』
ジャックくんと一緒に布団が置いてある物置についていくと
布団と毛布を渡されて運んでたら
ジャックくんに声をかけられた
ジャック「…本当に余裕そうだな」
『うん!…前の世界では3人分を
一気に運んでたから全然大丈夫♪』
ジャック「何でも出来るんだな」
『そんな事ないよ?出来るんじゃなくて
何回もやってくうちに出来るようになっただけ!』
ジャック「あの護身術もそうなのか?」
『そうだよ!』
ジャック「覚えといてよかったな」
『…うん!』
ジャックくんの言葉に笑顔で返事をしたら
キングスカラーさんの部屋に着いた
前も思ったけどやっぱり寮長さんは一人部屋だからなのか
お部屋がとっても広い
バルコニーから見える夜景がとても素敵で眺めていたら
ジャックくんに布団を取られて慌てて彼を追いかける
『ご、ごめんねジャックくん!』
ジャック「…今さらだが、本当にこの部屋でいいのか?」
『…………』
多分この前の出来事の事を心配してくれてるんだと思って
大きく頷いてみせた
『ユウくんにグリムもいるから大丈夫!
心配してくれてありがとう!』
ジャック「べ、別に心配なんかしてねーよ!!」
『(し、尻尾が凄い勢いで揺れてる!!可愛い!!)』
ジャックくんが部屋を出て布団を敷き終わった瞬間
キングスカラーさんに声をかけられた
レオナ「…俺はもう寝るが……俺の眠りを妨げたら
平たく伸ばして食ってやるからな、グルル…………ぐー」
グリム「さ、3秒で寝たんだゾ……!」
「起こさないように静かにしよう」
『そうだね……おやすみユウくんにグリム』
「おやすみなさい」
グリム「おやすみなんだゾ~」
眠れるかなって不安だったけど
隣にいるグリムとユウくんの寝顔に安心したら
いつの間にか深い眠りに落ちていた