PROLOGUE
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目の前の沢山の黒いフードを被った人達に驚いたけど
周りを見渡しても男の子だらけで女の子が一人も見当たらない
クロウリー「全く、新入生が足りないので探しに行っていたんです
さあ…寮分けがまだなのは君たちだけですよ
狸くんは私が預かって起きますから、早く闇の鏡の前へ」
「…行く?」
『…うん』
見覚えのある大きな鏡の前に二人並んで立つ
鏡の前に立っても自分の姿が見えなくて不思議に思ってたら
大きな緑色の顔が鏡に映った瞬間、全身鳥肌が立った
『(…か、鏡の中に閉じ込められた男!!)』
まさかの白雪姫のキャラクターに出会えで感動していたら
鏡の中に閉じ込められた男は静かに話し出した
「汝らの魂の形は…………分からぬ」
クロウリー「なんですって?」
「この者達からは魔力の波長が一切感じられない
色も形も…一切の無である
よって、どの寮にもふさわしくない!」
周りのざわつきに不安になる、夢にしては……リアルだ
クロウリー「魔法が使えない人間を
黒き馬車が迎えに行くなんてあり得ない!
生徒選定の手違いなど、この100年
ただの一度もなかったはず、一体…何故?」
グリム「もごもご…ぷはぁ!!
だったらその席、オレ様に譲るんだゾ!
そこのニンゲンと違ってオレ様は魔法が使えるんだゾ!
だから代わりにオレ様を学校に入れろ!
魔法なら今、とびっきりのを見せてやるんだゾ!」
「みんな伏せて!」
『きゃあ!?』
男の子に腕を引かれてしゃがむと
狸の炎が頭上を横切っていた
もう少し遅かったら当たって燃えてる所だった!!
クロウリー「このままでは学園が火の海です!
誰かあの狸を捕まえて下さい!」
「チッ…かったりぃな」
「あら、狩りはお得意でしょ?
まるまる太った絶好のおやつじゃない」
「なんで俺が、テメェがやれよ」
「クロウリー先生、お任せ下さい!
いたいけな小動物をいたぶって捕獲するという
皆さんが嫌がる役目、この僕が請け負います
リドルさん、一緒にお願い出来ますか?」
「違反者は見逃せないからね、さっさと済ませるとしよう」
『(あれ…今の声、どこかで聞いたことがあるような)』
眼鏡の男の子が話しかけた小柄な男の子の声に
聞き覚えがあって耳を済ませていたら
「オフ・ウィズ・ユアヘッド!!(首をはねろ!!)」
『あっ!』
狸の首にはハートの形をした首輪がされていた
「ハートの女王の法律・第23条
"祭典の場に猫を連れ込んではならない"
猫である君の乱入は重大なルール違反だ
即刻退場してもらおうか」
グリム「オレ様は猫でもね~!!こんな首輪すぐに燃やして…
あ、あれ?炎がでねぇんだぞ!!」
「ふん!ボクがその首輪を外すまで
キミは魔法を使えないただの猫同然さ」
クロウリー「どうにかして下さい!貴方の使い魔でしょ!?」
『え?ち、違います!』
クロウリー「ち、違う!?…では貴方の使い魔ですか?」
「僕でもないです、見知らぬケモノです」
クロウリー「…そ、そうでしたっけ?…ゴホン!
では、学園外に放り出しておきましょう
鍋にしたりはしません…私、優しいので!」
グリム「ぎにゃー!!離すんだゾ!!オレ様は…絶対、絶対
大魔法士になってやるんだゾーーーー!!!!」
『(なんかちょっと可哀想……)』
狸が連れてかれた扉を見つめてたら
学園長先生が私達の前に立っていた
クロウリー「少々予定外のトラブルもありましたが
入学式はこれにて閉会です
各寮長は新入生を連れて寮へ戻って下さい
____さて、お二人とも
大変残念なことですが、貴方にはこの学園から
出ていってもらわなければなりません
魔法の力を持たない者を
この学園へ入学させるわけにはいかない…心配は入りません
闇の鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう
さあ扉の中へ、強く故郷の事を念じて……」
「よ、良かった~」
『(長い不思議な夢だったな……)』
男の子と安心して顔を見合わせて微笑んだら
棺桶の中に入って故郷の街並みを思い浮かべた
その時だった
「…どこにもない、この者のあるべき場所は
この世界のどこにもない、無である」
『え______』
まさかの言葉に頭が真っ白になると
今度は自分の家の住所を郵便番号から
何回も心の中で読み上げたのに何も変化はなくて
棺桶から出た瞬間、棺桶に躓いてしまった
『っ、痛……………………痛い?』
夢なら痛みなんて感じないはずなのに
この痛みは間違いなく本物だった
まさかこれって、本当に現実に起こってる事なの?
((『陽翔ーーーー!!!!』))
『…思い出した』
夢なんかじゃない、だって私
さっきまで彼と夢の国にいたんだから