深海の商人
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ジェイド「おや、どうさなったんです…暗い顔をして
フロイド「あはは、ココ、イソギンチャクの群生地じゃん」
グリム「ふぎゃっ!出たな、そっくり兄弟!」
『グリム、左にいるのがジェイドさんで
右にいるのがフロイドさんだよ』
デュース「な、何でそんなすぐに分かるんだ…?」
『明らかに服装と目元が違うけど特に声が全然違うよね?』
「「「…そうか?」」」
ジェイド「ふふふ…やはりあなたはとても面白い方ですね」
フロイド「さっすがイルカちゃ~ん♪」
「「「「「イルカちゃん!?」」」」」
『(何でイルカ何だろう?)』
ジェイド「ところで…何か悩み事を抱えているように
お見受けしますが?」
エース「どっかの誰かさんたちにこき使われて
ちょ~困ってまーす」
フロイド「あはっ、契約違反したイソギンチャクが
なんか言ってる~、お前らは
文句言える身分じゃねぇんだよ…黙ってろ」
グリム「ヒ、ヒェ……また絞められる~」
ジェイド「…ところで私が話しかけているのは
そこにいるイソギンチャク達ではなくあなた達ですよ
…オンボロ寮の監督生ユウさんに雑用係のリリィさん」
「は、はい!?」
『え?』
ジェイドさんの言葉にあからさまにビクッて驚いたユウくんを
フロイドさんは楽しそうに見つめていた
フロイド「エビみたいにビクッと後ろに下がっちゃって
エビ…ん~小さいから小エビちゃんかなー」
デュース「先輩たちに比べれば
たいていの生徒は小さいと思います」
エース「このデカさで2人いると迫力ありすぎだよな…」
改めてジェイドさんがユウくんに自己紹介をしたら
本題について話し始めた
ジェイド「もしかしてあなたのお悩みは
このおバカなイソギンチャクたちについてではありませんか?」
ジャック「もしかして、なんてよく言うぜ
…ニヤニヤしやがって」
フロイド「なに、コイツ?ツンツンしててウニみたい」
ジャック「なっ……ウニじゃねぇ!オオカミだ!」
ジェイド「もしユウさんのお悩みが
イソギンチャクたちについてなら
直接アズールに相談するのが一番だと思いますよ」
ジャック「なんだと?」
ジェイド「アズールはグレート・セブンの海の魔女のように
とても慈悲深いお方、きっと貴方のお悩みを
聞いてくれるでしょう」
フロイド「そうそう、アズールはどんな悩みも解決してくれるよ
例えば…そこにいるイソギンチャクたちを自由にしたい
なんて願いでも」
エース・デュース・グリム「「「え!!!!」」」
ジェイド「もちろん、タダで…というわけにはいきませんが」
『…………』
ジャック「チッ、それが本題か
ユウにもアイツと契約させようってんだな」
ジェイド「そんなに牙を剥き出さないで
陸の生き物はどう猛ですねぇ」
フロイド「オレたちは親切で教えてあげてるだけだよ
ねぇ、ジェイド」
ジェイド「ええフロイド、ボクたち悩みを抱える可哀想な人を
放っておけないタチでして
もしこのお話に興味がおありなら、夜9時過ぎに
モストロ・ラウンジへでおいでください
…もちろん、リリィさんもご一緒に」
『私もですか?』
ジェイド「はい、美味しいお茶を用意してお待ちしています」
フロイド「待ってるねぇ、小エビちゃんにイルカちゃん」
二人は食堂から姿を消した
不安な気持ちのままユウくんと顔を見合わせた時だった
デュース「…えっと」
グリム「もしユウがアズールと契約して勝負に勝ったら…」
エース「結果によっては、オレたち自由になれるってこと!?」
「「「頼む、アイツに勝ってくれ!!」」」
ジャック「調子のいい奴らだな」
グリム「イソギンチャクが頭についてないヤツに
この苦しみはわからねぇんだゾ!」
ジャック「そもそもテストで楽しようとしたのが悪いんだろうが」
エース「それについては充分反省したってば~」
デュース「ああ、もう二度としない
たとえ赤点になっとしても、結果を受け入れる…っ!」
ジャック「そこはもう赤点とらないように努力するって言えよ
で、どうするんだユウ…アイツらの口車に乗るのか?」
「話してみるだけなら…」
『…気をつけた方がいいと思う』
「え?」
ユウくんを見たら不思議そうに私を見ていて
自分の気持ちをはっきり伝えた
『ジャックくんの言う通り、あっちの目的が
ユウくんと契約することが目的だとして
今までの人たちは"得意魔法"を担保に
契約を結んだんだよね?
でもユウくんは魔法が使えないから…』
ジャック「…確かにそうだな」
「じゃあ何を僕から貰うつもりなのかな?」
エース「金は?」
「オンボロ寮にお金なんかあるわけないでしょ?」
デュース「ますます謎だな……っ、いてててて!!」
イソギンチャクに引っ張られて
何処かに連れていかれてしまった三人を
心配そうに見つめていたら
ジャックくんも一緒にモストロ・ラウンジに
ついていってくれることになった
…やっぱりジャックくんは、優しい人だ