深海の商人
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ラウンジを掃除しながら落ち込んでるグリムに
そっと近寄って声をかけた
『…グリム?』
グリム「リリィ!?な、何でお前がここにいるんだゾ!」
『学園長先生に言われてここのお手伝いに来てたの!』
グリム「は!!こ、この頭はワケが!!」
『うん、さっきまでのやり取り聞いてたから知ってる』
グリム「オ、オレ様……」
『…頑張ったね、グリム』
グリム「ふな"!?」
グリムの頭についたイソギンチャクを避けて
眉間辺りを優しく撫でたら
くすぐったそうにしてるグリムに触りながら話し続けた
『大丈夫…ユウくんにジャックくんは
グリム達を見捨てたりなんかしない
今ごろどうしたらイソギンチャクが取れるか
話し合ってくれてるよ、絶対!』
グリム「じゃなきゃオレ様が困るんだゾ!!」
『ふふふ、それじゃあ先ずは一つずつクリアしてこう?
モストロ・ラウンジみたいなカフェは連携が大切なの!
グリムと私だったら、絶対うまく出来る!』
グリム「オレ様とだったら…?」
『うん!私にね、考えがあるの……』
*~**~*
モストロ・ラウンジ開店後
『…グリム、2番テーブルに注文お願い出来る?
それが終わったら3番テーブルにお水くんできてね!』
グリム「了解なんだゾ!」
グリムが注文してくれてる間に
食べ終わったテーブルの食器を片付ける
量が多いから頭の上と両手で食器を運んでると
さすがに他のお客さんからも注目を浴びてしまって
拍手を頂けたけど、忙しくてそれどころじゃないから
笑顔を返すことしか出来なかった
お皿を洗ってくれてる
エースくんとデュースくんに声をかけたら
ものすごい驚かれた
エース「何してんのお前!?」
『運ぶならこのやり方が手っ取り早いんだよ!』
デュース「す、すごいバランス感覚だな…」
『ありがとう♪』
急いでラウンジに戻ったら
ちょうどグリムが戻ってきてくれた
周りを見渡しながら、耳をすませて集中する
『…1番テーブルの人達、デザート選んでるみたいだから
声かけてきてくれる?』
グリム「おめぇ、耳いいんだな~」
『耳には少し自信があるの
あと少しで閉店時間だから、もう少し頑張ろう!』
グリム「任せるんだゾ!」
グリムと拳を合わせたら、すぐに仕事に取りかかった
ジェイド「これはこれは……」
フロイド「へぇー、おもしろいじゃーん♪」
*~**~*
モストロ・ラウンジが閉店して
ラウンジの掃除をしていた時だった
ジェイド「お疲れ様です、リリィさん」
『はい!お疲れ様です…フロイドさん?』
ジェイド「いいえ、僕はジェイドの方です」
『……いいえ、やっぱりフロイドさんですよね?
身だしなみを整えて声を真似ていたとしても
声がいつものジェイドさんより少し高いですから!』
「……やっぱおもしれ~やー♪」
『!』
いきなり蝶ネクタイを取って胸元のボタンを開けていく
ジェイドさん…じゃない
『フ、フロイドさん?これは一体……』
ジェイド「これは大変驚かせてしまい、失礼致しました」
『!…ジェイドさん?』
後ろからいきなり現れた今度は本物のジェイドさん
二人は何故か楽しそうに私を見つめていた
フロイド「耳いーんだ~?なんかイルカみたーい」
『あの…今日はありがとうございました!』
ジェイド「今日は…ふふふ、明日もお待ちしておりますよ?」
『え?確か学園長先生からは今日だけって…』
ジェイド「はい、確かにそのように伺っておりましたが
今日のリリィさんの仕事ぶりを見て
支配人がヘルプではなく、正規雇用したいと仰っています」
『正規雇用…?』
ジェイド「それを含め今後について
支配人が話をしたいそうです…どうぞ、VIPルームのへ」
『…………』
二人の笑顔に、何故か今日の夢に出てきた
あの生き物を思い出してはっきりと二人に返事をした
『すいません…学園長先生の許可なしに
勝手に契約やお手伝いには来られないんです
もしまた人手が足りないようでしたら
学園長先生に相談してみてください
その時は、また頑張らせて頂きますので!』
グリム「リリィ~もう帰るんだゾ~」
『今行くよー!…えっと、グラスは磨いて
元の棚に戻してます
今日は本当にありがとうございました!』
ジェイド「…はい、またのお越しを楽しみにしております」
フロイド「じゃあね~イルカちゃーん♪」
『(イルカちゃん?)』
フロイドさんの呼び方が少し気になったけど
それ以上に二人の笑顔の方が気になって
頭を下げてグリムの所に行くと
ヘロヘロのグリムを抱っこしたら
そのままモストロ・ラウンジをあとにした
ジェイド「ふふふ…とても面白い方でしたね、フロイド?」
フロイド「久しぶりだ~このかんじぃー!」
ジェイド「ええ…本当に」