深海の商人
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一週間後_____
午前中、学園長先生のお手伝いをしていた時
学園長先生から聞こえたため息が気になって声をかけた
『学園長先生、お疲れですね?』
クロウリー「そ、そんなことはありませんよ!……はぁ~」
『またため息つきましたよ?』
クロウリー「…少し期末試験の結果が」
『期末試験?』
クロウリー「い、いえ!!何でもありません!!」
『(あ、そういえば…今日、期末試験の結果発表の日だ)』
朝のグリムの余裕そうな態度を思い出してたら
学園長先生に名前を呼ばれて返事をした
クロウリー「実はですね、放課後に手伝いに行ってほしい
ところがあるんです」
『はい!どちらに伺えばいいですか?』
クロウリー「オクタヴィネル寮にある
"モストロ・ラウンジ"というカフェです」
『…寮でカフェを経営してるんですか?』
クロウリー「え、ええ…オクタヴィネル寮長の
アズール・アーシェングロッドくんからお店が
17時に開店するので30分前には来るようにとの事です!」
『分かりました!』
オクタヴィネル寮って確か
白色のベストを着た制服のところだよね?
どんなどころなのか胸をワクワクさせながら
お手伝いを続けた
*~**~*
放課後
各寮に繋がる鏡舎に着いて
オクタヴィネル寮に繋がる鏡の前で足を止めると深呼吸した
『(いつ来ても緊張する)…っ、いち…にの…さん!!』
勢いよく飛び込んで目を開けた瞬間
あまりの光景に思わず声が出ていた
『素敵…海の中にいるみたい!!』
美しい風景に胸をときめかせてたら
寮とは別の入り口の前に看板があって足が止まった
『…モストロ・ラウンジ……ここね!』
扉を押したら大きな水槽が広がる通路を歩いてすぐ
紫を基盤としたカフェ…というよりバーみたいな
大人の雰囲気溢れるラウンジに着いてしまった
『すごい造り……』
「本日はモストロ・ラウンジにお越しくださり
誠にありがとうございます」
『!』
いきなり聞こえた声に振り返ったら
黒い素敵なスーツをビシッと着こなした長身の双子さん
この二人…前に私たちを追いかけてきた双子さんだ
オクタヴィネル寮生だったのね
『学園長先生からこちらのお店のお手伝いをするように
言伝かってまいりました
オンボロ寮で雑用係をしています、灰咲リリィです
今日はよろしくお願い致します!』
「ご丁寧にありがとうございます、私はジェイド・リーチ
隣の彼は双子のフロイドです」
「どーもぉ、フロイドでーす、よろしくねぇ」
『はい、よろしくお願いします!』
ジェイド「まずはここのオーナーにご挨拶して頂きましょう
リリィさん、ついてきて下さい」
「は、はい!」
ジェイド「ふふふ、そんな緊張なさらなくても大丈夫です
別に取って食べようだなんて致しませんから…ねぇフロイド」
フロイド「まーねー」
『…………』
この二人の雰囲気が独特すぎて少し怖いと思った
*~**~*
「VIPルーム」と書かれた部屋の前に案内されたら
ジェイドさんが扉をノックした
ジェイド「アズール、オンボロ寮の
雑用係さんを連れてきました」
「中へどうぞ」
ジェイド「では、お入り下さい」
『失礼します!』
中に入ったら沢山の本に囲まれた広いお部屋に
一番に気になったのが目の前の大きな金庫
そして金庫の前に立っていたスーツをビシッと着こなした
白髪でメガネをかけた男性が笑顔で私に近づいてきた
「初めまして、僕はアズール・アーシェングロッド
オクタヴィネル寮の寮長であり
"モストロ・ラウンジ"の支配人をしております」
『初めまして、オンボロ寮で雑用係をしています
灰咲リリィです!今日はよろしくお願いします!』
アズール「…変わったお名前ですね」
『皆さんはリリィと呼んで下さいます』
アズール「そうですか…ではリリィさんとお呼びしましょう
僕の事は「支配人」とでも呼んでください」
『はい、分かりました!』
アズール「仕事内容はジェイドから聞いてください
…ジェイド、リリィさんの指導お願いしましたよ」
ジェイド「はい、承知しました」
アズール「リリィさん、今日はよろしくお願いしますね」
『よろしくお願いします!』
アズールさんが優しい感じの人で安心したら
ジェイドさんの後ろを少し早歩きでついていった