荒野の反逆者
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ラギーさんと別れて中庭を歩いてたら
少し先でグリムとエースくんとデュースくんが
何故かハウルさんと戦っていて思わず走り出していた
『ユウくん!これって一体……』
「リリィちゃん……実は」
ユウくん曰く、ハウルさんが今回の事件を話す変わりに
「男が腹割って話すなら先ずは拳だ」と
決闘を申し込んだらしい
『…ハウルさん』
ジャック「!……お前」
私と目が合った瞬間、さっきまでの覇気が消えて
力を抜いたと思ったら大きく深呼吸していた
ジャック「はぁ……これでケジメはつけた
俺の知ってることは話してやる」
エース「ケジメって、なんのケジメだよ」
ジャック「俺自身の心のケジメだ
所属寮を裏切ることは違いねぇからな
だか……俺はもう我慢ならねえ!!
どんなに強い相手だろうが
自分自身の力で挑んでこその勝負だろ!?
今回の大会だって、俺は自分がどこまでやれるのか
挑戦するつもりで自分を鍛えてきた
卑怯な小細工なんて反吐が出る!!
そんな勝利になんの意味がある!?
俺は自分自身の力で勝ち上がって
テッペン獲ってやりたかったんだ!!」
エース「あ、こいつスゲー面倒くさい奴だ」
「あくまで自分のためなんだ…」
『ハウルさんらしくて、私は嫌いじゃないな!』
エース「は!?」
デュース「わかる…俺はわかるぞ!!その気持ち!!」
グリム「コッチにも面倒くさいのがいるんだゾ」
ハウルさんは今までの事を話してくれた
ラギーさんのユニーク魔法は
「相手に自分と同じ動きをさせることができる」もので
一連の事件は、ラギーさんが単独で行ってるわけではなく
サバナクロー寮のほとんどがグルらしい
寮生さん達がラギーさんの壁になって
ラギーさんが目立たないように誤魔化してると話してくれた
ジャック「俺が特に気に入らねぇのは
寮長のレオナ・キングスカラーだ!
あいつはすごい実力があるはずなのに
ちっとも本気を出しやしねぇ…それに」
『?』
ハウルさんが一瞬私を見たけどすぐに目を逸らしたら
拳を力強く握りしめていた
ジャック「せっかく持ってる力を何故磨かない!?
俺はそういうヤツが一番嫌いだ
三年前、レオナ先輩が大会で見せたプレイは本当に凄かった
だから、俺はこの学園に入れてサバナクロー寮に入って
あの人と本気でマジフトの試合がやれるんだと思ってたのに…」
エース「あのさ監督生…こいつ、さっきから
ずっと自分のトコの寮長に文句言ってるようでいて」
「実はすっごく尊敬していたのでは……」
今までの事件は、彼らにとって行きがけの駄賃みたいなのもで
これからもっと大きなことを目論んでいるらしい
デュース「大きなこと?」
ジャック「ディアソムニア寮寮長、マレウス・ドラコニアだ
ヤツはバケモノ並みのパワーでディアソムニア寮を
2年連続優勝に導いた
そのせいでサバナクロー寮は無得点のまま
トーナメント初戦敗退、先輩達はそれに恨みを持ってる」
エース「大会当日、ディアソムニア寮に
何か仕掛けるつもりってことか」
ジャック「そうだ、だから俺はその計画をぶっ潰す!」
リドル「話しは聞かせてもらったよ」
『リドルさん!それにダイアモンドさんまで…』
ケイト「リリィちゃ~ん?僕のことは前みたいに
"ケイト"って呼んで欲しいなー♪」
リドル「うるさいよケイト…伝統ある大切な行儀を
私怨で汚そうだなんて許せないな」
ケイト「どうする、リドルくん?」
リドル「今までのラギーの犯行も証拠がない以上
断罪することは出来ない
ずる賢いレオナ先輩たちのことだ
今告発してもうまくかわすだろう」
エース「つまり犯行現場を押さえるっきゃない、ってこと?」
リドル「ボクに少し考えがある、まずは……」
リドルさんの作戦に驚いたけど皆は納得している様子だった
エース「なるほどね、いーんじゃね?」
デュース「さすがローズハート寮長です」
ケイト「んじゃ、オレは当日までにいろいろ根回ししとくね♪」
リドル「頼んだよ、怪しまれないようにね」
ケイト「で?リドルくんの作戦を聞いた結果
ジャックくんはどーすんの?抜ける?」
ジャック「卑怯な作戦ではなかった
…今回は協力してやってもいい」
グリム「コイツ、いちいち素直じゃねぇんだゾ」
『ふふふ♪』
ジャック「…リリィ」
『!』
ハウルさんを見たら心配そうに私を見つめていて
その瞳が狼の時の瞳と一緒で安心したら
大丈夫の意味を込めて微笑んだ
『ハウルさん、一緒に頑張りましょうね!』
ジャック「…敬語に名字呼び止めろ、俺たち同い年だろ」
『…ジャックくんでいい?』
ジャック「好きに呼べ」
『やっぱり素直じゃないね!』
ジャック「ああ!?」
リドル「…………」
ジャックくんの尻尾が激しく揺れていたのに
可愛いいと思ってしまって笑っていたら
私の目の前にリドルさんが立つと
真っ直ぐジャックくんを見つめていた
リドル「…君も含めて、そこにいる一年生たち
今回は情報提供に免じて、校則第6条
「学園内での私闘を禁ず」の違反を見逃してあげるけれど
次に見つけたら全員首をはねてしまうよ、おわかりだね?」
エース・デュース・グリム「「はい、すいません」」
ジャック「…ッス」
リドル「よろしい、では帰ろうリリィ」
『は、はい!』
リドル「いい返事だね」
ケイト「(あらら~♪)」