荒野の反逆者
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真夜中_____
『…全然眠れない』
今日は色んなことがありすぎたせいか全然眠れなくて
気分がてら外に出てみた
少し空気が冷たく感じて腕を擦っていたら
肩に布がかけられて振り返るとユウくんがいた
「風邪引くよ?」
『ありがとう…ユウくんも眠れないの?』
「うん、何か目が覚めちゃって」
「…ん?そこにいるのは誰だ?」
「『!?』」
私たち以外の人の声に驚いて振り返ったら
…頭に角を生やした長身の男性が立っていた
________ドクン
『(な、なんだろう…今の変な感じ)』
「…………」
『?』
「…いや、まさかな
それより驚いた…お前ら、人の子か
ここに住んでいるのか?
この館はもう長いこと廃墟だったはず
独りで静かに過ごせる僕だけの場所として
気に入っていたのだがな」
『…初めまして、私はここの寮の雑用係をしてますリリィです
お隣の彼はここの寮の監督生でユウくんです』
「その…あなたは誰ですか?」
「誰って……僕の事を知らないのか?
ふぅん、そうか、それはそれは……珍しいな
確か名前はリリィとユウか
僕の名前は……黙っておこう、好きに呼ぶがいい
いずれそれが後悔に変わるかもしれないが……」
「(ちょっと変わった人だな)」
『(あの角…どっかでみたことがあるような)』
「また次の夜の散歩用の廃墟を探さなくては…では僕はこれで」
『!?……消えた……』
*~**~*
翌日_____
ユウくんとグリムとメインストリートを歩いてたら
グリムがユウくんに声をかけていた
グリム「そういやオマエ、昨日の夜どこか出かけてたのか?
トイレに起きたら居なかったんだゾ」
「昨日の夜は……ね、リリィちゃん?」
グリム「リリィも一緒だったのか?」
『うん!頭に角が生えた…不思議な人に会ったの!』
グリム「ほぇ~頭に角が生えた変なヤツかあ…名前は?」
「そう言えば聞いてなかったね?」
『好きな名前で呼べって言われたけど…』
グリム「うーん、じゃあ……"ツノ太郎"なんてどうだ?」
「流石に怒る気が……」
グリム「ツノ太郎も学園の生徒なら
そのうちひょっこり会うかもな…そしたら
オレ様にも紹介してくれよ」
『もちろん!』
「(結局、"ツノ太郎"で決まっちゃって良かったのか?)」
午前中はメインストリートの掃除をするようにって
ゴーストさんから伝言があったから
倉庫からバケツと雑巾を持って像を拭いてると
ある像に目が止まった
『そうか…ツノ太郎さんの角はマレフィセントに似てるのね!』
思い出せた事にスッキリしたとき
掃除をしながら今までの出来事を振り返った
『リドルさんがハートの女王なら、あの人ってもしかして…』
スカーの像を見つめてると
昨日のあの人の言動を思い出してムカってしたら
これでもかってくらいにライオンの像をピカピカに磨いた
*~**~*
掃除を終えて学園長先生に会いに中庭を歩いてた時だった
ラギー「あ、いいところにいたッスね~」
『え…きゃ!!』
「リリィちゃん!?」
グリム「リリィ!!」
エース・デュース「「!?」」
いきなり身体が浮いたと思ったら
ラギーくんに担がれていた
あの細い腕から想像出来ないくらいに簡単に担がれてしまって
何が起こってるのか全く分からなかった
ラギー「つかさぁ、もしここでオレを捕まえたって
アンタらオレが犯人って言いきれなくないッスか?」
『(犯人って…?)』
デュース「何だと?」
ラギー「だって、オレが怪我させたって証拠ないッスよね
誰かオレが魔法使ってるとこ見たんスか?
そんで、それ写真に撮ったりしたんスか?
してないッスよね?」
エース「うぐっ……そ、それは」
「卑怯者~!!」
ラギー「卑怯者?褒め言葉ッスわ…シシシッ!
次にオレを追い回すときには証拠揃えてから来て下さいッス
ま、君たちじゃ次も無理だろうけど
んじゃ、今日の追いかけっこはここまで!」
グリム「おい!リリィをどこに連れてくんだゾ!?」
ラギー「レオナさんに連れてくるように言われたんで
このまま拐って行くッスよ、ばいば~い♪」
『きゃ!?』
グリム「ま、待つんだゾ~デラックスメンチカツサンド!」
「リリィちゃん!!」
デュース「リリィ!!」
エース「…っ、クソ!!」