荒野の反逆者
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サバナクロー寮に向かう鏡を通って目の前に現れたのは
まさにアフリカのサバンナを思い出させる風景だった
デュース「おぉ~…ここがサバナクロー寮か」
グリム「ごろごろした岩みてぇな建物だ!
あそこにあるでけー骨、なんの骨だ?」
エース「うちの寮とは全然雰囲気が違うな」
ケイト「それなー、なんか超野生味を感じるっていうか
もう空間そのものがワイルドだよね~」
エース「で、ジャックだっけ?どんな奴なんスか?」
ケイト「褐色肌に銀髪、狼っぽい耳とフサフサの尻尾が
トレードマークらしい」
『(耳とフサフサの尻尾…)』
名前はジャック・ハウルくん、1年生
どんな人なのか探していたら
グリムの指した方向をみた瞬間、胸が飛び跳ねた
『(耳が大きくて尻尾がフサフサしてる!)』
ケイト「ビンゴ!グリちゃんお手柄、特徴ピッタリ
彼に間違いなし!」
エース「っつーか、さっきの双子に引き続き体デカっ!」
ケイト「あれは運動部がみんなスカウトしたがるわけだね」
デュース「あの逞しさは格闘技にもむいてそうだな」
「ちょっと怖そう……」
デュースくんとケイトさんがハウルくんに
今回の事故について話してくれて
協力をお願いしていたけど……
ジャック「……断る、俺は1人でなんとか出来るし
お前らに守って貰う必要はねぇ」
「1人でいると危ないかもしれない」
ジャック「…いらねぇって言ってんだろ
それに俺が狙われることは多分……ない、じゃあな」
ケイト「あー、行っちゃった」
グリム「なんかぶっきらぼうでカンジの悪いヤツだったんだゾ」
『…ユウくん、私もう少し彼と話してくる!』
「え!リリィちゃん!?」
彼のあとを追いかけたら
寮の周りをランニングしてて声をかけた
『ハウルさん!もう少しだけ話を聞いて下さい!』
ジャック「オマエ、さっきの…話すことなんかねーよ
さっさと失せろ」
『…"俺が狙われることは多分ない"ってどういうことですか?』
ジャック「!?オマエ…聞こえたのか」
『耳には少し自信があるんです!』
ジャック「…………」
『もしかしてハウルさん……今回の事件について
犯人が誰か知っているんじゃないんですか?』
ジャック「……さぁな」
『もし知ってて黙ってるなんて…男らしくありません!』
ジャック「…言わせておけば」
『!?』
ハウルさんに胸ぐらを掴まれて鋭い眼差しに怖くなったけど
震える身体を何とか動かしてハウルさんの手を掴んだ
『…っ、離して……下さい!』
ジャック「!……オマエ」
手を離してくれたと思ったら
眉間にシワを寄せながら私を見下ろしていた
ジャック「…乱暴にして悪かった」
『い、いいえ……(耳も尻尾も下がってて、可愛い)』
そんな不謹慎なことを思った瞬間
奥の方から歓声が聞こえてハウルさんと目が合うと
声の方に向かったら……
『な、何………これ』
ジャック「っ、チッ!」
サバナクロー寮の人達…あれは私を押し倒した人とラギーさん
それにグリムにエースくんにデュースくんにケイトさんが
マジカルシフトをしてるみたいだけど
試合は初心者の私から見ても明らかにグリム達が負けてる
でもそれ以上にサバナクロー寮の人達のやる気のない
遊んでるようなバカにしたような試合に
悲しさと怒りがこみ上げてくる
ジャック「何してるんスか、あんたら」
レオナ「ん?縄張りに踏み込んだ奴らと
ちょっと遊んでやってるだけだろ」
ジャック「初心者いたぶって何が楽しいんスか」
ラギー「なーにぃ?ジャックくん、正義のヒーローみたいで
カッコいいッスねぇ、シシシッ!」
ジャック「俺はただ、みっともなくて
見てられねぇって言ってるだけっす」
レオナ「……は、シラケること言うぜ」
「おいジャック!てめー、1年のくせに生意気だぞ!」
ジャック「…あんたらこそ、上級生の
やることじゃないんじゃないですか」
「あんだとぉ!?お前もやられたいんかよ!」
レオナ「は、1年坊…威勢がよくて結構なことだ
まあいい、もう飽きた…お前ら相手にしたって
何の意味もない」
『…………』
グラウンドの中に入ったら
疲れはててるグリムに声をかけた
『グリム試合お疲れ様…スゴい炎出してたね!』
グリム「オレ様ダメダメだったんだゾ…」
『そんな事ない、あそこにいる人達より
全然カッコ良かった!』
ラギー・ジャック「「!?」」
レオナ「…おいそこの草食動物、今何か言ったか?」
『本気を出しもしないでニヤニヤ笑って
人をバカにしてるあなた達より
勝負に本気で挑んだグリム達の方がカッコいいと言いました』
「リリィちゃん……」
「「「(静かだけどめちゃキレてるー!?)」」」
あの人が真っ直ぐ私を睨んでくるけど、全然怖くなんかない
レオナ「…俺にそんな口を聞いたこと
あとで後悔してもしらねーからな」
『はい、後悔は全くしていないので心配無用です』
レオナ「…………」
『ハウルさん、さっきはありがとうございました!』
ジャック「別に、お前らを助けたわけじゃねぇ」
『でも…』
ジャック「…っ、さっさと帰れ!!」
『…は、はい!』
皆の汚れた服を叩きながら鏡の間に向かった
あの人が私を鋭く睨み付けていたとは気付かずに
__ぴちゃん