荒野の反逆者
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廊下の途中で二人を見つけたら
二人はケガをしてしまった人達の話を聞いてくれていた
昨日の階段から落ちたハーツラビュル寮の人は
話しながら歩いてたら気付いた時には階段から落ちていて
躓いたとか滑ったとかそういうカンジじゃなかったららしい
一昨日火傷したポムフィオーレ寮の人は
薬を煮出していたら急に素手で鍋を掴んで
薬をひっくり返してしまったって話らしいんだけど……
グリム「なーんか、どいつもこいつもおっちょこちょいって
カンジしかしねーんだゾ
やっぱり事件じゃないんじゃねーのか?」
「うーん……」
エース「おーっす!あれ、グリムは機嫌が直ったみたいじゃん」
グリム「なんだオマエか、今オレ様達は忙しいから
遊んでやるヒマはねーんだゾ」
エース「忙しい?宿題終わらねーの?」
「実は……」
ユウ君がエースくんに調査の事を説明していたとき
デュースくんが慌てて駆け寄ってくると
デュース「クローバー先輩が階段から落ちて怪我をしたって…!」
「「「えぇ!?」」」
『(トレイさんが…?)』
*~**~*
皆でトレイさんの部屋にお見舞いがてら話を聞きに行くと
トレイさんは笑顔で迎えてくれて
隣にはケイトさんが座っていた
トレイ「ああ、心配かけて悪いな…この通り
階段から足を踏み外したんだ
受け身をとりそこねて右足を派手にやっちまった
しばらくは松葉杖生活だな」
デュース「えっ!それ、わりと重症じゃないですか」
トレイ「今年のマジフト大会、俺は見学になりそうだ」
『(そんな……)』
トレイさんは三年生だから今年でマジフト大会は最後のはず
それを思うと悲しい気持ちが込み上げてきて
持ってた袋を握ると、トレイさんに袋を渡した
『あの……これ、良かったらどうぞ』
グリム「ああ!?オレ様のおやつ!!」
『ごめんねグリム、帰ったらまた作るから……』
トレイ「…リリィが作ったのか?」
『はい、トレイさんのケーキには負けますけど……』
トレイ「いや嬉しいよ…ありがとう」
ケイト「おぉ!マジカメ映えしそうなドーナツじゃん
写真取るからまだ食べないでねトレイくん♪」
トレイ「はいはい」
ケイト「それにしてもマジ勘弁
主力選手のトレイくんがいないのしんどいし
また選手選びをし直さなきゃ」
エース・デュース「「!!選手選び?」」
『(二人とも嬉しそうだな……)』
扉のノックする音に振り返ったら、ローズハートさんだった
リドル「なんだいキミたち、怪我人の部屋にどやどや集まって
…トレイ、具合はどう?
何か食べたいものや飲みたいものはある?」
トレイ「そんなに心配しなくても大丈夫だって言ってるだろ?」
リドル「でも、その怪我はボクのせいで……」
エース「どういうことッスか?」
ローズハートさんの話では
昼休みに用事で3年生の教室に寄った帰り
階段から落ちかけたローズハートさんを庇ったせいで
トレイさんが怪我をしたって話していたけど…
『(あのローズハートさんが階段から落ちる?
そんな事って本当にあるのかな?)』
ユウくんと目が合ったら頷いてくれた
やっぱり最近の事故は……何か裏があるんだ
ケイトさんに促されてトレイさんの部屋を出ると
談話室に移動してすぐローズハートさんが
ケイトさんに振り返った
リドル「で、ケイト…何かトレイの前では
言いにくい話があるんだろう?」
ケイト「さすがリドルくん、話が早いね
ユウくんたち、トレイくんの怪我について
何か知ってるんじゃない?」
『…ユウくん』
「実は……」
今までの経緯を説明してもらってると
腕を組ながらローズハートさんは何か考えている様子だった
リドル「実は、ボクも何か変だと思ってすぐケイトに
情報を集めて貰っていたんだ」
ケイト「そしたら怪我してるのが
リドルくんやトレイくんみたいな
有力選手候補ばかりってことがわかってさ」
リドル「確かにボクはあの時、足をかけられたり
背中を押されたりはしていない
でも…なんていうか、身体が勝手に動いたような感覚があった」
グリム「他の怪我したヤツも似たようなこと言ってたんだゾ!」
リドル「故意に選手候補を狙った犯行とみていいと思う」
エース「マジカルシフト大会でライバルを減らすために
強そうな選手を狙って事故らせてるってこと?」
リドル「世界中が注目する大会だ、試合での活躍が
将来のキャリアに繋がる以上
手段を選ばないヤツがいても不思議じゃない」
『(だからってこんな事………)』
すると、ローズハートさんが
犯人探しに協力してくれると仰ってくれた
グリム「ほぁっ?オマエらが協力?
何企んでるんだゾ、特にケイト!」
ケイト「人聞き悪いなあ、うちの寮生がやられたんだから
当然でしょ」
エース「そういう事なら、オレらも犯人捜し手伝うぜ」
デュース「クローバー先輩の御礼参りッスね!」
リドル「キミたち、やけに張り切ってるね」
ケイト「あー、わかった!さては空いた選手枠を狙ってるな~?」
リドル「やれやれ…ま、犯人捜しでの活躍によっては
考慮してもいいよ…それで、話は戻るけど
犯人を捕まえるためにはこちらが先手を打つしかないと思う」
グリム「先手を打つったって、どうすんるだゾ?」
リドル「例えば、次に狙われそうな生徒に当たりをつけて
ボクらでこっそり警護する
事件が起こったら、すみやかに生徒を保護
そして周囲の捜索と犯人の追跡を行う」
「張り込み作戦ですね!」
ケイト「実は選手候補の中でも
「こいつは狙われそう!」って生徒を
何人かもう目をつけてあるんだ~
マジカメのメッセで情報共有するからグループ作るね
グループ専用のアルバム、見ておいて!
んじゃ、早速ターゲット候補を見に行ってみよっか」
グリム「いざ出発!なんだゾ!」
皆の後ろをついて行こうとしたら
手首を掴まれて振り返ったらローズハートさんが
私を真っ直ぐ見つめていた
『…ローズハートさん?』
リドル「…少し時間をくれないか」
『?』