荒野の反逆者
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『(風の音が聞こえる…)』
広がる大海原
たくさんの野生の動物たち
『(あの光景は______)』
*~**~*
『…ん、んん~~~!!』
時計見たら朝の6時
伸びをしながらゆっくり窓を開けると
ナイトレイブンカレッジを見つめながら
夢の内容を思い出していた
『あの夢……ライオンキングの』
あの夢に出てきたシーンは有名だから覚えてる
確かサバンナの王に第一王子が生まれて
それをお披露目したシーン、その第一王子の名前って確か
『…シンバ、だったよね?』
ふと、時計を見たらもう10分も過ぎてて
急いで着替えて朝食を作りに向かった
*~**~*
二人を見送ってからゴーストさん達と寮の掃除を終えて
向かったのは学園長室
扉をノックして挨拶をしたら
マスクで表情が分からないハズなのに
何故か嬉しそうな学園長先生を見て少し嫌な予感がした
『…すごいキレイな場所』
ここは植物園
学園長先生に植物園の掃除をお願いされて来たんだけど
…広すぎじゃないですか?
『(文句言っても終わらないよね)……よーし!』
気合いを入れたらバケツと雑巾を持って
窓ガラスの掃除や草むしりを開始した
_____2時間後
『後はここのエリアだけ………す、すごい!!』
亜熱帯みたいな温かい気候にも驚いたけど
見たこともない果物や植物に目を奪われていたら
「_____いって!」
『?』
何か踏んだような気がして下を見たら
茶色の紐みたいなものが落ちていた
少し汚れてる気がしてホコリを取ろうと掴んだ瞬間
_____ビシッ!!
『きゃ!?(ひ、紐が動いた!!)』
「…おい、人の尻尾掴んで投げ飛ばすとかいい度胸だな」
『え?』
いきなりの低い声に驚いて振り返ったら
オレンジ色のベストに制服を着崩した
茶色の髪に緑色の目をした男の人が立っていた
でも、それ以上に気になるのが
『(ネコ耳?…でもチェシャ猫さんと形が違う)』
「こちとら気分よく昼寝してたとこだってのに
思いっきり尻尾踏みやがって、最悪だ」
『(あ、あれ……この人……何処かで)』
「お前……あァ、入学式で鏡に魔法が使えねぇって
言われてた草食動物か、ふぅん………スンスン」
『(匂い嗅がれてる…?)』
「…お前」
私を見つめる男の人から目が離せないでいたら
口角を上げたまま顔を近付けてきた
「はっ、本当にちっとも魔力の匂いがしねぇし
それに……お前、雌だろ」
『はい、そうですけど……』
「ここは男子校だぞ、何で雌なんかいやがる」
『わ、私が聞きたいです……』
「…どういう事か分かってんのか?」
『え?』
「無抵抗の相手を痛めつけるのは気がすすまないんだけどなァ
このレオナ様の尻尾を踏んで何もナシってそりゃねぇだろ?
気持ちよく寝てたところを起こされて機嫌が悪い
せっかくだ……身体で払ってもらおうか?」
『_______』
この人の言いたいことが分かって逃げようとしたら
腕を引っ張られて、一瞬で芝生に押し倒されていた
何故この人は楽しそうに笑ってるのか分からないけど
頭の中で思い出すのは、彼だけだった
『っつ!!』
「!?」
近くに置いておいた水の入ったバケツを投げつけると
怯んだ隙に急いで植物園を後にした
あの人が肉食獣に見えて
草食動物の気持ちが分かった気がしたけど
でもそれ以上に_____
『(…っ、陽翔!!)』
男の人に押し倒されるのが
こんなに怖かったなんて思いもしなかった