真紅の暴君
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急いで皆を追いかけたけど見当たらなくて
もうオンボロ寮に戻ったのかなって思って
鏡の間に向かおうとした時だった
「おみゃ~誰かお探しかにゃぁ~?」
『きゃ!?』
いきなり目の前に現れた生首に驚いたけど
紫の髪に紫の猫耳……もしかして
『チェシャ猫…さん?』
「俺はアルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ビンカー
猫のような、人のような魔力を持った摩訶不思議なヤツ」
『!?やっぱりチェシャ猫さんですね!』
チェーニャ「みんなチェーニャって呼ぶかねぇ……でも
チェシャ猫の方が可愛ええから
おまえさんは"チェシャ猫"って呼んでもいいぜー?」
『ありがとうございますチェシャ猫さん!
でもチェシャ猫さんはどうしてここに?
ハーツラビュル寮の生徒…ではないですよね?
私服ですし……』
チェーニャ「今日は"なんでもない日"のパーティー!
美味しいモノ食べにきただけにゃあ~」
『そうだったんですね…あんなことになってしまって
残念なパーティーでした』
チェーニャ「ちっこい頃からリドルは
真面目なヤツだもんで…ふふふ」
『…ローズハートさんとお知り合いなんですか?』
チェーニャ「知っとるといえば知っとるし
知らないといえば知らにゃあ」
『じゃあ、知ってる方でお話し続けます!
ローズハートさんについて何か教えて下さい!』
チェーニャ「それなら…リドルのいつも後ろにいる
あの眼鏡に聞いてみにゃあ」
『眼鏡って………トレイさん?』
チェーニャ「あいつはリドルがちっちゃい頃からよう知っとるよ
リドルについて知りたいなら
俺ならまずあの眼鏡に聞くにゃあ」
『…分かりました、ありがとうございます!』
チェーニャ「ほいじゃあ…フフフ~ン♪」
『あ、待って下さい!』
チェーニャ「!?」
身体が消えてまた生首になった
チェシャ猫さんの顔を掴んだら凄く驚いた顔をしていた
チェーニャ「…久しぶりに驚かされたにゃあ~」
『色々教えて下さったチェシャ猫さんに
歌をプレゼントします!』
チェーニャ「うたぁ~?」
『はい、チェシャ猫さんの歌です!』
チェーニャ「おもしろそうだにゃあ~の?」
*~**~*
チェシャ猫さんに歌を教えてから
オンボロ寮に戻ったけど誰もいなくて
ゴーストさん達にも聞いたけど、誰も帰ってきてないらしい
必ず寮には帰ってきてくれると思って
掃除をしながら夕飯の準備をして待っていたら
____ぴちゃん、ぴちゃん
『…っ、また聞こえる』
水音がどんどん大きく聞こえてきて、頭が痛くなる
しばらくして落ち着いたけど
…一体なんなんだろ?
*~**~*
グリムにユウくんエースくんにデュースくんが帰ってきて
皆でご飯を食べてたら
図書館でのトレイさんとの出来事を話してくれた
ローズハートさんのご両親は
地元じゃ知らない人がいないほどの有名な魔法医術士で
特にお母さんは優秀な人で
ローズハートさんにも優秀であることを求めたらしく
起きてから寝るまで学習プログラムが分刻みで決まっていて
ローズハートさんは両親の期待に応えるために
黙って全部こなしていた
その結果、エレメンタリースクールから学年首位
10歳の時には、あのユニーク魔法を完成させたらしい
トレイさん曰く、ローズハートさんは
厳しいルールで縛ることが
相手のためになると思っているらしく
厳しいルールで縛って恐怖で支配してこそ
成長出来ると信じているらしい
ルールを破るのは絶対的に悪
ルール違反を肯定すればルールによって造られた
自分の全てを否定することになるから
『…ローズハートさんに「違うよ」って言ってくれる人が
側にいてくれたら良かったのに…』
「…そうだね」
エース「…だから、明日の決闘で俺が寮長になったら
あいつに「間違えてました、ごめんなさい」って
言わせてやる!!」
『決闘?』
「実は……」
ユウくんの話しだと、寮長になる理由は
前寮長に指名されたり現寮長に決闘で勝利したりなど
いくつか方法があるみたいで
寮長に挑む権利は入学した瞬間から全生徒に与えられていて
決闘というのは寮長になるシンプルな方法の1つらしく
正式な手順を踏んで学園長立ち会いのもと行われるみたい
『その決闘っていつ行われるの?』
デュース「明日だ」
『あ、明日!?』
「何か作戦があればいいんだけど……」
エース「魔法にはちょっと自信ないけど…何とかなるっしょ!」
デュース「お、おう!」
グリム「オレ様の首がかかってンだから、きばるんだゾ!」
エース「オレが寮長になったら、ぜってぇ
「ボクが間違ってましたゴメンナサイ」って
言わせてやるからな!あと変なルールで
寮生をがんじがらめにするのも辞めさせてやる!」
『(…大丈夫かな?)』