真紅の暴君
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リドル「ハートの女王の法律・第562条
"なんでもない日のティーパーティーに
マロンタルトを持ち込むべからず"
これは重大な法律違反だ!何てことをしてくれたんだい!?
完璧な"なんでもない日"が台無しじゃないか!」
デュース「第562条!?」
「全部で何条まであるんですか!?」
リドル「全810条、ボクは全て頭に入ってるよ
寮長なんだから当然だろう?」
ケイト「あちゃー、こりゃヤバい…トレイくん、知ってた?」
トレイ「俺が暗記出来てたのは第350条までだ
完全に油断してた…タルトの種類までに
ルールがあるなんて…」
リドル「ハートの女王の厳格さを重んじる
ハーツラビュル寮長であるボクが
この違反に目を瞑ることはできない
マロンタルトはすぐに破棄しろ!
それから、こいつらは寮外へつまみ出せ!」
『(そ、そんな!!)』
エース「ちょっと待てよ!そんな無茶苦茶なルールあるか!」
グリム「そうだゾ!捨てるんだったらオレ様が食う!」
トレイ「寮長、申し訳ありません
マロンタルトを作ろうと言ったのは俺です」
ケイト「そうそう、まさかそんな決まりがあるなんて
全然思ってなくて」
リドル「作ったことが重要なんじゃない、今日!今、ここに!
持ち込んだこと"だけ"が問題なんだ!」
「そんなおかしなルールに従ってるなんて馬鹿みたい」
リドル「馬鹿……だって?」
『(ユウくん……)』
ケイト「ちょ、ストップ!それは言っちゃダメなやつ!
あとリドルくんも、こいつらまだ入学し立てほやほやの
新入生だからね」
エース「いーや言うね、そんなルールに従って
タルトを捨てるなんて馬鹿だって思うだろ、ふざけんな」
デュース「俺もエースに賛成です、もちろんルールは
守らなければいけないものだとは思いますが
さすがに突飛すぎる」
リドル「ボクに口答えとはいい度胸がおありだね…いいかい?
小さなルール違反が大きな問題に繋がるんだ
ボクが寮長になって1年、ハーツラビュル寮からは
1人の留年者・退学者も出していない
これは全寮内でハーツラビュルだけだ
この寮の中でボクが一番成績が優秀で、一番強い
だから、ボクが一番正しい!
口答えせず、ボクに従っていれば間違いないんだ!」
デュース「そんな……!」
リドル「ボクだって、やりたくて首をはねてるワケじゃない
お前達がルールを破るからいけないんじゃないか
ボクに従えないのなら、まとめて首をはねてやる!」
ケイト「みんな、ほら「はい、寮長!」って言って?」
デュース「言えません」
「…………自分も」
エース「こんなワガママな暴君、こっちから願い下げだ!」
リドル「…今、なんて言った?」
グリム「オマエはおこりんぼでワガママで
食べ物を粗末にする暴君っていったんだゾ!」
デュース「お、おい、そこまでは言ってな………」
リドル「オフ・ウィズ・ユアヘッドーーーー!!!!」
グリム・デュース「「うわああああ!!」」
『グリム!?デュースくん!!』
二人の首に魔法封じの首輪がつけられてしまった
リドル「トレイ、ケイト!こいつらをつまみ出せ!」
ケイト・トレイ「「…………はい、寮長」」
デュース「せ、先輩たち!?」
ケイト「ごめんねー、オレたち寮長には逆らえないからさ☆」
トレイ「…悪いな」
エース「あぁ~~~~くっそーーーー!!」
四人が連れ出されてしまって
急いで追いかけようとして立ち上がった時だった
リドル「どこに行くつもりだい?」
『!?』
ローズハートさんが私の左手を掴んでいて
後ろには確かトレイ?さんとケイトさんが立っていた
リドル「ハートの女王の法律・第66条
"なんでもない日のパーティーでは
女王の許しなく勝手に席を離れてはならない"」
『…………』
リドル「なんだいその顔は…ボクに文句がおありのようだね」
『私はハーツラビュル寮生ではなくて
オンボロ寮の雑用係りです、だからリドルさんの法律に
従う義理はありません』
リドル「義理だって?」
『友だちのいないパーティーなんて
楽しくも何ともないので帰ります
…憧れてたなんでもない日のパーティーが
こんな悲しいものだったなんて…すごく残念です』
ローズハートさんの手を振り払ったら
走ってパーティー会場を後にした