真紅の暴君
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皆と別れて学園長室の扉をノックしたら
学園長先生の声に返事をして中に入った
『おはようございます、学園長先生!』
クロウリー「おはようございますリリィさん
ゴーストからの連絡は伝わっていたようですね?」
『はい!それで今日はどこをお掃除すればいいですか?』
クロウリー「今日は掃除ではなく、お手伝いをお願いします!」
『お手伝いですか…?』
クロウリー「そう…ハーツラビュル寮に行って
「何でもない日」のパーティーの準備を手伝ってあげて下さい」
『(何でもない日のパーティーって
不思議の国のアリスに出てきた、あのパーティーのこと?)』
クロウリー「まずはハーツラビュル寮の寮長
リドル・ローズハートくんの所へ行って下さい
彼にはあなたが行くことは伝えてありますので
くれぐれも失礼のないように、いいですね?」
『は、はい!』
クロウリー「それとその服ですが…お手伝いをするには
動きにくそうですね…こちらの服をお渡ししましょう」
『?』
*~**~*
学園長先生から頂いた服に着替えたけど
シンデレラが着てた普段着と似てるから少し嬉しいな
鏡の間に着いて、ハーツラビュル寮に繋がる
鏡の前に立ったのはいいんだけど……
『(き、緊張する……)』
鏡の中になんて入ったことないから
何が起こるか分からなくて不安になったけど
真っ黒な鏡を睨んだら両手を強く握りしめた
『よ、よし…………いち……にの……っさん!!』
勇気を出して目を閉じながら勢いよく鏡の中に飛び込んだら
目を開けた瞬間、その景色に自然と声が出ていた
『…す、すごーい!!』
目の前には大きな赤白黒を基盤としたお城に
隣を見渡せばハートの木には赤い薔薇が咲いていた
不思議の国のアリスの世界に入り込んだみたいで感動してたら
自分の目的を思い出して急いでお城の中に入った
*~**~*
『うわぁ~~……』
お城の外壁も素敵だったけどお城の中も素敵で
不思議な形をした階段と廊下
空中には掛け軸やティーカップも浮いていた
『アリスが穴から落ちた時の不思議な空間にいるみたい…!』
アトラクションを体験してるみたいでワクワクしながら
歩いてたら、目の前の大きな扉に思わず足を止めた
『(他の扉より大きくてしっかりしてるから…ここが
寮長さんのお部屋かな?)』
間違ったら謝ればいいかと思って扉をノックしたら
中から聞こえた声に返事をして中に入った
リドル「…君があのオンボロ寮の雑用係りだね?
僕はハーツラビュル寮の寮長、リドル・ローズハートだ
よろしく頼むよ」
『……てき』
リドル「え?」
『なんて素敵なお部屋なの……』
リドル「…………」
赤白黒を基盤とした色のお部屋に
ハートのクローゼットやカーテン付きのベットから
目が離せないでいたら
後ろからの咳払いに勢いよく振り返ると
寮長さんが私を真っ直ぐ睨んでいて
慌てて頭を深く下げて謝罪した
『す、すいません!
お部屋があまりにも素敵で見惚れてしまって
えっと…オンボロ寮の雑用係りで灰咲リリィと言います!
今日はよろしくお願いします!』
リドル「…この部屋のセンスが分かるなんて
大したものじゃないか」
『本当に素敵なお部屋なので……』
リドル「…そろそろ本題に入ってもよろしいかい?」
『は、はい…!』
ブラウンの立派なソファーに座った寮長さんを見つめてたら
「座りたまえ」と言われたので
目の前の小さいミニイスに腰かけた
リドル「学園長から話は聞いているかい?」
『はい!なんでもない日のパーティーのお手伝いを
して欲しいと言われました!』
リドル「よろしい、君にはその会場になる場所の
掃除をお願いしたい」
『分かりました!』
リドル「場所を案内しよう、ついてきてくれ」
『は、はい!』
優雅にスタスタと歩く寮長さんの後ろを急いで追いかけた