Episode07
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ずっと夢を見続けていた
まだ地球が一つの王国だった頃
そして月も一つの王国だった頃
やがて月と地球で争いが起こって
お姉様と皆と過ごした幸せな時間が全部壊れてしまった
何故こんな事が起こってしまったの
私がちゃんと役割を果たせなかったから?
誰か教えて________
『…っ…………』
目を開けたらいつもの自分の部屋で
スマホが振るえてるのに気付いて手に取ったら
美奈子ちゃんからの着信だった
『…もしもし』
美奈子「(もしもし宇宙ちゃん…美奈子だけど
体調は大丈夫?)」
『私は平気…うさぎちゃんは?』
美奈子「(…まだ学校に来れてないみたい)」
『そっか…』
美奈子「(今日、うさぎちゃんの家に行こうと思ってるの!
その前に宇宙ちゃんの家にお邪魔したいなって
思ってるんだけど良いかな?)」
『…………』
さすがに吸血鬼がいるお屋敷に皆を呼ぶわけには行かなくて
申し訳ない気持ちで美奈子ちゃんに返事をした
『ごめんね…私今、親戚の人のお家にお世話になってて
皆で来たら親戚の人達びっくりしちゃうかも
それに場所も少し複雑で…私は大丈夫だから
皆はうさぎちゃんの所に行ってあげて?』
美奈子「(…でも)」
『…うさぎちゃん、本当に不安だと思うの
私も正直気持ちの整理がついてないんだもん
うさぎちゃんはもっと驚いてると思うから…』
美奈子「(…分かったわ、でも何か合ったら直ぐに連絡して!
私たちセーラー戦士にとって
守るのはうさぎちゃんだけじゃなくて
宇宙ちゃんもだってこと、忘れないで欲しいの)」
『…ありがとう、美奈子ちゃん』
美奈子ちゃんの言葉に嬉しい気持ちと
何故か複雑な気持ちに苦笑いしてしまって
電話を切って起き上がろうとした時だった
『え_____』
髪が地面につく位、長く伸びていて
慌てて鏡の前に立つと自分の姿を見て目が逸らせなかった
『…成長してる?』
身長も伸びてる気がするし
心なしか胸も少し大きくなっている気がしていたら
扉のノックの音に身体が大きく飛び跳ねた
ユイ「…宇宙ちゃん起きてる?
部屋に閉じ籠ってもう一週間になるし
体調も心配だから、顔だけでも見せて欲しいな…」
『(一週間…?)』
そんなに自分が寝てたことに驚いてると
扉から色んな足音が聞こえてきた
アヤト「おい!ちちなしが「宇宙ちゃん大丈夫かな」って
毎日うっせーんだよ!さっさと出て来やがれ!」
ライト「そうそう、スバル君じゃないんだからさー
こもってばっかじゃつまんないよ~?」
スバル「うるせーよ!!何しようが俺の勝手だ!!」
シュウ「…うるさい」
カナト「出てこないなら君のおやつは全部僕のですからね?」
レイジ「まずはお風呂に入りなさい
これ以上私の手を煩わせるとどうなるか…分かっていますね」
『(…でも)』
ユイちゃんに返事をしようと思って扉に振り返ったら
足が髪に絡まって躓いた瞬間
大きな音を響かせながら転んでしまった
すると、勢いよく扉を開けたユイちゃんと目が合ってしまう
ユイ「大丈夫宇宙ちゃ……え?」
『あ_____』
「「「「「「!!」」」」」」
時が止まった見たいに、私の姿を見て
目を見開いたままのユイちゃんと逆巻家の人達
ゆっくりユイちゃんが近付くと
いつもの優しい笑顔で微笑んでくれていた
ユイ「…お風呂入ろう?」
『…うん』
いつものユイちゃんの優しい微笑みに安心して
差しのべてくれた手を自然と掴んでいた
*~**~*
ユイ「一週間でこんなに髪の毛って伸びるモノなんだねー!」
『そ、そうだね……』
お風呂から上がってユイちゃんに髪を乾かしてもらったら
今はキレイにブラシで髪をとかしてもらっている
ユイちゃん…さすがに一週間じゃこんなに髪の毛は伸びないよ
ユイちゃんが天然で良かったって安心したけど
遠くから私を見つめる逆巻家の人達の視線が怖くて
俯くことしか出来ない
ユイ「それじゃあ…勿体ないけど髪の毛切るね」
『…ありがとう』
私の髪がシートの上に落ちていく
「終ったよ♪」ってユイちゃんの声に立ち上がったら
ユイちゃんの大きな瞳が更に大きく見開いていた
ユイ「…宇宙ちゃん、身長伸びた?」
『そう…みたい』
ユイ「やっぱり…私より大きくなって少し悲しいなー」
『…ご、ごめんね?』
全然悲しそうじゃなくて、むしろ嬉しそうに笑ってくれる
そんなユイちゃんに嬉しくなると
立ち上がったのはレイジさんだった
レイジ「…どうやら貴女も疲れているようですし
またの機会に話を伺いましょう…よろしいですね?」
『…はい、分かりました』
ユイ「それじゃあ宇宙ちゃん、また後でね!」
『うん……』
笑顔で手を振ってくれたユイちゃんとは対照的に
逆巻家の人達は私を睨み付けながら部屋を出ていく
まるで私を警戒しているみたいだった
そうだよね…私は普通の人間じゃない
前世の記憶を持った、セーラー戦士なんだから
そして思い出すのは…傷付いたあの人の姿
『…っ………衛さん、』
両手を握りしめながら無事でいて欲しいと
強く願うことしか出来ない自分が情けなくて悲しかった
episode07 End