Episode06
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学校が終わってお屋敷に帰ってきても誰もいない
ユイちゃんや逆巻家の人達は夜間学校だから当たり前だ
鞄を部屋に置いて向かったのは教会
両手を合わせて神様に感謝を述べてから
天井にあるステンドグラスから注がれる月の光に
何故か悲しい気持ちになった
『…ダメダメ!こういう時こそ、歌って元気にならなくちゃ』
ステンドグラスを見上げながら息を吸った
私の声が天井の高い教会に響き渡って鳴り響く
いつものベランダとまた違った空気に気持ちよくなっていたら
カナト「…キレイな歌声ですね」
『!…カナトさん、学校は?』
カナト「そんな事、君には関係ありません」
『…………』
普通な様子から風邪ではないことは明らかで
首に冷たいモノが触れたと思ったらカナトさんの手だった
カナト「たかが人間の分際であんなキレイな歌声が出せるなんて
信じられない……本当に人間なんですか?」
『…はい、私は人間でユイちゃんの妹です』
カナト「…………」
『!?』
いきなり首を絞められてカナトさんの両手を握りしめるけど
細い手からは想像出来ない程の力に
改めて彼が吸血鬼なんだと思い知らされる
『…っつ!!』
カナト「さすがに苦しいですよね?あなたの苦痛に歪む顔も
ユイさんに負けないぐらい素敵ですよ!!」
『_______』
カナト「!?」
いきなり胸に付いていたブローチが光り輝くと
カナトさんの手が離れて勢いよく息を吸い込んだ
『…はぁ…はぁ…っ、はぁ…』
カナト「…何ですかその力は?」
((「宇宙ちゃん!!大変!!敵が現れたわ!!」))
『…すいません、カナトさん!!』
カナトさんに振り返らずに教会から離れると
急いで亜美ちゃんが教えてくれた場所に向かった
カナト「…………」
ライト「さっきの光って何なのかな~?」
カナト「…ライト」
アヤト「あいつ人間じゃねーのか?」
カナト「アヤトまで…」
レイジ「彼女は普通の人間、それは確かです」
スバル「じゃあ、あの光は何だってんだ!」
レイジ「あの光…強い力を感じましたね」
カナト「…………」
カナトがシャンデリアに手をかざすと
シャンデリアが一気に砕け散り床に落ちていく
そのあまりの威力に全員が驚きを隠せずにいた
アヤト「すげーパワーじゃねーか!」
ライト「本当~どうしちゃったのカナト君?」
カナト「知りませんよ…」
レイジ「実は彼女、時折夜に出掛けているみたいで
コウモリ達に後を追わせていましたが
毎回突然現れる強い光に遮られ姿を見失ってしまうそうです」
スバル「…どういうことだよ」
レイジ「その強い光が彼女の力だとしたら…」
シュウ「…何かありそうだな」