イケメンの苦悩(切甘)
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重たい足どりで帰路に着く
エレベーターが自分の部屋の階に着いて角を曲がった瞬間
自分の部屋の扉の前に寄りかかっていたのは
変装してるけど間違いなく焦凍君だった
『焦凍君……』
轟「…何で連絡くれなかったんだ」
『え?……あ、』
スマホを開くと焦凍君からのLINEや着信が何件もあった
『ごめんなさい…気付かなかったわ』
轟「…………」
鍵を開けて彼を中に招き入れると
いきなり抱き締められてしまった
轟「…何かあったのか?」
『…………』
私は別に何もない
何かあったのは焦凍君じゃない
彼女とはいつからそういう関係だった?
私と彼女を重ねてまでそういう事をしたかったの?
どうして____
『…何でもないわ』
轟「…………」
*~**~*
~轟焦凍 サイド ~
行為を終えて、寝ている想さんを抱きしめた
やっと手に入ったのに何でまた遠く感じんだよ
セックスしてる時も想さんは上の空だった気がする
轟「…っ……想さん」
スマホが振るえて見るとあの女からで
自然と眉間にシワが寄る
拒否設定にしようとしたらメールの内容に俺の指が止まった
「記銘想さんに私達の関係を暴露したから」
「気になるなら今から彼女のアパートのエントランスに来て」
急いで服を着替えると玄関を出た
想さんがゆっくり起き上がったのに気付かずに
*~**~*
一階のエントランスにおりるとソファーに女が座ってやがった
轟「おい!!」
「…あら、いいのかしら?
彼女ほっといてセフレの私の所になんか来て」
轟「あの人に何かしたら、許さねーぞ」
「…別に、私はただあんた達が苦しめばいいだけ」
轟「!!」
女は鋭く俺を睨むとまたいつもの笑みを浮かべた
轟「…何が目的だ」
「話が早くていいわね…私達、このまま関係続けましょうよ」
轟「…んだと」
「私は別にあの人の変わりでもいいわよ?
あの人に今でも出来ないあーんな事を私にぶつけていいわ」
轟「…………」
「私なら受け止めてあげる…」
轟「…………」
「ねぇ、ショート?」
女が俺の頬に触れて顔を近付いてきて避けようとした
『…何してるの』
轟「!!……想さん」
振り返ると無表情の想さんが
真っ直ぐ俺を見ていた
「…先程はどうも」
『…そうね』
轟「想さん……」
『焦凍君…私達、しばらく会うの止めましょう』
轟「……は?」
俺に近付くと俺の鞄を胸に押し付けられて、思わず鞄を持った
『焦凍君が納得してても彼女は全然納得していないじゃない
…どんな理由で彼女を抱いたかは知らないけど
彼女にも私にもとても失礼だわ』
轟「…っ………」
「…………」
『自分がしたことに責任をもって対処する
ヒーローになった貴方にとって大切な事よ』
轟「!!」
『…それじゃあ』
俯きながら俺を見ずにエレベーターに戻ってく想さんに
胸が締め付けられた
~イケメンの苦悩 End~
エレベーターの扉が閉まった瞬間
我慢してた涙が流れると声が出ないように
手の甲で口元に覆い隠した
『…っ…焦凍…く、んの………バカ……』
