イケメンの苦悩(切甘)
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今日もいつも通り仕事を終えて家に帰ろうとしたら
「記銘想さん…ですね?」
『…………』
長い黒髪に凛とした立ち姿が特徴の女性
…"記憶"を巡っても出てこなかったということは初対面だ
『そうですけど…失礼ですがどちら様でしょうか?』
「…ショートの事で話があるの」
『!』
誰にも言ってない秘密を
なんでこの人が知ってるかは分からないけど
彼女から視線を逸らさずに真っ直ぐ見つめた
『…場所を変えましょう』
*~**~*
いつも私が利用しているカフェ
店長さんと仲良しで良く利用させてもらっている
店長さんにお願いして奥の個室を使わせてもらった
「…セキュリティ万全ね」
『彼は将来有望なヒーローよ
個人情報を守るのは当たり前じゃない』
「…………」
『所で、ショートの話しっていうのは?』
「…貴女達、付き合ってるのね」
『…………』
「否定しても無駄よ?…私の"個性"は"キス"
相手の唇に触れると、その相手の思い出を
映像として少し見ることができるの」
『…………』
「その意味分かるわよね?彼と私はそういう仲だったって事」
『…………』
黒い髪に凛とした姿
歳も私と近いように感じる…まさか焦凍君
「…私を貴女の変わりに抱いてたみたいだったから
どんな女なのか最後に見ておきたかったのよ」
『…………』
そう…彼の初めては彼女ってことね
「意外…もっとキレるかと思ったわ」
『…まさか』
私に怒る権利なんかないもの
むしろ彼にそこまでさせてしまって
申し訳ない気持ちでいっぱいだった
「でも大変ね?人気若手ヒーローの彼女が
見た目はキレイでも"おばさん"…何て知ったら
周りはどう思うかしら?」
『…………』
「彼を思うなら、早めに手を引いた方がいいわ
私みたいにね」
『…………』
「それじゃあ、さようなら」
静かに席を離れた彼女
彼女の言ってることは間違ってないから何も言えなくって
膝に置いてた手を強く握りしめることしか出来なかった
