十傑パロ(連載ヒロイン)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうしてだよ、ソウさん____
*~**~*
俺の誕生祭当日
城には多くの人が出入りしていて
色鮮やかなドレスに身を包んだ女達が
何故か頬を染めながら俺に祝いの言葉を述べてくる
風邪でも引いてんのか?
エンデヴァー「…来たな」
轟「…………」
『お待たせしました、エンデヴァー様にショート様』
ソウさんが連れて来たのは
黒髪を高く上にあげて赤いドレスを着た女
こいつがモモ…俺の婚約者
八百万「初めましてエンデヴァー様
そして、お誕生日おめでとうございますショート様
私はヤオズ地方の領主の娘でモモと申します
今日はお招き頂き感謝致します」
エンデヴァー「こちらこそ、遠いところからわざわざ申し訳ない
…改めて紹介しよう、俺の息子でショートだ」
轟「…ショートです」
八百万「ショート様…私のことはモモとお呼びください」
轟「…分かった」
八百万「…お会いできて本当に感激しております」
轟「何でだ?」
八百万「ずっと…お慕いしていましたから 」
轟「!?」
モモの言葉に驚くと思わずソウさんをみたら
いつもと変わらない無表情でモモに声をかけていた
『ではモモ様、私はここで失礼致します』
八百万「はい、道案内ありがとうございました!」
俺達に頭を下げると早足でその場を後にしたソウさん
大きく背中が開いた黒いロングドレスをなびかせるソウさんに
抱きしめたい気持ちを堪えて両手を握りしめた
*~**~*
あの後、モモをイズク達にも紹介したら直ぐに仲良くなった
ソウさんの言うとおりの才女、いい奴だった
パーティーにも疲れて気分転換に長い廊下を歩いてると
ソウさんとの思い出が甦る
俺は小さい頃からソウさんに憧れてた
魔術師としての腕もそうだが
あの親父の前で堂々としてる所とか
真っ直ぐ前を見据えてる姿勢がカッコいいって思ってたのに
それが、いつの間にか「恋」に変わってて
ソウさんの言葉に一喜一憂する俺がいて
逆にソウさんの色んな表情を見たくなったんだ
轟「…………」
俺がモモと結婚してもあの人は俺の側にいてくれる
でも…本当にそれでいいのか?
すると、黒マントに身を包んだ男が扉から出ていくと
その後にソウさんが扉から出てきた
轟「ソウさん…?」
『!…ショート様』
一瞬驚いた表情のソウさんだったけど
直ぐにいつもの無表情に戻ったら俺の所に来てくれた
『主役がこんな所にいてはいけません
…さぁ、会場に戻りましょう?』
轟「…さっきのマントの奴、知り合いか?」
『…………』
静かな廊下で見つめ合う俺達はけして恋人じゃないけど
この時間がずっと続けばいいって思った
でも、ソウさんは目線を外したらハッキリ言い放った
『…ショート様には、関係ございません』
轟「____っつ!!」
ソウさんの俺を突き放す言い方が気に入らなくて
壁にソウさんの両手を押さえつけたら俺を睨んできた
轟「何してたんだ…言えよ」
『答えたくありません』
轟「…………」
両手首を強く握ったら顔を歪めたソウさん
所詮男と女だ、かなうわけねーのに
ソウさんが顔を逸らしたら白くてキレイな首筋が見えて
気がついたらその首筋にキスしてた
『な、何を!?』
轟「言わねぇなら…身体に聞く」
『つっ!!』
強く首筋を吸ったら声を我慢するソウさんに興奮して
他の場所にも俺の印を残していく
顔を見たら真っ直ぐ俺を睨んでて
指を動かしてるのに気付いてすぐに手首を押さえてた手を
ソウさんの指に絡ませた
轟「…術を使おうとしてまで言いたくねぇ相手なのかよ」
『…っ……離して』
轟「なら、条件がある……俺と結婚しろ」
『え…?』
俺の瞳を真っ直ぐ見つめるソウさんから目を離さずに
俺の気持ちを伝えた
轟「ずっと…あんただけが好きだった」
『…ショート…様』
轟「…ソウさん」
俺の告白に驚いて力が抜けたソウさんは
ただ俺を真っ直ぐ見つめていた
長い前髪を耳にかけて頬に触っても拒否しなくて
赤い唇から目が離せないまま、ゆっくり顔を近付けたら
ソウさんの瞳が閉じたのを確認して
俺も目を閉じてソウさんにキスしようとした時だった
ドーン!!!!!!
轟「!?」
『…下の会場からですね』
轟「行くぞ、ソウさん!!」
『…………』
*~**~*
会場には何故か魔獣が暴れていた
イズク達や親父が戦ってるのを見て俺も剣を出すと
魔獣を引き裂いた
緑谷「ショート君!」
八百万「ショート様…!」
爆豪「遅ーンだよ半分野郎!!」
轟「…悪ぃ」
次から次へと現れる魔獣達…でも、何かおかしい
緑谷「ねぇ…っ……この魔獣達……おかしくない?」
轟「俺も……同じ事思ってた」
爆豪「…切った感じが全くしねーぞ」
「そりゃあそうでしょ~その魔獣は本物じゃないんだから♪」
「「「!?」」」
いきなり上から声が聞こえて見上げたら
空中に浮いてるマントを被った男の声
あいつ…さっきソウさんと会ってた奴だ
その男がマントを捨てると
赤い羽に黄色の髪の全身黒い服を着た男は
楽しそうに俺達を見つめていた
エンデヴァー「貴様は…ホークス!!」
爆豪「偽物ってどーいう事だァ!?」
ホークス「どーも何も…そのまんまっすよ?
あんたらをここに留めておくために偽物の魔獣と
戦わせてたんです」
緑谷「何のためにそんな事…!!」
ホークス「この地方には…ほら!有名な物とかあるでしょ?」
エンデヴァー「!!」
親父が怒りを露にするとホークスに叫んでいた
エンデヴァー「クズモチの実が目的か!!!!」
ホークス「正解~♪あの実はただの美味しい実じゃない
細胞の活性化を促す効果があって
ケガをした人や病気の人を救うことの出来る大事な実だ
その実を魔王様が大変欲しがってましてね?」
轟「あの実にそんな効果があったなんて俺は知らねーぞ!!」
エンデヴァー「こーいう輩が出るのを隠すために秘密にしていた
知っていたのは俺と」
『私だけです』
エンデヴァー「!!?」
ホークス「遅いっすよソウさん♪なーにしてたんですか?」
『ごめんなさい、ホークス…準備に手間取ったわ』
轟「…ソウさん?」
俺たちの前に優雅に現れたソウさん
指を鳴らした瞬間、魔獣達がどんどん消えていく中
表情を変えずに淡々と話し始めた
『改めまして、私の名前はソウ…魔王様の側近です』
俺の左側が燃えるように熱くなった気がした
⑤に続く