運命のオメガバース(完結) 連載ヒロイン、裏あり
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聖ちゃんは体調が悪いからと早退した
泣き止んだ時の聖ちゃんの瞳は何かを決意していて
私も勇気を出してヒーロー科の教室に向かった
ヒーロー科の教室に着くと爆豪君はいなくて
緑谷君に聞いたらもう帰ってしまったらしい
急いで爆豪君を追いかけようとしたら
誰かに腕を掴まれて振り返った
『…しょーちゃん?』
轟「…あんま、無理すんなよ」
『え?』
轟「辛ェんだろ、爆豪に会うの」
『…………』
図星だったから何も言えなくて困ったけど
これで最後にしようと思うから
勇気を出して顔をあげると、しょーちゃんにはっきり答えた
『…私、後悔したくないの』
轟「!」
『ちゃんと思いを伝えて…フラれてくる!』
轟「小麦……」
『帰ったら励ましてね♪』
轟「…早く行け」
『うん!!』
しょーちゃんが手を離してくれて笑顔で手を振ったら
心配そうに見つめてくれるしょーちゃんに感謝して
急いで爆豪君を追いかけた
*~**~*
結局、通学路で爆豪君と会えなくて
爆豪君の家まで来てしまった
ゆっくり大きく深呼吸をしてチャイムを鳴らしたら
「ガチャ」って音に驚くと、私服姿の爆豪君が私を睨んでいた
『お家まで来てごめんね!話したい事があって…』
爆豪「…あがれ」
『あ、ありがとう!』
爆豪「…………」
爆豪君のお家に来るのは久しぶりで
あんまり変わってないなって安心すると
勢いよくソファーに座った爆豪君を見て
少しスペース空けて隣に座った
『爆豪君と聖ちゃんが運命の番って聞いて
正直、凄く驚いたしショックだった』
爆豪「…………」
『私は二人が大好きだから幸せになって欲しい、でも爆豪君は
聖ちゃんが一番誰を思ってるか知ってるよね?』
爆豪「…………」
『好きな人がいるのに違う人と運命の番になったら
もう、気持ちを伝えられなくなる
だから……お願い爆豪君
聖ちゃんの好きって気持ちを奪わないであげて?』
爆豪「…………」
爆豪君はいきなり立ち上がると
私とソファーを挟むように勢いよく覆い被さったら
私を鋭く睨み付けた
爆豪「あいつがクソデクをどー思ってるかなんて
とっくに知ってンだよ!!
けどなァ…あいつを側に置いといて
自分のモンにしなかったンはデクだ!!
要はあいつをΩとして守る覚悟もねーって事だろ!?
そんなヤツにあいつを渡せるか!!」
『爆豪君…』
爆豪君は本気で聖ちゃんを守る覚悟があるんだ
それを知って胸が締め付けられるけど安心して自然に笑ってた
爆豪「…なに笑ってやがる」
『やっぱり爆豪君は素敵だなって…』
爆豪「はぁ?」
『カッコいいよ…本当に……カッコい…い』
爆豪「!」
爆豪君の覚悟に安心したけど、やっぱり悲しくて
初めて爆豪君の前で涙を流しちゃったから慌てて涙を拭うと
いきなり顎を掴まれて上を向かされたら爆豪君にキスされてた
唇が離れるけど爆豪君の赤い瞳から目が離せない
『どうして…キスしたの?』
爆豪「…………」
『爆豪君は何でもない人にキスするの?』
爆豪「勘違いすんな、てめェなんか
これっぽっちも眼中にねーンだよ」
『だったら何でキスなんかするの?
爆豪君は聖ちゃんが好きなんでしょ?』
爆豪「…っ………」
『酷いよ…こんな事したら…忘れたくても忘れられな』
爆豪「うっせーわ!!…黙ってろ」
『!?』
また爆豪君にキスされて
首を大きく振って拒否したら片手で両手首を抑えられると
顎を掴まれて動けなくなる
私の涙が爆豪君の指に伝っていて
爆豪君の顔が近付いて目を逸らせないで見つめてたら
「ただいま勝己~って、あらお客さん?」
『____っつ!!』
爆豪「!?」
爆豪君が緩んだ隙に胸を押して鞄を持って廊下に出たら
爆豪君のお母さんの光己さんに挨拶した
『お邪魔してます!』
光己「お、久しぶりじゃないか小麦!
こんな可愛くなって~♪」
『ありがとうございます!
光己さんも相変わらずお肌艶々で羨ましいです!』
光己「もう!誉め上手だな~…お、そうだ!
ご馳走作るから夕飯食べていきなよ!」
『ご、ごめんなさい!今日はもう用事があるから失礼します!
また今度、両親と一緒にお邪魔させて下さいね♪』
光己「そう?用事なら仕方ないか…またね小麦!」
『…はい!』
光己さんに頭を下げて急いで玄関の扉を閉めると
駅までダッシュした
爆豪君のキスも熱い力強い手も忘れられない
こんなに胸がドキドキして締め付けられて
眩暈がするくらい苦しいのに
どうして私は…爆豪君の運命の番じゃないんだろう
⑤へ続く