十傑パロ(連載ヒロイン)
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ヒジリが力を使ってから明らかに様子がおかしかった
ボーッとしてることが多くて時々苦しそうに顔を歪めてる
心配して声をかけても『大丈夫ですよ!』って笑うけど
明らかに無理をしてるのは目に見えてた
オチャコさんのケガもヒジリのおかげで順調に回復してる
今日の夜、二人で少し外を散歩して話を聞いてみよう
そう思ってたのに_____
爆豪「てめェ!!そいつから離れろ!!!!」
死柄木「…冗談、ヒジリは俺の物だ」
轟「ふざけるな…!!」
死柄木「お前らと遊んでる暇ないから…こいつで十分だろ?」
緑谷・飯田「「!?」」
いきなり目の前に、この前現れた赤い魔獣が僕達を囲んでいた
まさか…あいつが!!
緑谷「お前が魔王なのか!?」
死柄木「次期魔王な」
爆豪「ふざけてンじゃねーぞ!!」
死柄木「ふざけてねーよ、自己紹介まだだったな?
俺は魔王の息子のトムラ、ヒジリを……妹を迎えに来た」
爆豪・轟「「は?」」
飯田・麗日「「え?」」
緑谷「…妹?」
トムラの腕の中にいるヒジリは虚ろな瞳で下を向いてた
ヒジリがトムラの妹ってことは
緑谷「ヒジリが…魔王の娘?」
死柄木「男と違って女の魔族は貴重でさ
だから魔王の娘はあることをしないと魔族として復活出来ない
ヒジリを小さい頃に魔族に敵対する神
…"神聖な物"の側にわざと置いて育てさせた
いつか魔族として復活するときに神を裏切った女として
ヒジリは強い魔族に生まれ変われるために」
緑谷「!?」
ヒジリに両親がいなくて神父様に育てられたのは
偶然じゃなくて仕組まれたことだったってこと?
皆の幸せを願ってくれてた優しいヒジリ
その気持ちを踏みいじるなんて
緑谷「ヒジリを何だと思ってるんだよ!!!!」
死柄木「…お前こそ、ヒジリを何だと思ってる」
緑谷「え?」
死柄木「お前と一緒だとヒジリは苦しむだけ…やれ」
緑谷「!!」
魔獣が僕達に襲いかかる
剣で魔獣を倒していくのに
トムラとヒジリの元に中々いけなくてイラついてたら
トムラがヒジリの両頬を掴んで微笑んでた
まさか
死柄木「俺の前に現れろ……"ルシファー"」
緑谷「やめ_____」
トムラがヒジリにキスをしているのを見て
時が止まったように動かなくなると
ヒジリの周りを黒い靄が包んで
空から紫色の稲妻が落ちた瞬間
靄が消えて現れたのは黒いサラサラの長髪に赤い瞳の女性
轟「誰だあの女!?」
爆豪「新たな刺客かクソがァ!!」
緑谷「…ヒジリ」
麗日「え?」
飯田「あの女性がヒジリ君だと!?」
爆豪・轟「「!!」」
死柄木「…待ってたぜ?ルシファー」
『…お久しぶりね、お兄様』
ヒジリの手にキスをするトムラを
嬉しそうに見つめていたヒジリは
僕達をバカにしたように見ていた
『こんな奴等に負けてるなんて、本当に能無し魔獣ね?
いいわ…私の力を貸してあげる』
緑谷「ヒジリ!!」
ヒジリが手から黒い稲妻を放つと
稲妻を受けた魔獣はさっきよりも巨大化して狂暴になっていた
そんな様子を楽しそうに見ていたヒジリは
トムラに微笑んでいた
『トムラ行きましょう?久しぶりに、お父様に会いたいわ』
死柄木「ああ」
緑谷「っ待ってヒジリ!?」
ヒジリの所に向かってジャンプしたら
手をかざされた瞬間、あまりの風圧に吹き飛ばされてしまった
痛い身体を起こそうとしたとき
ヒジリが僕の肩を足で踏みつけていて痛みで顔が歪むと
今まで向けられた事のないヒジリの冷たい瞳に
悲しくて胸が苦しくなった
『…貴方には礼を言っておくわ』
緑谷「…っ……何…で」
『貴方がこの子に力を使わせて嫉妬させてくれたから
私は元の姿に戻れたのよ?』
緑谷「え…?」
『神父がかけた神の力、その力のせいで私は力を封じられて
身動きが取れなかった…でも
あの魔法使いに力を使ってくれたから
神の力が弱まって元の姿に戻れる切っ掛けになったの
そして最後の決めては…貴方と魔法使いとの関係を
あの子が嫉妬したこと』
緑谷「…嫉妬?」
『自分より魔法使いを優先させた貴方に嫉妬してたのよ
そんなあの子の嫉妬や傲慢な思考が神の力を弱めて
魔族の力を強くした
…良かったわね、あの子に思われてたみたいで?』
緑谷「…そんな」
『まぁ、私は貴方なんてタイプでも何でもないから
魔法使いでも他の女とでも幸せになれば…ああでも
この世界はお父様のモノになるから勇者の貴方は
真っ先に殺されるだろうけど』
緑谷「…っ………」
『…ああそうだ、最後にお礼をしなくちゃ』
緑谷「_____!!」
いきなりヒジリにキスされて唇が離れたとき
赤い瞳の奥に寂しそうなヒジリの瞳が見えて
目が離せなかった
『さようなら、勇者様?……っ、あはははは!!』
緑谷「ヒジリーーーー!!!!」
僕の前から一瞬で姿を消したヒジリ
いつも僕に向けてくれた優しい笑顔を思い出して
涙が溢れた
⑤へ続く