十傑パロ(連載ヒロイン)
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魔王探しをしているとき
赤い魔獣が私達に襲いかかってきました
イズクの後ろに守らればかりで焦っていた時
後ろから魔獣が現れると出久に襲いかかってきて
慌てて出久を庇おうと抱き締めたら
麗日「二人とも危ないっっきゃあ!!!!」
『オチャコ様!!!!』
緑谷「オチャコさん!!」
私達を庇ったオチャコ様を支えると
魔獣を倒し終えた皆さんが駆け寄ってくれました
飯田「これは…早く処置しなければ!!」
緑谷「洞窟を探して避難しよう!!」
イズクはオチャコ様を抱えると
私も急いで二人の後を追いかけました
*~**~*
洞窟を見つけてオチャコ様の傷の手当てをしました
左足に魔獣の爪の痕が痛々しく残っていて
包帯を巻いても血が滲み出てしまいます
緑谷「この近くに傷を治せる薬草があるか探してくるよ!」
轟「止めとけ、もう外は暗いし今出たら危険だ」
緑谷「でも、僕達を庇ったからオチャコさんは…っ!!
黙ってみてるなんて出来ないよ!!」
『(イズク…)』
爆豪「…………」
イズクの言葉に胸が締め付けられると
思い出したようにイズクが私の肩を掴みました
緑谷「そうだ…ヒジリの力なら治るかも!!」
飯田「どういう事だ?」
緑谷「ヒジリは」
『ダメですイズク!!』
緑谷「あ…」
私の大声が洞窟に響き渡りました
気まずい空気が流れたとき、カツキ様のため息が聞こえて
思わず振り返ります
爆豪「…俺達は一緒に旅してんだ
そーいう隠し事はうぜぇから止めろ」
『…っ………』
オチャコ様の苦しそうな顔を見て私の秘密を話そうと
覚悟を決めました
『私は…ケガをした人の傷を治すことが出来ます』
飯田・轟・爆豪「「「!!」」」
『でも神父様から小さいケガならともかく
大きいケガの時は使わないように言われました
ですので、今まで大きいケガを治した事がありません』
飯田「その…使ってはいけない理由は聞いているのか?」
『いいえ…』
緑谷「…っ……お願いヒジリ」
『イズク…?』
緑谷「オチャコさんを…助けて!!」
『…………』
爆豪・轟「「…………」」
イズクの苦しそうな顔を見て
心臓が痛くなるのを誤魔化すように優しく微笑みました
『分かりました…なので、そんな顔をなさらないで?』
緑谷「ヒジリ…」
オチャコ様の傷付いた足に手をかざします
エメラルドグリーンのオーラが傷に向かって放たれると
傷口が治っていくのを感じた時です
(「捕まえた」)
『!?』
いきなり弾かれたように手を離すと
エメラルドグリーンのオーラは消えていて
オチャコ様を見ると表情が穏やかになっていました
緑谷「よ、良かった……」
飯田「ヒジリ君も体調は大丈夫か?」
『え?あ、はい大丈夫です!』
あの声は前に湖で聞いた男の人の声と同じでした
胸騒ぎがして…怖いです
イズクを見たら嬉しそうにオチャコさんを見つめていて
胸がまた痛くなるのを誤魔化すように
両手を強く握りしめました
*~**~*
次の日
オチャコ様は目を覚ましていてイズクと私の謝罪にも
いつもの元気な明るい声で笑って下さいました
イズクはオチャコ様に付きっきりで看病をしていて
歩く時はイズクがおんぶをしてオチャコ様を運んでくれます
二人が楽しそうに話すたび胸が痛くなって
頭の中で何回も神様にお祈りをしました
お昼のお皿を洗い終えたときです
いきなり晴れ渡っていた空に雲が覆いはじめて
空が不気味な色になっていきます
早く皆さんのところへ戻ろうと準備をしていた時でした
「見つけた…俺の可愛い妹」
『え?』
男の人の声に振り返ると
全身黒いフードに覆われた人が立っていて
その人の声を思い出すと身体が恐怖で震えていました
その声は、昨日聞こえた男の人の声と同じだったからです
『あ、貴方は……?』
「俺はあんたの兄貴でトムラ…まぁ血は繋がってないけど」
『…お兄…様?』
その人がフードを外して
白髪に似合わない鋭い赤い瞳と目が合った瞬間
心臓がが大きく飛び跳ねると
苦しくて思わず膝をついてうずくまりました
死柄木「…もうお前の身体は限界だ
元の…いや、本当のお前の姿に戻れヒジリ」
『…っ……何を…言って…いるんですか?私は』
死柄木「お前は…魔王の娘だ」
『……え?』
私達の間に風が通り抜けると
トムラ様の瞳が嘘をついているようには見えなくて
何故か自然と涙が流れていました
トムラ様はしゃがんで私の涙を拭ってくれると
愛おしそうに私を見つめていました
死柄木「あいつは…イズクって勇者はヒジリを救えない
ヒジリの秘密をバラして、ましてや他の女に使わせた」
『あれは、私のせいでオチャコ様がケガを』
死柄木「違うな、ヒジリを守れなかったあいつが弱いだけ」
『違います!』
死柄木「本当は許せないんだろ?
力を使ったらヒジリは死ぬかもしれなかったのに
何も気にせず二人で楽しそうに過ごして」
『そ、そんなこと!!』
死柄木「本当はさ、殺したいくらい憎いんだろ?」
『…っ……止めてぇぇ!!!!』
思わず耳をふさいで俯くと
トムラ様が私を抱き締めていました
死柄木「俺にはヒジリだけが必要だ…俺と来い」
『…っ……トムラ様…私は……』
爆豪「おい!!!!」
『!?』
カツキ様の声に振り向くと後ろにはカツキ様とショート様
続いてテンヤ様の後に
イズクとイズクにおんぶされたオチャコ様が私を見ていました
どくん!!
(『バカな女……』)
心の中で女の人が笑うと
私の意識が遠くなっていくのが分かりました
ごめんなさいイズク
貴方との約束…守れそうにありません
④に続く