あの主人公が来た!!(緑谷ヒロイン)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
炭治郎「止めろ…っ……止めるんだ禰豆子!!」
『…っ……炭治郎君』
炭治郎君の悲痛な叫びに胸が痛くなる
炭治郎君は刀を構えると
妹さんと向かい合いながら涙を流していた
炭治郎「お前に誰も…傷付けさせない!!」
禰豆子「うぅ……うぅ!!」
『…ダメ』
緑谷「聖?」
家族が…大切な兄妹が闘いあうなんて
そんなの
『ダメーー!!!!』
緑谷「聖!!」
爆豪・轟「「!?」」
炭治郎「聖!?」
羽根を使って急いで飛んだら
勢いよく走ってきた妹さんを抱き締めた
私の腕の中で暴れる妹さんを離さないように強く抱き締める
禰豆子「うぅ!!!!」
『!?』
炭治郎「聖!!」
麗日「聖ちゃん!!」
飯田「天堂君!!」
緑谷「聖!!!!」
私の両腕を妹さんに強く掴まれて
爪が腕に食い込んで血が流れてくのが分かる
歯を食いしばって痛みを我慢すると
安心して貰えるように微笑みながら
震える手で妹さんの頭を撫でた
『こんな事しちゃダメ…っ……炭治郎君が悲しむよ?』
禰豆子「うぅ!!…っ……うぅ~!!」
『…お願い…っ、大切な家族を、傷付けないで!!』
緑谷「……聖」
『…禰豆子ちゃん!!!!』
禰豆子「!?………………」
炭治郎「あ…」
抱き締めていた禰豆子ちゃんがどんどん小さくなると
エリちゃん位の大きさまで小さくなってしまった
顔を見ると瞳は大きなピンク色で
涙を流しながら心配そうに私を見上げていたから
元に戻ったんだって安心すると
何故か私も涙を流しながら禰豆子ちゃんの頭を撫でていた
『…いい子だね』
禰豆子「…むぅ~」
「「「「「はぁー……」」」」」
炭治郎「禰豆子……聖………」
炭治郎君が私の肩に手を置いてくれて
私に抱きついていた禰豆子ちゃんは
嬉しそうに炭治郎君に抱きついたから
良かったって安心したとき
炭治郎「!!…な、何だ!?」
「「「「えぇ!?」」」」
緑谷「炭治郎君!!」
『禰豆子ちゃん!?』
二人が温かいオーラに包まれると
足元からどんどん消えていく
禰豆子ちゃんが勢いよく私に抱きついてきて
思わず受け止めたら炭治郎君が禰豆子ちゃんの頭を撫でていた
炭治郎「禰豆子……聖を俺達の住む世界には
連れて行けないぞ」
禰豆子「……むぅ…………」
「「「(連れて行こうとしてたの!?)」」」
爆豪「…ざけんなよ、あの化け女」
轟「…………」
『…ごめんね禰豆子ちゃん
これからも炭治郎君と仲良くね?』
禰豆子「……むぅ!!(コクン)」
炭治郎君に禰豆子ちゃんを渡すと
私を真っ直ぐ見つめる炭治郎君を見つめ返した
炭治郎「ありがとう聖…それと怪我」
『大丈夫!心配しないで!』
炭治郎「俺…ずっと聖に言いたかった事があったんだ」
『?』
炭治郎「聖からはいつも……泣いてる匂いがするんだ」
『え』
炭治郎「俺に優しく声をかけてくれた時も
皆と楽しそうに笑ってる時も…いつも泣いて苦しんでる
…そんな匂いがする」
『!』
緑谷「(聖…)」
爆豪・轟「「…………」」
炭治郎「…それに強い信念みたいな匂いもする!
それを叶える為に、聖は此処にいなくちゃなんだろ?」
『…………』
炭治郎君に頷くと大きく私に頷き返してくれた
炭治郎「聖なら大丈夫だ!!…頑張ろう一緒に!!
住む世界が違っても俺はいつも遠くから
聖の願いが叶うのを祈ってる!!」
禰豆子「むぅ~!!」
炭治郎「禰豆子も応援してるってさ!」
『…ありがとう炭治郎君、禰豆子ちゃん
私も炭治郎君の願いが叶うのをずっと祈ってるからね!!』
炭治郎「…ありがとう!!」
もう二人の身体が半分くらいまでしか見えなくなっていたとき
炭治郎君は出久を見ていた
炭治郎「出久も世話になった…ありがとう!!」
緑谷「こっちこそ…炭治郎君と話せて楽しかった!!」
炭治郎「出久に俺からのお願いだ!!
聖の側で…いつも笑っててあげてくれ!!」
緑谷「え?」
『それ…』
ヒーローになった出久が多くの人を笑顔で救って
皆に希望を与えてくれる未来
私の一番の"願い"
緑谷「…約束するよ!!」
爆豪・轟「「!!」」
『!……出久……』
出久が私の左手を強く握ってくれて
出久の強い瞳に涙が出そうになるのを誤魔化すように
私も出久の手を握りしめた
炭治郎君を見ると優しく私達に微笑んでくれた
炭治郎「皆さん…本当にありがとうございました!!」
禰豆子「むぅ~♪」
二人は光の粒となって消えてしまった
私と出久は繋いだ手を強く握りしめたまま
しばらく二人が消えた場所を見つめ続けた
~竈門炭治郎 End~
例えどんなに悲しい未来が待ち受けていようとも
私は前を向いて歩いていく
でもね、もし…わがままを許してもらえるなら
隣には私に優しく微笑んでくれる出久がいてくれたらいいな